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人間椅子〜 『踊る一寸法師 再発記念 ワンマンツアー』 〜2022年4月15日 名古屋ElectricLadyLand

人間椅子〜 『踊る一寸法師 再発記念 ワンマンツアー』 〜2022年4月15日 名古屋ElectricLadyLand セットリスト

演奏時間
19:02頃〜21:25頃(2時間23分くらい)

SE 新青年まえがき
1.モスラ
2.ギリギリ・ハイウェイ
3.夜明け前
4.瀆神
5.どだればち
6.時間を止めた男(Wネックギターで演奏!!)
7.見知らぬ世界
8.巌窟王
9.踊る一寸法師
10.暗い日曜日
11.無情のスキャット
12.至上の唇
13.疾れGT
14.針の山
(アンコール1)
15.エイズルコトナキシロモノ
16.なまはげ
(アンコール2)
17.ダイナマイト

いやーエイズルコトナキシロモノが聴けてよかった!!
やっぱり素晴らしかったです。

今回、整理番号が何と8番という良番につき和嶋さん寄りの最前列に立つことができたためさすがにメモを取るわけにもいかず、すべて記憶に頼るのみなのですが、もうライブ中の頭振りで大部分雲散霧消してしまいました(笑)
大変おぼつかない記憶で各曲の感想(何曲かをピックアップします)やMCなどを、順番もめちゃくちゃで思い出したそばからぼちぼちと…

「エイズルコトナキシロモノ」
2019年10月に人間椅子倶楽部の集いで聞いて以来ですが、あのダークで歪んだ独特の音がそのまま目の前で再現されて演奏されていて感激してしまいました。
鈴木さんが「ベースはノーマル、ギターはダウンチューニングという曲なんです」と言ってたのはこの曲の時だったかな?

今回おっ!!と思ったのは、曲が始まってからしばらくの部分、ワンフレーズ毎にドラムのブレークが入ることでして。
一瞬ギターとベースが休止してドラムだけの音になるんだけど、ここで叩くノブさんの力強い音と独特の溜め感が凄くカッコいいのです。
音源もまあそうなんですが、生の演奏だとそれがはっきりしていて、改めて曲作りの工夫凄いな!と思いました。

ここに限らず、疾走感のある間奏(もうこの間奏の独特の即興風の演奏がやっぱり最高で…)で変わったリズムで叩かれるドラムも良かったです。

アウトロで鈴木さんの何か断末魔のような悲哀に満ちたあの絶叫も聴けて、もうほんとこの曲最高!!と思いました。

有料配信される4/18の東京のファイナルでもこの曲を演って世界の人にこの個性的な名曲を聴いてほしいけど、順番的に羽根物人生のほうがくるかな?
羽根物人生もあれはあれで個性的な、ある意味初めて聴いたらビックリの曲ですからね。

「踊る一寸法師」
基本的に音の方の感想を書くのが好きな自分ですが、この曲での鈴木さんのパフォーマンスの凄さは今回更に磨きがかかっていて、何しろ最前列なのでつま先まで全部見えるもんだから「うぉぉぉぉ…!!」と堪能させていただきました。

腿を高く上げて狂気のダンスのような動きをしながら、しばしばつま先立ちしたり小ジャンプしたりしていて「動きの幅というかバリエーションを出すために色々工夫してるんだなあ」と思いました。でも工夫というよりかは表現者として内部から自然に出ちゃう動きなのかも知れませんね。

和嶋さんの後ろまで出張っていって、後ろから覗き込むようにぐるぐる背後を動き回っていたのもキモ怖面白くて良かったです。
和嶋さん、これは鈴木くんだとわかっていても何か怖かったりして(笑)

ほんと鈴木さんは天性のパフォーマーだなあ。しかもベースを重く鋭くカッコよく鳴らしながら演るのだからねえ。
数々の奇声も最高でした。
この曲はファイナルでも必ずやるだろうから、鈴木さんのこの1幕の劇のような個性的極まりないパフォーマンスを世界の人が見てくれるの楽しみですね。
Youtubeに公式のライブ動画もあるけど、今回さらにパワーアップしてるもんね。

