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はしごを外させないスキル

もう1年も前になるが、経営者JPが提供
している「経営者診断」のことをこちらに
書いたことがある。

同社はいわゆるエグゼクティブサーチ
経営者人材の斡旋・紹介を生業とする
会社で、ヘッドハンターといった方が
通りがいいかもしれない。

社長の井上さんの方針なのだろう。
非常に情報発信に力を入れており、
業界の中ではかなり特異な存在だと
感じている。

メルマガは毎日のように配信されるし、
著名な経営者や学者の方々を招いた
ビジネスセミナーも頻繁に催されて
きた。
現在経営者として活躍している方や、
これから経営者を目指す人材に向けて、
有益な情報を惜しげもなく発信する
ことに余念がない。

そうやってコンテンツを積み上げつつ、
「経営者テラス」という名前のプラット
フォームにて展開し、サブスクで会費を
徴収する事業に育て上げている。

私自身は、転職の方で一度か二度ほど
会社のご紹介をいただいたことが
あったものの、その後のご縁には
つながったことはない。
もっぱら、メルマガを拝読したり、
セミナーを聴講することで、お世話に
なりっぱなしという状況だ。

昨晩は、株式会社インキュベータの代表
取締役、元リクルートの石川明氏と、
井上社長とのトークライブが開催され、
仕事の合間を縫って一部ながら聴講する
ことができた。

石川さんの新しい著書
『Deep Skill』
の刊行記念という側面もあったようで、
井上さんが石川さんから本のさわりの
部分を直接引き出す形でトークが展開
されていた。

私が興味深く聴き入ったのが、
「はしごを外す上司」についての話。

当然ながら、はしごを外す人という
のは、信頼が置けない
たとえ上司であろうと、いや、上司で
あればなおのこと、はしごを外すような
ことをされたら怒り心頭
である。

ここで、石川さんがおっしゃっていた
のが、はしごを外さざるを得なかった
上司の立場に立って考えてみよう

ということ。

その上司だって、はしごを外したくて
外した訳ではないかもしれない。
やむにやまれず、断腸の思いを以て
外した可能性もある
だろう。

そこは、自分の何らかの行動によって、
上司がはしごを外せない、外しようが
ない、どうすればそんな状況を作って
おけたかと反省すればよい、

そんな論旨であった。

なるほど、大変に説得力のある議論だ。
すべてを「自分ごと」として捉える。
他人の行動はコントロールできずとも、
自分の行動はコントロールできる。
コントロール不可能なことははなから
あきらめて、可能な部分に集中する。

「はしご外しやがってー!」
などと吠えまくってみたり、
ウジウジといつまでも悩んだり
するのではなく、どうやったら
はしごを外されない「自分」になり
得るか、トコトン突き詰めればよい。

そんな「生産的」な自分を、
是非目指していきたい。


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ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。