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伝えたい思いをチャットボットで

はじめての投稿となります。松猫工房です。

新型コロナウイルス感染拡大で、多くの企業様が、お客様とのコミュニケーションのあり方に悩んでいる現状を見て、1つの取り組みを発信させて頂きます。

サマリ

対面でのコミュニケーション機会が減少した現状において、お客様とのコミュニケーションを行う際は、LINEやFacebookをはじめとしたSNSを活用することが肝要です。

この記事では、比較的すぐできる施策の1つとして、

現在利用している紙媒体の広告媒体に、QRコードを付与してLINEアカウント等へ誘導し、「小さなコミュニティ作り」を通じてお客様との関係性を強化する方法をご紹介させて頂いております。

そのコミュニティ内での会話は、チャットボットを創って行っております。

興味が湧いた方は、続きをお読みいただければと思います。


新型コロナウイルス拡大と対面ビジネスの機会減少

対面でビジネスを行う企業様にとっては、難しい時代となっております。

最近、飲食業・宿泊業・観光業・整体・美容室などの経営者様とお話しさせて頂きました。

ある企業は、コロナウイルス感染拡大前の店舗への来店者数が、約1000人/月でした。しかし、コロナの影響を受けて約500人/月になりました。来店者数が半分になりました(①)

さらに、一度来店されたとしても、コロナにより来店を控える場合があります。リピート率が30%だったところが、10%になったケースもございます。対面での折衝を避けることが原因で、お客様のリピート率が下がりました(②)

整理すると以下の通りです。

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【前提】リアル空間でのコミュニケーション機会 ↘(減少)

 ①お客様の来店 ↘(減少)

 ②お客様のリピート ↘(減少)

 結果、「①×②」で、 収益 ↓(大きく減少)

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経営者へのヒアリングを受けての分析

コロナウイルス感染拡大を受けて、経営者様はじめとして多くの方にご相談を頂きました。「売上が下がっているので、相談に乗ってほしい」と。

個人的に、収益の分析の際に大事にしているアプローチとして、「①顧客数」×「②顧客単価」と分けて考えます。そして、数字データを様々な時点と比較します。

・前年度のデータと比べる 

・コロナ前のデータと比べる 

・非常事態宣言時のデータと比べる など

あくまで自身がお話しさせて頂きました範囲に留まりますが、まとめますと、

傾向としては、多くのお客様が、「①顧客数」と「②顧客単価」ともに下がっていました。要因の多くは、直接的であれ間接的であれ、コロナウイルスの感染拡大による対面での折衝機会の減少です。

ヒアリングするときは、いずれの企業様でもツラかったです。何とも言えない「理不尽感」を感じました。

「どうにかして解決する手段がないかなあ...」

ポイントになるのは、コロナ禍でもできる「集客」と「顧客の定着化」だと思いました。

ただし、机上の空論ではなく、何かを実際に作るところまでやりたい。

デジタル空間での「集客」と「コミュニケーション」

1つの方針として打ち出したのは、ITを用いて、対面→デジタル空間に誘導し、お客様とのコミュニケーションを強化することです。その結果として、顧客数と顧客単価を上げて、収益向上に貢献しようと考えました。

まず、対面→デジタル空間に誘導できる方法を考えました。

すぐに思いついたのは"LINE"です。

LINEのアカウントを発行すれば、QRコードを通じて、アカウントへご案内し、サービス提供者と継続的に繋がることができます。QRコードを付記する紙媒体は多岐にわたっております。チラシ・ビジネスカード・ポスター・雑誌・新聞・飲食店のテーブルにおいてある、なんて呼ぶか分からないアレとか。

ただ、「それだけだと新規性に乏しいな...うーん」と思いました。

アカウントに入ったとして、一方的に広告が送られるだけならば「コミュニケーション」と呼べるだろうか?

そのようなこともあり、「双方向」に「オンデマンド」で「お客様(サービス提供者)のコストを上げずに、効果的にコミュニケーションを行う方法がないか」を考えました。

そのようなソリューションの1つとして、今回はチャットボットを開発しました。Microsoft Azure のQnA makerで作りました。

ノンコーディングで簡単に作れます。それをLINEに連携しました。

美容室_ライン


1つ、美容院での利活用を例としてご説明させて頂きます。

まず、美容室でお待ち頂いている間に、チャットボットのLINEアカウントにご登録いただきます。

画像はあくまで1つの例ですが、お客様とのコミュニケーションを促すべく、事前にシナリオを組んでおきます。

よくある質問や、お客様にとって知りたいだろう情報を事前に整理しておき、興味に応じて表示させることができます。また、自由質問にも対応できるようにしております。約15,000の質問に対して、より質問内容に近いものを機械学習でピックアップして、返答できるようにしております。

