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2019/11/18 暗闇

自宅のブレーカーの老朽化で電気が止まったことについては、今日の昼から電気屋さんにブレーカーの取替工事をしてもらったおかげで復旧した。色々面倒ではあったけれど、もう落ち着いたので、それはよい。

思うのは暗闇のこと。

土曜の夜は全く電気がつかず家の中は真っ暗だった。頼りになるのはiPhoneと懐中電灯のみ。でも、それらも心許ない。その日はすでに遅い時間だったこともあって、睡眠をとることで朝を待った。

考えてみると、こんな暗闇を体験したのは初めてだった。

1995年1月17日、阪神淡路大震災。夜明けの大地震で停電になった。母がわたしたち姉妹の部屋に来てくれたとき、懐中電灯もなく暗がりだった。でも、暗いとはいえ夜明け前なので、周りの様子は見えていた。スヌーピーの柄のついた青い携帯ラジオを囲むようにして、母とラジオを聞いたのを覚えている。その後、わたしの家では(ガスは1か月ほど復旧しなかったけれど)電気は当日の昼過ぎに回復したので、暗闇に怖い思いをしたり、困ったりするということはなかった。

翻って、今。ここ数年各地で様々な災害が起きている。報道でよく目にするのは、観光施設などの目立つ被害の様子や被害状況を示す「数字」だ。それを見たわたしは、なんだか分かったような気になっていた。その数字の先には、暗闇の中で途方に暮れている人がいるということを忘れていたように思う。

そのことに気づいたからといって今何ができるわけでもないけれど、暗闇の中にあるものやその先にあるもののことを忘れずにはいたい。

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