31期しか勝たん!とか言ってみたかった

シカゴ実業の山本さんがNSC31期生について書いたnoteを読んだ影響でゴリゴリにお笑いオタクだった時期のことを回顧してしまった。いい機会なので自分でも31期のことを書きたくなりました。わたしがいちばん熱心にお笑いを観に行ってた頃の生活はいつも31期が中心だったしいまでも31期がいちばん好きなので。期という括りで推してるのは31期くらいかも


ちなみに山本さんのnoteはこちら、たぶんこれ読んでからこの記事を読んでもらった方がいろいろスムーズです
https://note.com/ypb_mateo/n/n5e05bbce6f2a

まずはわたしが31期に出会った経緯、その前にお笑いを好きになった経緯から。とは言っても元々関西人ということもあって子供の頃からお笑い文化は当たり前のように日常に溶け込んでいた。新喜劇や主要な賞レースは何となく見ていたと思う

初めて明確に「この芸人さんが好きだ」と自覚したのは中山功太さん、功太さんを生で観たくてお笑いの劇場というものに足を踏み入れたのが17歳のとき。そこから月に数回baseよしもとに通う日々が始まって、大学に進学するタイミングで功太さんがbaseを卒業することになり。このまま自分もbaseには行かなくなるのかな、なんて考えていたらビーフケーキというコンビに出会ってしまった。結果そのままbase通いは続くことに

ビーフケーキを追いかけてるうちに好きな芸人さんが増えてオーディションライブを観に行く機会もできて、酒井孝太さん(現ジソンシン)のファンになった。それまでは吉本の劇場でやってる公式ライブしか行ったことがなかったのに酒井さんがきっかけでインディーズライブというものにも出会い。それが大学2年生のとき。結構なスピード感で転がり落ちてる。やっぱり最初はホールツアーしかやらないメジャーなバンドが好きでも気付いたらガラガラのライブハウスに入り浸るようになるし、プロ野球だって二軍戦の方がおもろいとか言い出すようになる。どんなジャンルもそういうものかもしれない

酒井さんが出演すると聞いて初めてNSC道場というライブへ。NSC道場とはNSCを卒業した芸歴1年目から3年目までの芸人が出演するネタライブで当時は毎月開催されてた。いま考えたらNSC道場ってタイトルどう考えても現役生が出るやつやろ!なんで3年目までいけるねん!と思ったりもするが当時はだれもそんなことは気にしてなかったはず。その時点でのNSC道場は29期~31期が出演するターンだったのでこれがわたしと31期との出会いです、850文字も使ってやっと辿り着いたお待たせしました

とはいえNSC道場は1日に70組とかえげつない数の芸人が出演するライブで出番順もわりと年功序列みたいなところがあり、終盤に会場に入ったわたしはこの日は31期のネタはそんなに見れてない。けど、しげかずさん(現シゲカズですさん)が面白いなと思ったことは覚えてる。そんな初めてのNSC道場から少し経ってしげかずさん主催のクレイジー大学というインディーズの31期同期ライブに酒井さん(+29期数組、吉田たちと緑川まりさんだったはず)がゲスト出演することが決まって観に行ってきた。正式な31期との出会いはこっちですね

クレイジー大学を観た感想は「31期が未来人すぎる」

全員意味がわからん、クレイジーにも程がある、新しいお笑いすぎてもはや恐怖。だれが、とかじゃなくて31期全員怖い。自分で言うけど中山功太とビーフケーキのファンがここまで引くって尋常じゃないと思う。ここまでドン引きしたのになぜかこの次のクレイジー大学はゲスト無しで31期しか出ていないにも関わらず観に行ってた。よくわからないけどなんか強烈な引力みたいなものがあったのかも
ちなみに1回遅刻して観に行ったクレイジー大学では全員ボケ抜きでただ本を音読するだけのコーナーの最中に入場してしまって途方に暮れた。身長と体重測るだけのコーナーとかもあった気がする

失礼を承知で書くが、当時の31期は爆発的に人気がなかった。ひとつ上の30期は人気と実力を兼ね備えまくっていて、まあ31期はまだ1年目やしな!などと思っていたものの次に出てきた32期は目眩がするほどのキラキラ感と華やかさで初っ端からファンが大量についていた。これはもしかして31期が異質なのでは?と認めざるを得ない状況
単純に31期ってみんな尖ってたしね。若手芸人なんて尖ってるのがデフォルトなんだろうけど、それにしても31期はやたら近寄りがたい雰囲気を纏った人が多すぎた。積極的にチケットを手売りしてたのもサンロードくらいだったんじゃないかな、そんなサンロードは31期の中で飛び抜けてファンが多かった。ファンに愛想良くするべき!とは思わないけどネタのおもろさレベルが大差なくてよく手売りしてる優しそうな人と全く手売りしないあからさまに尖ってそうな人が居ればそりゃ前者からチケット買うよね、といまならわかる