「時間を止めた男」
大好きなこの曲、青森・仙台とその素晴らしさを堪能してきましたが、今回はWネックギターでの演奏となりました。

早々にWネックギターを出してきて、しかもハーモニカを下げてるわけでもないので羽根物人生でもなさそうだし、一体何?まさか夜叉ヶ池とかですか?とかあれこれ考え巡らせていましたが「名古屋スペシャルです!!」とのことでこの曲の演奏となりました。
名古屋限定で、とは何だか凄いな〜!
やってみたくなったんでしょうかね。

素人耳につき通常のギターと音がどう違っていたか説明できないのですが、音にしっとり感は出ていたかも知れませんね(アバウトな言い方でw)

しかしやはりこの曲、構成、ギターソロを始め何もかもがたまらなくよいですね。
鈴木さんが今回も「このアルバムの曲は後先考えずに作ったので、演奏が本当に大変」と笑って言ってましたが、よくぞこんな趣味に走った、一般受けなど微塵も頭の隅にない凝りに凝った曲作りをしてくれた!!と本当に当時の和嶋さん鈴木さんに快哉を叫びたくなる思いです。

お陰で30年近く遅れてきたファンである自分も、世界中の音楽好きもこの素晴らしくカッコいい曲たちを今存分に聴くことができるのだから。

「無情のスキャット」
あらためてこの曲を!?という感じですが、最前列で(今回これをめっちゃ強調してますね笑)和嶋さんのギターソロをガン見&聴いていて「ああこれが世界を魅了したギターソロだ…!」とものすごく感慨が湧いてきてしまったので。

「上手い」ということとは別に、心が動かされる音、極めてエモーショナルなものがある音、和嶋さんのギターには本当にそれを感じてやまないので、じっくり近くで手元まで見つつ聴けてよかったです。

何しろロックとかメタルというジャンルに全然興味のなかった自分が、初見のMVで一聴しただけで見事に引きずり込まれた音だもの。
持っているエネルギーが違う…!

「どだればち」
正確な時間は測っていないのですが、この曲のギターソロ、また更に長さを更新したらしいです。ファイナル東京はどうなってしまうのだろうか…⁉
でもきっと、会場で聴く人も配信で観る人も「いいぞもっとやれ」としか思わないことでしょう。すんばらしいからなあ…

曲ごとの感想は以上くらいで。
聴いているときはどの曲にも本当に色々なことを感じているのだけど、なかなか言語化できないんですよね。

しかし鈴木さんのベースも、これはもうどの曲でもそうなんだけど、ほんと今回も素晴らしい音とリズムだったな。

自分はもちろんベース素人でもあるのでテクニカル的にどうとか全然わからないのですが、1曲の中でこれ以上ないくらいに演奏の骨格を支え盛り立てる効果を発揮しつつ、あのぶっとい音で(しばしば凶悪な音とか言われる…和嶋さんのギターもだが…)グリグリと心臓を鷲掴みにしてくるあの感じ、最高です。
しかも様々な顔芸とパフォーマンス、激烈にカッコいいベースさばき(というか弾き方…仙台レポでも書いたが物凄くカッコいいんだ…)がついてくるのだ。
なんてベーシストだ…

あと、今回のツアーの鈴木さんは本当に元気ですね。
動きが軽やかでキレがあり、背ギターをこなしているのを見てもわかるとおり柔軟性も増している。そしてもちろん歌う時の声もよく出ている。
個人的に、例えば2019年の三十周年記念ツアーの時よりも肉体の若さが蘇っているような気がします。
バンドの末永い活動は鈴木さんの健康が肝だなあと勝手に思っているので、ぜひこの元気さを保ち続けていただきたいものです。

