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【備忘】ゲームシナリオをアーカイブ化する際の適切なメタデータについて

あるゲームのシナリオを読みたい!となった時、そのゲームをプレイする環境を簡単に用意できなかったり(十数年前に発売していたハード等)、スマホアプリのように配信限定でさらにサ終していたり、そもそもゲームをプレイするリソース(体力か時間、もしくはその両方)がなかったり、ハードルにぶち当たることが多々ある。確かに一部のゲームに関しては(法的な議論は一旦横に置いておき)ファンの皆様がネット上でシナリオを文字起こしして公開していたり、公式がシナリオブックとして発売していたりするが、いずれにせよファン層の厚い作品がほとんどである。そしてそれらを見つけ出す手間もかなりのものである。ということで、簡単に見つけることができ(=検索可能)、読みたい部分だけを読める(=絞り込み可能)ようなゲームシナリオのアーカイブを出してよ、ドラえもん。

同じように聡明なのび太はこれまで地球上に生まれており、特に日本ゲームシナリオライター協会はドンピシャである(それ以外の2つはゲームのアーカイブ化という文脈での紹介)。

日本ゲームシナリオライター協会
ゲームアーカイブプロジェクト
ゲーム保存協会

ではここで本題に入るが、どのようなメタデータを添えてアーカイブしたら良いだろうか。日本ゲームシナリオライター協会のアーカイブを見てみると、メタデータは【話者】のみであり、ファイル名で【チャプター名】が分かるようになっている。しかし、複数テキストのアーカイブ化を前提とした時に、このメタデータでは検索や絞り込みには耐えられない。

ゲームシナリオアーカイブ­­:レイヤードストーリーズ ゼロ 【sphere】シナリオテキスト_1章.pdf

妥当なところから考えると、ユニークID、ゲームタイトル、チャプター名、話者、テキストタイプ(台詞/地の文/ト書き…)あたりがまずは挙げられるが、それだけにとどまらず下記のようなゲームシナリオ特有の問題も考慮に入れる必要がある。

シナリオ以外のテキスト
キャラクターの説明や戦闘ボイス、アイテムのフレーバーテキスト等、直接的なシナリオではないものの、シナリオに関係するともしないとも判断しづらく切り捨てるにしては勿体無いテキストが多々ある。

かの有名なエンプレス構文

分岐するシナリオ
プレイヤーに複数のテキストを提示して、その選択によってそれ以降のストーリーが変わるというもの。悩みの種ではあるものの、これこそが小説などの媒体との大きな差別化要素でもある。

かの有名な便座カバー

上記を踏まえて、最低限欲しいメタデータをまとめてみる(あと100個くらい出てきそうだけど、持続可能性も考えるとこの辺りが妥当か…?)。
id: ユニークな数値
title: ゲーム名
category: シナリオorフレーバー
group: 任意のテキスト(チャプター名、人物、アイテム等を想定)
type: セリフor地の文orト書き
next: 次に続くテキストのid
speaker: 任意のテキスト(話者、対象アイテム等を想定)
text: テキスト本文

すぐさま整備できることでもないので一旦備忘録として残します。著作権やビジネスのケア、入力のしやすさや検索のしやすさ等、思いついたら加筆します。

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