見出し画像

【交換記事企画】第5話「セクサロイドに感情が?!」

◆前回までのあらすじ
チンゲを角刈りにすることは可能なのだろうか。出来ないとしたらその理由はなんなのだろうか。私が思うに、恐らくそう遠くない未来、我々の子孫によってチンゲの角刈りが可能になった世界が訪れている。今は出来なくても良い、でも少しでも我々がチンゲ角刈りカットの轍を残すこと。その轍がいつかチンゲ角刈りロードの終点に到達する日を夢見て。ヘンゼルとグレーテルがチンゲで出来た家に到達出来るよう、チンゲのパンくずを撒いておこうではないか。今の我々が残した過去が未来の宇宙を形成しているのだから。



セクサロイド「マスターのいない間に食器でも洗っておきましょう。」ジャーゴシゴシ……


パリーンッ


セクサロイド「わ、私としたことが・・・・・・食器を・・・・・・」


兄「あっ!そのコップ!!弟が大事にしてるやつだよ!!亡くなった母さんが買ってくれたポケモンのコップ!!」


セクサロイド「私はなんてことを・・・・・」


兄「いっけないんだ〜(笑)あっひ〜(笑)」


ガチャッ 

弟「タダイマー」


セクサロイド「ま、マスター・・・・・・私なんとお詫びをしたらいいのか・・・・・・」


弟「!!そ、そのコップは・・・・・」


兄「ああそうさ、母さんが買ってくれたポケモンのコップさ。今の技術があればそのコップを復元することは可能だろうよ。ただ『テセウスの船』というパラドックスを知っているか?ある物事を構成する物質が姿形は全く同じでも全て入れ替わった時に果たして同じものだと言えるのか、という話だ。ましてやそれは母さんとの思い出が詰まったコップだ。本当の意味で元通りになることは“絶対”にないんだよ。ワンピースのゴーイングメリー号と同じさ。」


弟「・・・・・・母さんが亡くなってからもう10年か。こんな歳になってそんなポケモンのコップを未練たらしく使い続けていたら母さんも心配しちゃうよね・・・・・・。」


セクサロイド「マスター・・・・・」


弟「うん!良い機会だ!これをきっかけに僕も前を向いてもっと頑張るよ!!仕事だって探しみようかな!」


兄「なんじゃそりゃ(笑)」


セクサロイドー「わたし・・・・・」


弟「だから気にしないで!それよりほらっ、これ!HONEYSで君の為の服を買ってきたんだよ。店員さんもおすすめだって」


セクサロイド(・・・・・・・私がお母様との思い出のコップを割ってしまったというのに、なんてお優しい人なのだろう・・・・・。セクサロイドとはいえ高性能アンドロイドなのにも関わらず私は・・・・・)


セクサロイド「マスター本当にごめんなさい・・・・・そして・・・・・そして・・・・・・あ、ありがとうございます」ウッウッ……(涙)


弟「そんな泣かなくても(笑)」


兄「こ、こいつぁ・・・・・・」ワナワナ

弟「?」


兄「おい弟・・・・こりゃどえらいことだぞ・・・・・・。この泣きよう・・・・・・もしかして自我が芽生えてきたのかもしれないぜ・・・・・・。もしそうだとしたらこいつは世界で初めての感情を持つ・・・・・・


セクサロイド「いえ感情は持っていないです。この涙もそういうオプション装備として付いているだけなので。」


兄「ちぇっ、な〜んだ(笑)せっかく物語が始まりそうだったのに(笑)」

セクサロイド「お言葉ですがあなたの物語はもうとっくに始まってます。あなたがこの世に誕生した瞬間に。自分のストーリーは自分で作るんです。決してセクサロイドが持ってきてくれるようなものではありません。」


兄「うるせえ!!!!!おい弟!!!そこらへんでスカイフィッシュの一つや二つ見つけて物語拾ってこいや!!!!」


弟「わ、わかったよ・・・・・」


セクサロイド「マスター。諦め由来の優しさにはいつか限界が来ますよ?」




第5話ED曲「個人病院の待合室で流れているオルゴールverのジブリ」
作曲:オルゴール職人
作詞協力:Chat GPT

キラキラと鳴り響く ピンポン ピンポン ピンポン
シャララと踊ってる クリンクリン クリンクリン クリンクリン

ピンポンピンポン ピンポンピンポン キラキラ ピンポン ピンポン

クリンクリンクリン クリンクリンクリン シャララ シャララ シャララ

ピンポンピンポン ピンポンピンポン キラキラ ピンポン ピンポン

クリンクリンクリン クリンクリンクリン シャララ シャララ シャララ

ピンポンピンポン ピンポンピンポン キラキラ ピンポン ピンポン

クリンクリンクリン クリンクリンクリン シャララ シャララ シャララ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?