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WARスタン-エスパーミッドレンジデッキガイド

群馬在住、Hareruya Hopes所属の大木樹彦(@pinkbomwithaman)です。
5/5にMagicOnline上で行われたスタンダードのミシックチャンピオンシップ予選において日頃から一緒に調整をしている鎌田さん(@tdngsk,MO:Gosaku)にデッキをシェアしたところ、見事トップエイトに入ってくれました(一没)。僕としては結構自信のあったデッキなのでそこそこ勝って貰って嬉しい部分はあるのですが、いかんせん来週から各地でのミシックチャンピオンシップ予選が控えているという時期に注目を集める場にリストが晒されてしまうのはちょっと惜しい感じがします。そこで、どうせ見られるならということでガイドを書いてみることにしました。エスパーミッドレンジというデッキが気になっている方の助けになればと思います。環境初期かつあんまり今までいなかったデッキなのでざっくりした解説から行きます。

(5/14追記)5/12に群馬で行われたミシックチャンピオン予選において優勝しました。この時に使ったリストの解説、ミラーの新たなサイドプラン、イゼットフェニックスへのサイドプラン、マリガン基準の話を有料部分に追記してあります。

・エスパーミッドレンジとは?

エスパーミッドレンジは、ラヴニカの献身(RNA)がリリースされて間もない時期に成立した、《第1管区の勇士》、《正気泥棒》といった軽量クリーチャーを軸にエスパーカラーの優秀な除去や手札破壊で相手を妨害しながらボードを組み上げていくデッキです。しかしながらRNA環境においては脇を固めるカードの選択肢が少なく、デッキパワーが低めであったためあまり目立った活躍はできませんでした。
しかしながら灯争大戦(WAR)のリリースによりデッキにフィットした数々のカードを手に入れ、大幅な強化がなされています。

・デッキリスト-各カード解説

こちらが今回MOMCQトップエイトに入ったリストになります。ここでは簡単に各カードの解説をしていきます。

クリーチャー

《第1管区の勇士》4、《正気泥棒》4
このデッキの要となる、放置されればマナコストを遥かに超えたアドバンテージをもたらす軽量クリーチャー達です。
一回攻撃が通れば投了が見えてくることでおなじみの《正気泥棒》に加え、
デッキの大部分のカードが多色となっているため、《第1管区の勇士》は安定してトークンを生成し続けることになります。

《聖堂の鐘憑き》4
程よいマナコストでプレイでき、アドバンテージ、ライフゲイン、守るのに適したサイズのクリーチャー。3つがセットで詰まっていて特にアグロに対し強いカードです。4マナ域は色々選択肢があれどこれが最も安定していると思ったので採用。

妨害カード

《思考消去》4
青黒系のデッキ定番の万能ハンデス。とりあえず4枚。
3マナテフェリーの+1を使うことで相手のターンのドロー後に撃つことができるようになってさらに腐りにくく強力に。

《暴君の嘲笑》4、《屈辱》2、《ケイヤの誓い》1、《灯の燼滅》1
《暴君の嘲笑》は汎用性の高い2マナの多色除去であるため《第1管区の勇士》との相性が非常に良く、エスパーミッドレンジにとって重要性の高いカードです。自分のクリーチャーを除去から救出するのにも使えるためコントロール相手にも完全に腐るという訳ではなかったり、破壊効果の対象外である4マナ以上のクリーチャーに対してもバウンスモードで対応したりそこから手札破壊を当てたり・・・と多芸なカードです。デッキとの親和性の高さを考えて4枚採用しました。
《ケイヤの誓い》は3マナで3点と単純な除去としてはやや重いものの、ゲイン効果は強力で、PWを10枚以上採用しているこのデッキにとっては下の効果も有効であることが多く、また本体火力であったりPWの忠誠値を削ったりエンチャントなので3マナテフェリーで再利用できたりとこれもまたかなり多芸なカード。1枚入れておいて損はないと思うので1枚。
《灯の燼滅》はかなり範囲が限定的ながらも4マナ以上の強力な脅威にたった2マナで対処できるカードです。強力なのですが範囲が狭すぎるのでメインは1枚。
《屈辱》は前環境からおなじみの範囲の広さで安心。2枚。