以下はMCいくつか。
順番めちゃくちゃ、内容うろ覚え不正確です。

・川端さんについて。
鈴木さん曰く、川端くんはこのアルバム(踊る一寸法師)からいっしょにやってくれるようになった。
郵便局の同僚で車で配達していて運転がうまかった。ある日川端さんが高中正義モデルの青いSGを担いできて、それを見て「ロック好きなんだ!!」と思い「…機材車を運転してみませんか?」と声をかけたとか。
他のギターだったらそうはならなかったかも、何しろ青いSGだもの!!と鈴木さん。和嶋さんも「高中正義だものそりゃあ!」みたいに言ってました(笑)
和嶋さんが昔から使っていたSGが当時汗を吸ってダメになっていたところに川端さんの友達のツテでいいSGを譲ってもらえた、というエピソードも。
その後鈴木さんが川端さんの仕事ぶりをひとしきり賞賛していた気もします。

・暗い日曜日の歌詞について。
「新進気鋭のニューフェイス〜僕の隣で笑ってた」という歌詞は実話で、高校の同級生でクラシックギタリストになった佐藤くんがモデルだという話が和嶋さんから。
それに対し鈴木さんから「和嶋くんも世界的ギタリストだよ!」との言葉。
いつもの褒め合いのようにも見えつつ、鈴木さんの心底からの信念とも思え、グッときました。

・うどんについて。
鈴木さんの、名古屋めしは味噌とか苦手…という話の流れだったかな?違うかもしれませんが、〇〇うどんはアルデンテ(笑)状態が正しいというのを知らず、以前お店の人に煮えてないんですけど!と言ったという話。
鈴木さんは結構文句を言う方で、車がうるさかったりするとすぐ言いに行ったりするんだそうです。
それに対し和嶋さんが「その外見で言ってきたらそりゃ怖いよ!」と(笑)
あの体格(今93kgからツアーでちょっと減って90kgと別のMCで言ってたな)にコワモテ坊主頭ですからね〜。

・アニキ名古屋めし満喫。
俺は名古屋めし好き!ということで、昨夜は串揚げ(と言った気がする)と手羽先を食べて飲んで大満足の由(ツイートに上げていたあの写真ですかね)
お店が存外に空いていたそうで、結構広い空間独り占めみたいな感じで良かったらしいです。

・年内また来ますという話。
今ツアー、全会場でこれを言ってきたと思いますがここ名古屋も。
ありがたい、と同時に早くスケジュールとツアーテーマを知りたいものですね(気が早い笑)
できれば、そのツアーでは思う存分声を出して叫べるようになっているといいな。

・至上の唇の間奏時について。
至上の唇の間奏の時に前の2人が並んで背ギターをやったり向かい合って和嶋さんが座り込んでのけぞりつつ弾く場面があって、これが絵的にも極めてカッコいいのですが、後から鈴木さん曰く「和嶋くんがのけぞってる時に鼻の穴が見えて。お爺さんですよ」と言ってました(笑)歯に衣着せない…

皆(あまり声が出ないようにひそやかに)笑ったんだけども、何となく「同意…」という雰囲気が漂ったようにも感じられました。
でもこんなに生き生きとしてカッコよくて若々しいお爺さんは他にいませんからね!(お爺さんと言うなと)

他にも細かいMCは断片的に思い出すのですが、まとめられないのでここまで。

今回の名古屋のライブも実に楽しかったです。
最前列という間近からは、お三方の全身全霊の演奏とパフォーマンスが余すところなく見られて良かったです。
と同時に、やはり海外のファンの前でこの音を再び響かせることができたらどんなに素晴らしいか、とも思いました。
早くまた海外ツアーに行けるときが来るといいなあ。

さて4/18のツアーファイナル、ZeppDivercityでのセットリストはどうなるのかな?
リアルタイム配信で海外のファンも含めて会場の人数の何倍もの人達が観てくれる、それも本当に楽しみです。
現地参戦だとあの各国語入り乱れた楽しい高速チャットに参加できないのが残念なんだよね(笑)

では!
「踊る一寸法師」再発記念ワンマンツアーの完走&大成功を祈ってます!

(終わり)