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私たちの生存戦略

2020年4月27日 記事をアップデートしました
2020年5月19日 サイレント肺炎関連を追記しました
※循環器系の話題を記事にしていたけど、情報を集めていくうちに考え方をアップデートすることにした。肝心なのは自分たちがどう生きるか、ということだから。もしも今までの記事を追っかけてくれてた人がいたら、ごめんなさい。

情報を集めまくっているうちにかなり集約されてきたので書いておく。もちろん私はちょっとだけ英語が読めるただの一般人なので信じる必要はない。今回のCOVID-19に関しては医学の勉強をしていない私のような人間が、ウイルスの生態(?)や治療の方法についてどうのこうの言えるようなシロモノじゃない。現場の人間でもないかぎり治療のなりゆきは変わらない。

大切なのは自分や自分の大切な人がこの100年に1度の災厄を、どうやって生き残るか、だけだ。だから最後の「私たちの生存戦略」だけでも読んでもらえばいい。

アレの正体

情報を集約していくうちに、アレの正体はいうなれば「仮面肺炎」なのではないか、と思えてきた。

2020年5月19日追記
日本でも私が書いていた「仮面肺炎」が「サイレント肺炎」や「サイレント低酸素症」という呼び名で広まり始めた。

COVID-19がやっかいなのは肺炎なのに肺の機能の低下をほとんど感じていない人がいるということだ。下の記事では肩を刺されて担ぎ込まれた患者にレントゲンをとったら偶然COVID肺炎が見つかったという。

これはどういうことかというと、健康だと思っててもすで感染して肺炎になっている人がいるかもってこと。
私がCOVID-19を「仮面肺炎」だと思う理由もここにある。

今回のCOVID-19は肺がゼーゼーしてすごく苦しくなくても、いつのまにか重症肺炎になってしまっているのだ。

”新型コロナ肺炎患者の大多数は、トリアージ時の酸素飽和度が著しく低く、一見通常生活を送れないような状態なのに、挿管の準備をする時でさえスマホをいじっていた。”
コロナ「突然重症化した人」の驚くべき共通点 10日間救急治療室で患者を診た医師の見解 | The New York Times - 東洋経済オンライン

ひとたび重症肺炎になれば自己治癒はかなり難しい。
よほど体力ある健康な人間なら時間とともに回復するかもしれないけれど、普通は薬などに頼る必要がある。体力のある健康な人でも免疫の過剰反応が起きてしまうと、まず助からない。

SARSのようにおもに肺にしか感染しないヤツとはちがうのもやっかいだ。COVID-19は鼻、口、舌、のどにある受容体にもくっついて増殖をはじめてしまう。そこから肺にも入る。影響が広範囲で、腸管にも入るし血管に入ればそこで炎症を起こしてしまう。
脳に錯乱やけいれんも起こす。下の記事では患者が短期記憶喪失になったと書かれている。今年が何年なのか分からなくなっているそうだ。

ヤツらは感染してさまざまな臓器にダメージを与えていく。味覚の消失は舌に感染が広がっているせいかもしれないし、脳への伝達が阻害されているのかも知れない。凍傷の初期のような赤紫色の斑点が手足にできるcovid toesは免疫が悪さしているのかもしれないし、何らかの理由で末梢血管が崩壊しているのかもしれない。最終的に血栓により梗塞で死んだり、肺炎以外で死んだりする。でもはじめはやっぱり肺で増殖をして炎症を起こす肺炎なのだ。

※追記 日本でも仮面肺炎について記事が出るようになったので、リンクを貼っておきます。サイレント肺炎、サイレント低酸素症とも表記されるがどれも同じ意味。

[新型コロナウイルス] なぜ急に重症化? サイレント肺炎 | NHKスペシャル | NHK

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素人の私たちになじみのない症状が出る

私たちがCOVID-19でわかっている特徴をあげてみる。

▶肺炎をおこし重症化して死に至るケースがあり、根本的治療法がない
▶咳、発熱、軽い喉の痛み、筋肉痛、倦怠感、鼻水、頭痛、痰や血痰、下痢と一見するとカゼのよう
▶高齢者、喫煙者、肥満、高血圧や心疾患など基礎疾患のある人が重症化リスクが高いとされる
▶味覚・嗅覚が喪失する場合がある
▶凍傷の初期のような赤紫色の斑点が手足にできることがある(covid toes)
▶血管の炎症がおこる
▶飛沫感染、接触感染する
▶本人が無症状・無自覚のくせに人に感染させる

他のウイルス感染症と似たり寄ったりなものもあるので、特徴的とは言いがたいけれど、このような症状が伝わってくる。はっきり言って謎の症状が多くて怖い。下の記事は感染した場合、肺で何が起こっているのかまとめた記事(英語)だ。重症化するとサイトカインストームや多臓器不全で10日間で死亡するケースが出てくるという。

私にとってCOVID-19の最大の問題は重症化して死亡に至るケースだけだ。死なないなら40℃近い高熱が10日間続こうが、呼吸するとガラスを吸い込むような痛みがあろうがガマンする。でも自分や自分の身内が死ぬのだけはゴメンだ。
なんとか「死なないようにする」ことはできないものか?
私が情報を集めている理由もそれだけだった。

70~80%の人が罹患して日本が集団免疫を獲得したとき、私や家族は無事で生きているのだろうか?

ワクチンや阻害薬が使えるようになったときには間に合わなくて、私の大事な人たちは重症化して死んでいたりしないだろうか?