プレインズウォーカー

《時を解す者、テフェリー》4
強烈な妨害効果の置物にアドバンテージを得ながら盤面に触る能力が付いた強力な3マナのPWです。コントロールやネクサスに対して強力なのはもちろん、-3能力によるドローとバウンスがアドバンテージと盤面を重視するこのデッキには非常にマッチしているため4枚採用しています。


《復讐に燃えた血王、ソリン》2
全体に絆魂を付ける能力は特に赤単に強く、除去された軽量クリーチャーをリアニメイトすることで除去の多いデッキに対して強力な盤面を形成することができます。また+2も地味ながらPWの忠誠値を削れるため、-3から入ったテフェリー、ボーラス、ウギンなどを倒したりすることが可能です。
ハマった時は強力ながら状況は選ぶため2枚。


《ドミナリアの英雄、テフェリー》3
ご存知スタンダード最強のPWテフェリーです。デッキにインスタントが少なく土地を起こす効果はあまり活かせないため残念ながらコントロールデッキのテフェリーに比べると弱いです。それでも十分強いので採用。


《戦慄衆の将軍、リリアナ》2
高い忠誠値、トークン生成、クリーチャー除去、おまけのドロー能力に勝てる奥義と盛りだくさんのPWです。リリアナ本体が死んでしまうとトークンが死んだ時のドローがなくなってしまうので若干価値にブレがあるのが難点。

サイドカード

《強迫》2、《ドビンの拒否権》2
定番の非クリーチャー呪文対策です。
《ドビンの拒否権》はカウンターされない追加効果も単純に強い上にこのデッキにおいては《否認》とは違い多色の呪文であるということもメリットになります。

《はぐれ影魔道士、ダブリエル》3
3マナで3ディスカードという圧倒的効率でハンドを絞り、たとえ相手のハンドが空になっても2点クロックになりながらハンドにカードを保持することを許さないという役割を持てる非常に強力なコントロール対策です。

《肉儀場の叫び》2、《ケイヤの怒り》1
白単などの横並びデッキへの対策です。《ケイヤの怒り》の方は大きめのクリーチャーで盤面制圧を狙うデッキへの対策にもなります。

《喪心》2
追加のピン除去が必要となる相手に。

《人質取り》1
除去の薄いクリーチャーデッキやハイドロイド対策です。

《ケイヤの誓い》1、《灯の燼滅》1
それぞれメインでは有効性についてそこまで自信が持てないため恐る恐るの1枚採用でしたがサイド後で効果的であることが確認されている状態であればどちらも非常に強力なカードになります。

・基本的なゲームプラン

このデッキの基本的な初動は《第1管区の勇士》、《思考消去》の二種類。
《第1管区の勇士》→《正気泥棒》とプレイするとどちらも即対処しないとアドバンテージを得続けてしまうために対戦相手にかなりのハードルを要求するコンビです。《思考消去》で露払いをしてからの《正気泥棒》も黄金パターンと言えます。

今回新たに加わった《復讐に燃えた血王、ソリン》はこれらの除去られなければ勝ってしまうクリーチャーが除去られてしまった際の保険として機能します。+で伸びる忠誠値が2なので複数回リアニメイトすることも可能であり、特に除去の多いデッキに対しては致命的なアクションになり得ます。

3マナの《時を解す者、テフェリー》はその軽さから早い段階で場に出ると能力で戦場を掌握してしまう強力なPWです。
3ターン目、更地にテフェリー、+1から・・・と入った場合、その後のターンで対戦相手のクリーチャーを出た先からバウンスすることができ、
例えばそこから-3→+1→-3と動けると莫大なテンポアドバンテージを獲得しつつカードアドバンテージまで得てしまいます。このテフェリーで盤面のマウントを取りながら脅威を展開していくのもこのデッキの強力なゲームプランの一つです。

上記の序盤の強力な動きに加え、ゲームの中盤以降はさらに強力な重PWを追加していくことで逆転不可能な盤面を形成して勝利を目指します。

アグロデッキに対しては強力なライフゲインカード達で守りを固めていき、アドバンテージを活用する時間を得ることが可能です。

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