続・小布施町訪問記
念願叶った小布施町訪問について、
一昨日ここに書かせてもらった。
その続きということで、色々紹介したい
ことはあるのだが、今日は二つ程に絞って
書いてみたい。
まずは、国の指定重要文化財となっている
雁田薬師 浄光寺について。
こちらは、建立600年にもなる、由緒ある
お寺だが、私も今回小布施を訪ねるまで
全く知らず、知り合いから勧められて
慌てて行程に組み込んだ次第。
山門をくぐると、ちょっと歩きにくい
ゴツゴツの石だらけの参道で、
何だかパワースポットに来たという
雰囲気が醸し出されている。
幸い天気には恵まれたので問題なかった
が、雨だと少々歩きにくいかもしれない。
参道の途中で、非常にいいお顔の仏様が
見守ってくれている。
カタチは真四角でいかついのに、
何とも温かみのある表情。
参道を登り切って到達したところが、
重要文化財の薬師堂。
立派な茅葺き屋根に圧倒される。
実は、この浄光寺の副住職さんが、
林映寿さんと言って、極めて活動的で
非常にユニークな方。
寺離れ、仏教離れする現代において、
いかに必要とされる寺院となるか。
そんな観点から、寺子屋的な活動を
数多く実践、展開されているのだ。
写真を取り損ねたが、スラックラインの
設備を参道下に作って、その普及に努め、
全国大会を3年連続開催。
そこから世界チャンピオンまで生まれたと
いうから、一体どうなっているの?と
聞きたくもなる。
著書『楽しいだけで世界一』に詳しい
内容がある通り、以下に楽しくやるか、
徹底して遊ぶか、その辺がカギを握って
いる様子。
「筆遊び」という、独特の筆遣いで、
味のある文字を書かれていることでも
有名で、様々なところで講演活動を行い、
ブログでの情報発信も毎日欠かさず
行っているすごい方なのだ。
人口わずか11,000人ほどの小さな町でも、
創意工夫で「世界一」を目指すことが
十分に可能、そんな勇気をもらえる話で
ある。
もう一つ、小布施牧場ミルグリーンの
紹介をさせてもらおう。
こちらは、文屋の木下豊社長のご子息が
経営されている牧場で採れる牛乳を加工・
製品化したものを販売しているお店。
牛乳を販売するだけでは一次産業。
しかし、それを加工して乳製品にした
上で販売すれば二次産業。
更に、それをカフェで提供すれば
三次産業となる。
有名な栗で考えよう。
栗を販売するだけだと一次産業。
栗を加工して栗ようかんや栗おこわ、
モンブランなどにすれば二次産業。
更に、ようかんやモンブランを、
お皿に乗せてカフェで出せば立派な
三次産業だ。
一次、二次、三次と進むにしたがって、
「付加価値」が高まっていく。
一次にとどまっていれば、二次、三次で
獲得可能な付加価値は、他の場所に行って
しまう。
一次から三次まですべて実現することで、
付加価値を同じ小布施町の中に留め置く
ことが可能になる。
そんな「六次産業化」を、町全体で
推進している小布施。
特産の「栗」を使ってそれを成功させて
きたわけだが、そのモデルを牧場経営に
適用し、持続的に安定した経営を成り
立たせつつあるご様子。
ジャージー乳のジェラートは、絶品の
美味しさであった。
ジャージー種ではないが、お店のそばに
子牛も来ていた。
観光牧場ではないので、牛がぞろぞろと
放牧されているところは基本見られない
のだが、時折こうした「おまけ」もある
様子。
次回こそ、小布施が観光地としてブレイクした
最大の要素、葛飾北斎のことに触れたい。
ということで、「続々」訪問記も、近々にアップ
したい。