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覚えにくいアクロニム/イニシャリズム

CIA、FBI、UFO、WTO、WHO・・・
イニシャルをつなげて略語にする
これらの言葉、何と呼ぶのか知らずに
いたことに気が付いた。

調べてみると、日本語では「頭字語」
英語ではアクロニム(acronym)
イニシャリズム(initialism)の訳語が
あることを知る。

アクロニム(acronym)や、
アブリビエーション(abbreviation)は
単語として知っていたが、
頭文字=イニシャルから来る
イニシャリズム(initialism)という言葉が
あるのは意外な発見であった。

ちなみに、Wikipediaにある通り、
「CIA」=「シーアイエー」という
ように、アルファベットの読みを適用
するのはイニシャリズム、
「UFO」=「ユーフォ―」のように、
単語のような読み方をするのが
アクロニムとなる。

P&Gという外資系企業がある。
パンパース、プリングルズ、ジョイ、
アリエール、ジレットといった数多くの
メガブランドを抱える、日用品の世界
最大手。
P&Gという言葉自体、Procter and Gamble
なので、イニシャリズムになる。
そのP&Gは、優れたマーケターを数多く
輩出する企業としてつとに有名だ。

そのP&G出身者から、マーケティングや
ビジネスに関する基礎知識、枠組みを
かつていくつか学んだ中に、
「OGSM」というイニシャリズムがある。
これは、

Objective 「目的」
Goals 「目標」
Strategy 「戦略」
Measurement 「評価」

の頭文字を取ったもので、事業を運営して
いくためのフレームワーク(枠組み)

して割とよく知られているものである。

最近、また別のP&G出身者の方から、
クリエイティブ(TVCMや広告ビジュアル
などの制作物)を評価する際の枠組み

して、新しいイニシャリズムとして、
「BMMD」なるものを教えてもらう
機会があった。
これは、

Benefit 「顧客の便益・ベネフィット」
Meaningful (Relevancy) 「意味がある(関連性がある)」
Mind-opening 「心を開き、行動を促す要素」
Drama 「ドラマ性」

の頭文字を取っている。
なるほど、一つひとつの要素は、制作物を
評価する際に極めて重要なものばかりで、
しかもこの4つをしっかり評価すれば、
まず間違いなく良い制作物が作れそうな
感じはする。

とは言いつつ、この「BMMD」という
「語呂」が、何ともしっくりこない。

平たく言えば、覚えにくいのだ。

これに比べて、「OGSM」の方は、
まず「Objective・目的」から始まって
いる点で思い出しやすく、その後に続く
「Goal・目標」も「Strategy・戦略」も
ビジネスと言えば真っ先に出てくる
重要単語として一、二を争う言葉ゆえ、
「イニシャリズム」でありながらも、
頭に定着しやすかった。

「BMMD」がせめて「アクロニム」
だったら、まだ覚えやすかっただろう。

「UNICEF」を「ユニセフ」と読むように、
あるいは「NATO」を「ナトー」と読む
ように、そういうひと続きの読み方が
可能な組み合わせであれば良かったの
だが、子音ばかりが4つ並んでいるため
「イニシャリズム」にならざるを得ない

のだ。

使っている人がいるのか、気になって
ググってみても、やはり全くと言って
いい程ヒットしない。
使いやすさ、覚えやすさがあってこその
イニシャリズムであり、アクロニム。
より広く使われる枠組みになるには、
・発音しやすい
・記憶に残りやすい
・愛着が湧きやすい
といったようなものにする工夫が必須

ということの証なのだろう。



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