あと山本さんもnoteに書いていた通り、ファンから見ても31期は本当に仲が良くなかった。クレイジー大学が自然消滅した後にもサンロードの木尾さん主催の同期ライブがしばらく開催されていたので一応同期ライブはそれなりの回数やっていたはずなのに31期から「同期愛」だったり「みんなで切磋琢磨しあって売れようぜ!」みたいな熱量であったりを感じたことは一度もない。それこそ30期や32期はみんな仲が良くて「期のファン」がたくさん居たけれど、31期に関しては「31期が大好き!」みたいなタイプのファンはかなり少なかった印象がある。わたし自身、31期が好きと話すたびに「変わってますね」と人から相当言われた

かと言って31期にもっと仲良くなってほしかったかと言うと、特にそんなこともない。圧倒的個人主義の31期、そういうところが好きだったのもある。協調性は全くないけどそれぞれ個性的でぶっ飛んでて面白い人が揃ってた。31期の芸人さんは所謂陽キャがほぼ見当たらず陰キャラばっかりだったので(独断と偏見で書いてます)そこも個人的には心地がよかった。そもそも「同期愛!!」みたいなものを求めるなら最初から31期のファンにはなってないだろうし

「31期以下ライブ」という変な括りのライブタイトルを見たときは「うん、まあそりゃそうよな……」と思った。さすがに31期だけで公式ライブ打たれへんよな、と冷静に思った記憶がある。正直これ観に行ったかどうかも覚えてない。覚えてないということは31期が大活躍!という展開ではなかったんだと思う。しかし2016年3月に満を持して、正真正銘の31期同期ライブがオフィシャルで開催された。当時のわたしはほぼお笑いから離れていて年に2回ほど劇場に出向くくらいのレベルだったけれど、さすがにこれは行きたい絶対行く!という感じですぐにチケットを購入したと思う。驚くべきことにキャパ300人近い客席はほぼ満席で、31期って需要あったんや!!とうれしい衝撃を受けた。オープニングで出演者全員がずらっと舞台に並んでる画を見たとき、当たり前だけどどこを見ても31期で、これは自分で思っていた以上に感極まってしまった。別に同期ライブなんてどうでもいいと思ってたけど、心の中では31期の同期ライブ開催を実はずっと願ってたのかもしれない。個人的に31期に対してのいちばん思い出深い日がこの同期ライブ。ただ正直ライブの内容はあんまり覚えてない

ちゃんと鮮明に記憶に残ってる31期の思い出で未だに引きずってるのはポイズン反町さん(現シカゴ実業山本さん)が初めてオーディションライブに受かったとき。あの瞬間は客席で友人たちと本気で叫んだ。あれから10年経とうとしてるけど劇場で叫んだのはそれが最初で最後。というか基本的に感情をあまり表に出さないわたしなので普通に人生的にも最初で最後かもしれない。もうひとつは31期が卒業するときの最後のNSC道場。これも感慨深かった。ポイズンさんが道場で最後にやったフリップネタは本当にめちゃくちゃかっこよくて、フリップ漫談でこんなに滅茶苦茶やれるんかよって感動すら覚えた。客席練り歩いてお客さんにフリップ渡しに行ってたの未だにおもろいもん。一応1年目から見てきた31期がもう3年目か、って思うとなかなかグッとくるものがありました(気付いたら13年目とかになってたけど)

残ってる同期は20人くらいと山本さんが書いてるのを読んで、さすがにそんなことはないやろって一瞬思ったけど冷静に考えたら確かにそれくらいかもしれない。解散してからも個別に芸人続けてる人は居るとはいえ、サンロードもスターリンもツインゴリラもキムチとライスもワンエイティも小褄取りもサンドロップもイギータもメトロクラフトもジャムもA-ラインも2SHOTもオジンQも居なくなってしまった。パッと思いついたコンビ名を書いただけなので全然まだまだ死ぬほど居なくなってる、ニュー梅林とばばつばささんはまだ生き残ってるんやろか

31期みんなで売れてほしい!とか、同期でライブやってほしい!なんてことはいまも特に思ってない。それでも31期の芸人さんが賞レースで結果を出したり評価されたりするとすごくうれしい。自分がその芸人さんのファンであるかどうかを差し引いても31期というだけで思い入れというか愛着みたいなものがある。朝10時開演のオーディションとか、夜21時開演のオーディションとか、真夏も真冬も雨の日も外で出待ちをしたり空いた時間は何時間も友達と喋ったり、そんな最高に楽しいゴリゴリのお笑いオタク生活の中心に31期が居た。31期のお陰でわたしの人生は充実したと言っても過言ではないので勝手に感謝しているし、これからも陰ながら応援する。何だかんだ言ってもまたいつか31期の同期ライブが実現したら喜んで観に行く気がしてます

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