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平均値を期待しない

彼岸花が見頃を迎えていたのが、
僅か3週間ほど前だった。
数日前に、気温が10度強しかない日を
経験したが、およそ20度もの温度差が
これだけ短い間にあると、さすがに
体が驚いている。

自分自身が、日々いかに
「平均値」を期待しながら生きている
ということが、改めて分かったような
心持ちになった。
10月は10月の平均気温位の気候で
なだらかに推移していくことを、
どこかで期待していた
のだ。

平均気温は、あくまで平均である。
平均よりも上だったり、下だったりを
繰り返す
のが日常なのだ。
至極当たり前のことなのだが、
いちいち一喜一憂してしまう辺り、
その当たり前だという認識が
意識から漏れてしまっているという
ことなのだろう。

マーケティングの仕事をする上でも、
似たようなことをしてしまいがち
だということに、ふと気が付いた。

割と最近、事業環境分析について
記事を書いたばかり。

「3C」とか「PEST」などのいわゆる
フレームワーク
について触れたのだが、
こういった事業環境分析を行う際に、
全体感、要は平均にばかり目が行って、
細かな変化についての見通しは甘く
なってしまいがち
な気がするのだ。

人は未来を見通すことはできない。
過去に起きたことや、現在の状況から、
未来を類推するのが関の山だ。

過去を見るときには、どうしても
平均値、中央値などの代表値を見る
ことになり、異常値は無視されがち

となる。

厳密には、異常値を含む多くの数字が
平均の母数に入っているわけで、
決して無視されているわけではない。
しかしながら、異常値の現実というのは、
意識からどうしても漏れがち
になるもの
ではないだろうか。

だからと言って、異常値にばかり目を
光らせていても、それまた困ったことに
なりかねない。
確率論的には、いわゆる正規分布に従って、
平均値の前後に大半が落ち着くはず
だからだ。

詰まるところ、うじうじ悩んでいるよりも
「考えるより産むが易し」という姿勢が
大切だと考える。

平均値的な結果が出たら、
「やっぱり!」と思う。
平均値から外れた結果でも、
「やっぱり!」あるいは
「なるほど!」と思う。
どちらもあり得るということを、
達観してしまう
のだ。

そんな心境に至れたならば、
世知辛い世の中も、もっとずっと
生きやすく、軽やかに渡って行ける
のではないか。
そんなことを思った次第である。

そして、そんな心境に至るためには、
まず行動することを心がけるのと、
その行動を必ず自身で客観的に見直す
こと、そしてこれら一連のサイクルを
早回しする
ことに尽きるのだろう。

結論も当たり前な感じに落ち着いたが、
当たり前を全うするのは意外と難しい
ものだ。
そこを踏まえて、日々精進を続けるのが
大切、ということで締めよう。

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。