例え君が君自身を罵ろうとも、僕達は君を巡る
日の当たるベンチに座って、目を閉じてみて。
「目を閉じたら真っ暗じゃん」って?
いいから、騙されたと思って目を閉じて、よくよく見てごらん。
じわっと広がるその、圧倒的赤を堪能してみて。
そして一つ一つの赤の粒子が、君に向かって話しかけている言葉を聞いてみて。
「君がどんなに君自身を罵ろうとも、幻滅しようとも、蔑もうとも、僕達は君を巡る。
君がこの世に生まれてから今まで、僕たちは休みなく君の中を巡ってきた。
君が大好きで、生きていて欲しいから。だから君の生が終わる