飛行適性検査突破に絶対必要!マルチタスク能力とは
初めまして。
パイロットノートです。
これを見ている方はパイロットになることに興味を持っている方かと思います。是非今からパイロットになりたい、という方はご一読頂きパイロットになる助けになればと思います。
一般的にパイロットになるために求められる能力をお伝えいたします。
1、コミュニケーション能力
2、マルチタスク能力
3、常に冷静であること
4、英語力
5、判断力
まだまだ細かいものはありますが大きく分けるとこのくらいです。
<パイロットに必要なマルチタスクって何?>
今回は"マルチタスク能力"についてお伝えします。
パイロットに求められる資質としてマルチタスク能力がよく挙げられます。
「一点集中をするな!!」と訓練が始まると何度も言われることでしょう。
まずマルチタスク能力とは何か、ということからお話ししたいと思います。
マルチタスク能力というのは"同時に複数のことをこなせる能力"と言い換えることが出来ます。
訓練だけではなく実際のフライトでもこの能力は求められます。
例えば着陸の時を考えてみましょう。
あなたは羽田空港に帰ってきました。
着陸まで100ft(フィート)。もう着陸寸前です。
タワー(管制塔から)の風の通報は020度方向から20ノット
この横風成分をパイロットは瞬時に計算します。
「右から風が10ノット強吹いてるのか」といった具合です。
その計算をしながらパイロットは操縦をしています。
エンジン計器をみながらスラスト(車でいうところのアクセル)を調整し、操縦桿で飛行機を滑走路に対しまっすぐ飛ばす。
また先行機(前に飛んでいる飛行機)の位置を把握し滑走路がクリアになってるかも確認、自分が滑走路から出れそうな誘導路も考えています。
先ほど計算した横風を意識しながら、フレア(着陸の姿勢)を開始し、ラダーペダル、操縦桿、スラストレバーを同時に操り、着陸。
着陸したらラダーペダルとリバーサー(逆噴射)操作、ブレーキ操作を行い飛行機のスピードを見ながら滑走路から離脱します。
如何だったでしょうか?
しかもこれはパイロットが行うことのほんの一例に過ぎず、他にも多くのことを行いながら飛行機の操縦を行っております。
何だか超人じゃないと出来なそうですね?
そうです!!
パイロットはみんな特別で生まれ持った才能が無いとなれない職業です。なのでこの才能を持ってない人は諦めてください!!
本当にそうでしょうか?いえいえ。そんなわけありません。
我々パイロットだって凡人です。決してスーパーマンではありません。
マルチタスクを行う"コツ"を知っているだけです。
このマルチタスクによるコツは実際にパイロットになる為の飛行適性検査にも必要ですし、訓練、パイロットになってからも必要な考え方です。
<マルチタスクを行うコツとは?>
マルチタスクを行うのはコツがあります。
例えば自転車に乗っていて、スマホからメールを返したいと思ったらどうしますか?
簡単ですね、自転車を止めてメールを打てば良いです。
自転車は止まる事が出来ます。
でも飛行機は止まる事が出来ません。
では車で高速道路に運転中メールを打ってください、と言われたらどうでしょう。そのメールはどうしても10分以内に返信しなければなりません。10分内には車が止まれそうなパーキングやサービスエリアもなさそうです。(当たり前ですがとても危険なので実際にはしないでくださいね。)
皆さんは次の1、2のどのタイミングでメールを打ちますか?
①クネクネとしたカーブ
②直線
どうでしょうか?
皆さんは②を選びますよね?
なぜ②を選んだのか。
そこにマルチタスクのコツが書かれております。
今やらなければいけないタスク(仕事)は二つです。
運転とメール。
カーブを選んでしまうと運転とメールを同時にメールを打たないといけません。
ですが直線を選ぶと運転は一旦直線に合わせればほっといてもほぼまっすぐ行きます。その間にメールを打つ事が出来ますよね。
直線でメールで打った場合の動作をおさらいしてみましょう。
1、ハンドル操作で直線に合わせる。
2、メールを打つ。
これも運転とメールのマルチタスクと言えます。
もうお分かりでしょうか?
マルチタスクのコツは"タスクの順位付け"です。
今回のタスクをもう一度見てみます。
タスクは"運転"と"メール"ですので
どちらがタスクの優先順位が高いかを考えます。
メールを先に選んでしまうとメールを打っている間に事故に遭ってしまいます。
なので運転する事が優先度が高いタスクと言うことになります。
なのでまず運転で車の方向を安定させてメールを打つ。
これがマルチタスクの順位付けです。
これはよくパイロットの間ではprioritizeと呼ばれます。
では次の疑問が湧いてきます。
どうやって優先づけをするのか?
これは"重要度と緊急度"で分ける事が出来ます。
先ほどの高速道路の例で③のタスクを追加してみましょう。
①運転
②10分以内に行わなければならないメール
③いますぐにかけないといけない電話
皆さんも優先順位をつけてみてください。
①の運転は重要且つ、運転をしないとすぐに事故を起こすので緊急度も高いと言えます。②は10分の猶予がありますので③より緊急度は低いですね。③は緊急度は高いですが①よりも重要度は低いです。
つまり順位付けは1、3、2の順になりますね。
緊急度を測るには"どちらが短期間に変化するか"を考えると分かりやすいです。
飛行適性検査もこのようにマルチタスクの能力が求められます。
良い練習方法としては
例えば車や飛行機のゲームをしながら自分でタスクを作って優先順位を考えながらやってみてください。
優先順位付けを意識すると実は誰にでもできる事です。
ぜひ練習してみてくださいね!!
最近youtube始めましたので是非見てください!
【Youtube パイロットノート】
https://www.youtube.com/channel/UCl_x_Mp89vZlejQ_S9FMQqg
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