ここで大事なのは、チャットボットは、機械的に案内するオペレーターではなく、接客を行う係として「魂」(=人格)をこめていくことです。

そのようなロボとコミュニケーションを行う「場」(=アカウント)をお客様にご案内します。

そのコミュニティの中では、例えば、マネタイズの観点で、予約システムへの誘導も可能です。あるいは、チャットボットに人格を持たせて個性的なロボとして接客をお願いすることも可能です。シナリオは目的に応じて、自由に設計・作成できます。

このように、ロボ君に常にお客様と接して頂くことをお願いすることにより、継続してお客様とコミュニケーションをとることが可能です。お金の話となりロボ君には少し悪い気もしますが、結果として、お客様の反復購買を促して、顧客単価を上げる役目も担って頂きます。(②顧客単価向上の実現)

また、お得意様から新たなお客様をご紹介いただくのも簡単です。LINEの「オススメ」を用いることで10秒かからずご紹介いただけます。お店でご提供できる「ご紹介特典」と合わせて、ご新規様を増やすといった施策を打つことも可能です。

既存のお客様より、ご紹介いただくことにより、顧客数を増加させることを狙うことができます。(①顧客数増加の実現)

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発展的な利用方法ですが、チャットボットのシナリオを日次で更新すれば、「本日の日替わりメニュー」「本日のサービス品」など案内も可能です。

店頭に毎日、店頭にチョークでご案内している感覚で、容易にシナリオを更新していくことができます。

このようにして、対面で会えないながら、お客様との関係を強化する施策を打つことは可能です。特に、チャットボットでは、24時間365日お客様との会話が可能です。そして、現在、ほぼすべての人が携帯電話端末を持っているため、いつでもどこでも対応可能です。

チャットボットで対応できないイレギュラーな質問は、実際に、営業時間内にお問合せ頂くという切り分けも可能です。メール等で受け付けても良いでしょう。

「待ち」の施策だと厳しい

「デジタル」というと、多くの企業様が「ホームページを持っている」と言います。ただ、数多ある企業がひしめいているなかで、ホームページへの流入を期待するのは難しいです。何かの「きっかけ」が必要です。

だからと言って、Web広告を打つのもいきなりは難しいと考えています。きちんと現状を分析したうえで、目標(KPI/KGI等)を立て、戦略的に施策を考えなければ、投資に対する十分な効果を得ることはできません。

ですから、1つ最初の施策として、現在持っている紙媒体にQRコードのシールを貼り、そこを通じて参加できる「小さなコミュニティ作り」をご提案させて頂いております。

LINE上にチャットボットを作成し、双方向にコミュニケーションを行う空間を作るのです。実際にこのような進め方は、「スモールスタート」として、有効とご判断頂く場合が多いです。

もちろん、そのコミュニティが盛り上がるかどうか・マネタイズに進むかどうかは、コンテンツ次第です。

そのため、松猫工房としては、チャットボットのシナリオ設計・運用設計等は、お客様(サービス提供者)と深く話し合い、共に創らせて頂く姿勢が大事だと感じております。

もちろん、シナリオ改定等の運用も随時行い、効果を検証することも大事と思っております。

お客様に伝えたいことをデジタルで

大変な時代となりました。大切な友人と気兼ねなく会うことさえ難しくなり、経営者の方々もお客様とお会いすることが難しい時代です。ただ、そのなかでも、ご提案させて頂きたいのは、例え会えなくとも、伝えたいことをきちんとお伝えするということです。松猫工房は、「言葉の力」を信じています。

必ず、みなさまが相手に伝えたい言葉は、伝え方を整理することによって、今までのように伝え、心を打つことができると考えております。

むしろ、デジタルの使い方によっては、新しい形でより深く誠意をもって伝えられると信じています。とにもかくにも、このような時代の中でも、みなさまの思いや提供したい価値を、伝える「場」を構築することで、このようなウィズコロナやアフターコロナに貢献できると思っております。

その貢献の1つの在り方として、チャットボットというロボティクスに魂を宿して、伝えてくれるようにできないか。仮説をもって、色々な経営者様とお話しさせて頂いております。

まとめ

いかがでしたでしょうか。昨今のご時世から、対面ビジネスでの集客が難しいという課題を解決として、「LINE+チャットボット」での「小さなコミュニティ作り」をご提案させて頂きました。今回は、字数の関係上、チャットボットの紹介を割愛させて頂きましたが、もしご質問等がございましたら、お気軽にお問合せください。

お読みいただきまして、ありがとうございました。





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