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TMR編集室日誌22.9.8|録ることについて聴き、そして学ぶこと。

Podcast「Temple Morning Radio(略称TMR)」の編集・配信を担当する遠藤卓也がお届けする、仏教文化・お経のフィールド録音等に関するエッセイ

8/31に下北沢B&Bで行われたイベント津田貴司×柳沢英輔×金子智太郎「録ることについて聴き、そして語ること。」に参加した。

津田さん、柳沢さんの著書はともに読ませていただき、最近フィールド録音(のようなこと)をやり始めた自分にとっては、とても参考になる実感や質感を湛えた本で、すごくありがたく感じていた。お二人に会ってご挨拶したいという気持ちもあり、現地で参加することにした。

会の内容については、10/1までアーカイブ映像が購入できるので、ぜひ見てください。本を読んだ人も、読もうかなと思っている人も、お三方の実感にあふれた声を聴いていただきたいと思う。

僕は、著者お二人のファンとして、そして正にフィールド録音をはじめた入門者として場に加わらせていただいたが、限られた質疑応答の中で柳沢さんに「本堂という空間でうまくお経を録音するには?」という質問ができたのは幸運だった。(アーカイブ映像にも質疑応答の様子が収められています)
やはり現場ごとの環境で、マイクの位置など試行錯誤するしかないのだが、特別な法要など一発勝負でしか臨めない場もありそうなので、やはり経験を重ねていくことが大事なのだろう。
機材については無指向性のマイクを手に入れたいのと、あとは柳沢さんの以前の著書(『ベトナムの大地にゴングが響く』)も参考になりそうだ。

いずれにせよ、自由度の高い録音機会を得るには、人脈や交渉力も重要になってくる。様々な事情や状況のもと、先輩方もたくさんの苦労をされながら録音をなさっていることが本や対談から伝わってくると、なんとなく勇気づけられる気持ちにもなる。自分はお寺や信仰にまつわる音の現場でがんばりたい。

終了後に著者お二人に挨拶することもできた(サインもいただいた!)
津田貴司さんは、以前12kという海外のレコードレーベルのツアーを「お寺の音楽会 誰そ彼」でサポートした際に、神谷町 光明寺で演奏していただいた。Hofli名義でsawakoさんとのデュオで、その演奏は12kのライブコンピレーションCDにも収められている。
もう10年くらい前のことなのに、津田さんが「誰そ彼」という名前を覚えてくださっていて、うれしかった。

その他にも思いがけない方との楽しみな出会いもあったりして、やはり配信ではなく現地へ行ってよかったと思う。出会いと実感の積み重ねが、物事を前に進めていく。



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