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足りなくてありがとう

石原孝尚さん(TAKAさん)とは、
2020年の6月にお会いしたのが
最初だったと記憶している。
EMSというオンラインの学びの場で
出会った。

自分が所属するチームのまとめ役
として、お忙しい中、極めて多様
性に富んだメンバーの個性的な
主張を、丁寧に受け止めてくれて
いた
印象が強い。

彼は2013年、女子サッカーの
「INAC神戸レオネッサ」監督となり、
澤穂希選手らを率いて、
なでしこリーグ史上初の四冠達成

その後、アメリカのプロリーグや、
浦和レッズレディース、
オーストラリアリーグなどで
コーチや監督を歴任。
現在は、湘南ベルマーレ U15ガールズ
にて監督を務めている。

それに加え、
「チーム・メイキング・プロデューサー」
という肩書を持ち、自身の経験を活かして
企業や組織のサポートを行っている。
「Happy First College」というスクール
運営もされていて、マルチなご活躍だ。

そんなTAKAさんが、本を出版された。

「足りなくて残念」ではない。
「足りなくて最悪」でもない。
「足りなくてごめんなさい」でも、
「足りなくて悔しい」でもない。

ありがとう」なのである。
足りないことに感謝を捧げよう、
そんなタイトルなのである。

このタイトルだけで、かなり色々な
ことが伝わってくる。
TAKAさんの人となりが分かる
彼をよく知っている人であれば、
より一層、深く頷くに違いない。

彼の運営するスクールの名前でも
あり、この本の表紙にもある、
「Happy First」という考え方。
彼が常々説いているこの哲学を、
様々なエピソードに乗せて、
じわじわと読者に理解を促して
くれる
、そんな本である。

ドラッカーが、人が成果を出せるのは
「強み」によってのみ
である、との
趣旨を語っているのは、かなり有名な
話だ。
そのドラッカーの説くところとも、
軌を一にしている。

この「強み」については、過去に
ここで何度も取り上げている。
自分で自然とできてしまうもの、
楽しみながら集中するうちに、
成果となって現れて来る
もの、
そんな風に説明ができるだろう。

この「強み」を伸ばすことの重要性が、
本の中でも触れられている。
TAKAさんらしいな、と思ったのが、

一番の「強み」はその人にとっての「好きなこと(興味・関心)」

同書・43頁

とのくだり。

要は、「好きなことを突き詰めろ」
ということだ。
好きであれば、いくら頑張っても、
それは苦しい努力にはならない。
むしろ楽しいはずだ。

そうやって、楽しいことを真剣に
続けていけば、卓越性への扉が開く
のであろう。

読んでいて、他にも色々なワードが
浮かんでくる。
例えば、「美点凝視」だったり、
「サーバントリーダーシップ」
「理解してから理解される」など、
既に有名な概念ながら、それが独自の
言い回しになって、とても読みやすく
まとまっている印象だ。

足りていない。
だからこそ、色々なことに感謝
しながら生きていける。
この本の精神をモノにして、
感謝にあふれる人生を送ろうでは
ないか。


己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。