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稲盛さんと坂本さん

以前にも何度か書かせてもらっているが、
稲盛和夫さんの著書を使った読書勉強会
ちょくちょく参加させてもらっている。

現在読み進めているのは、こちらの本。

残念なことに、ここのところ自分の
予定が丁度バッティングしてしまい、
読書会に連続で不参加となっている。

折角読み始めたこの本、勉強会の方で
先に進んでいるところに追い付くため
にも、また先に読んだ部分を忘れない
うちに次を読むためにも、自分で読み
進めることにした。

この本の前半は、「稲盛和夫は語る」
という章立てで、稲盛さんご自身が
説く経営論
となっている。

そして後半は、彼が主宰していた
経営の学び場である盛和塾の塾生、
即ち彼の教え子たちが、塾で何を
学んだか
を語っている。

後半の冒頭、いきなりブックオフ
創業者であり、「俺の」を立ち上げて
大成功させたシリアルアントレプレナー
(連続起業家)、坂本孝さんが出て来て
面食らった。

これまで、盛和塾の存在は勿論知って
いたものの、誰が塾生なのか、どんな
メンバーが揃っているのかをあまり
気にしたことはなかった。

どちらかというと、中小企業のオーナー
経営者が中心
だろう、という思い込みが
強かったのである。

それがいきなり、あの伝説的とも言える
経営者が出て来たので、驚いてしまった
のだ。

ユニークなビジネスモデルを創造し、
正に独り勝ち状態。
企業、事業というよりも、産業自体を
作った
感すらあるブックオフ。

2007年に社内の不祥事が発覚して
文春砲で騒がれた際、坂本さんは
潔く会長職を辞した

不祥事というのは、不正経理
架空売り上げ計上がなされていたという
ことが元幹部から週刊誌に暴露され、
大騒ぎになった。

騒がれている最中、稲盛さんに3回ほど
相談に行った
のだという。
行ったというより、「来なさい」という
ことで、呼びつけられたというのが
正確なところのようだ。

そこで、コッテリ絞られた。
「あなたは盛和塾で勉強するふりをして
いたのですか?」

そんなきつい言葉を投げかけられた。

坂本さんを相手に、これだけ本気で
𠮟りに行く稲盛さんもすごいが、
一切言い訳をしなかった坂本さんも
さすがである。

悶々と悩み、自問自答して、結局の
ところ自分に驕りの心、慢心があった
のだと結論付けた
氏は、再起するべく
改めて動き出す。

そこで始めたレストラン事業で、
あの「俺の」のビジネスモデルを
試行錯誤の末に探り当て、
「2勝10敗」の起業人生を
「3勝10敗」にした
のだという。

ホンネでぶつかる稲盛さん。
本気で応える坂本さん。
いずれも日本を代表する企業を
創り上げた名経営者である。

そんな二人の素晴らしいエピソード
から始まる、「稲盛門下生」の
物語、先を読み進めるのが益々
楽しみになってきた。

そんな稲盛さんのことを、
次回の「DAF」というイベントで
10分間トークのテーマに選んだ。

誰もが知っている稲盛さんだけに、
いい加減な話はできない。
追悼の気持ちを胸に、今の自分に
できるベスト
を尽くしたい。



己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。