重症化すれば病院に入れるが……

現地点で完全な解決策はない。あやしげな民間療法や霊験あらたかな壺も水もたぶん役に立たない。

ウイルス防衛はとても大事だけれど、集団免疫を獲得しなければ終息はしないから、自分だけ感染しないで逃げ切るという考え方は現実的じゃない。ワクチンができれば安心だけど、ワクチンを打った地点で感染者になるから感染しないで逃げ切れてはいないしね。

現在のウイルス防衛戦略はあくまでも「重症者数をなだらかにすることで死者数をコントロールする」という医療中心に考えられている。現地点での医療は一般の人が新型コロナウイルスにかからなくする方向ではまったく動いていないといえる。
つまりこのままでいくと私たち一般人の問題は、「いかに感染しないか」ではなく、「どう感染するか」でしかなくなるのだ。

そこで情報を集めて見えてきたことで確かなことは、
今、COVID-19に罹っても重症化するまでは、まともに医療を受けられない。
ということ。

医療崩壊がどうのこうの言うつもりはない。現場は本当に踏ん張ってくれている。それに急ごしらえで医療体制の増強など不可能に近い。リソースがそもそも足りないのだから。

重症化とは、日本のCOVID-19の現状においては医者・接触者センター・保健所などの医療関係者が入院が必要だと判断した場合のことをいう。自分で重症化の判断はできない、っていうか自己申告はできないことになっている。仮にPCR検査等で陽性と判断されても「ホテルか自宅待機」と言われればその人は軽症者だ。

そしてこの「重症化するまでは」というのは言い換えれば
「全員軽症者でスタートするけど、その中で運悪く重症化する人がいるよ」
「重症化したら死ぬかも知れないから、病院に入れて適切な医療を施す努力をするよ」
という意味だ。これは大問題だよ。
病院に入れたってことは、死ぬかもしれない…だなんて。
重症化は死亡フラグってことじゃないか。

そしてさきほども書いたがもう一つ問題なのが70~80%の人が罹患したとき獲得する集団免疫戦略をとった場合、ワクチンがない以上、8割の人がアレにふつうに感染しなければならないってこと。要するにいずれはあなたも私も感染するものなのだ。私はワクチンができればワクチンで感染したい派だけれども、今はまだ開発中だ。ワクチン投与まで逃げ切れる自信はない。
できれば感染しても限りなく無傷でCOVID-19を終わらせたい。しかし無傷かどうかは自分の意思では決められない。

つまり冷静に考えれば私たちは

いずれは自分も感染するであろうアレを、いかに軽症で終わらせるか

という生存戦略をとる必要がある。

私たちの生存戦略

繰り返しになるけど、完全な解決策はない。だけど重症化確率を減らす方法はある。

それは軽症中に少しでも肺に十分な酸素量を確保させることだ。

この記事は上のほうにある記事の翻訳。

これはqantaさんによるニューヨークでの感染体験記。かなり早い段階で出されたとても有益な情報だ。

この二つの記事に共通する内容は「血中酸素が下がってきたら元気そうでも重症化の可能性がある」というもの。

なぜ血中酸素が下がるのかと言えば、仮面肺炎が進行して肺がやられているので呼吸がうまくできず血中酸素が下がっている、と考えるのが妥当だと思う。

それで私が考えたことは「COVID-19にかかると肺に十分な酸素量が送れず重症化を招くのなら、今のわたしたちにできることは十分な酸素量を送り続けられるように肺を鍛えるしかないのでは?」ってことだった。

平凡な答えだって?平凡にこそ真理が宿ることもあるよ。命がかかってるんだからほんの数%でも重症化の可能性は減らすべきだ。

※記事では医療器具の導入を勧めているけど、機械に対して過信するのもよくないし、そもそもあの器具はうまく使うのは難しいらしい。(うちの実家にはおじいちゃんの介護用にあるけど、使うのは難しいと母親が言っていた。操作は簡単だが判断が難しいらしい)器具で勝手に判断して病院を困らせるようなバカな人たちが出て来るのも嫌だし、転売ヤーが買い占めるのを見るのは嫌だ。だからオススメはしない。名前もここには書かない。引用記事を読めばわかる。

肺を鍛える方法について調べたところ、以下のことが有効そうだった。

・運動を行う(有酸素運動)
・深呼吸したり呼吸を浅くしないように心がける

・食習慣に気をつける
・よく寝る(いびきやうつぶせは肺に負担をかけるので気をつける)

なんだよフツーのことじゃん!健康に気をつかえってことだろ!

私もそう思った。でもねえ、私も含めできてるとは思えない。ただでも外出自粛でテレワーク、自宅でオンライン飲み会。公園にこどもを連れて行ったら怒られるような環境でみなさん運動してる?私はできてない。

だがこれではヤツらの思うツボなんだ。どんどんみんなの肺は弱ってる。マスクをし続けていると呼吸はどうしても浅くなる。外に出られず有酸素運動の機会が減れば肺は弱る。できる運動をして少しでも肺を鍛えておかないと感染したとき重症化を招く可能性がある。今からでも遅くはない。毎日やろう。運動、深い呼吸。生活の乱れを少しだけ改善する。それがみんなを救う。

人混みをさけたり、手を洗ったり、自分が感染していることを考えてマスクをしたりするのはとても重要だ。しかしさらに一歩前へ、積極策をとろう。それは自分の健康を維持し肺を鍛える。もちろんできる範囲でいい。

もちろん運動も深い呼吸も感染リスクがないと思われる場所でやってほしい。深呼吸して新型コロナウイルスが肺の奥まで到達するのはさけたいから。

自分の肺を守り鍛えることで、家族も恋人も、ひいては医療従事者も日本も守ることになる。私は真剣にそう考えている。

[おわり]

最後まで読んでくれた人、本当にありがとう。がんばって生き残ろう!

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