レガシー赤単ペインター解説

自己紹介


みなさん初めまして、ぴかいち(@pika10307)と申します。
テーブルトップのレガシーを主戦場にMTGを遊んでいます。今回の記事は自分の知識の整理と、ペインター仲間が増えてくれるようにペインターデッキの基本~テクニック等を紹介したいと思います。

ペインターデッキとは


絵描きの召使い》と《丸砥石》を場に出し、対戦相手に対して《丸砥石》を起動することで《絵描きの召使い》で指定した色がデッキのカード全てに付与されている為、デッキのカード全てを墓地に落とすことが出来る、ライブラリーアウト戦術を基本として戦います。
コンボパーツは2枚かつ分割払い可能な6マナさえあれば起動出来る為、意外と簡単に決まります。
例)
1ターン目:《丸砥石》プレイ 1マナ
2ターン目:《絵描きの召使い》 2マナ
3ターン目:《丸砥石》起動 3マナ
無色のコンボパーツ2枚以外は好きにデッキに入れて良いため、デッキ構築の幅が物凄くあり、個性が出せるアーキタイプになります。

赤単ペインターとは


私は諸般の事情により赤単しか使っていない為、他の色の組み合わせと比較して解説することは出来ませんが、赤単の魅力を語っていこうと思います。
まずレガシーという環境において遭遇頻度が一番高い色といえば、誰もが青と思うでしょう。その為色々なデッキのサイドボードに青いに対するヘイトとして《紅蓮破》《赤霊破》が入っています。全ての青いカードにたった1マナで対応できるのですから、みんな使いますよね。
遭遇率が一番高いのが青いデッキですから、刺さる可能性は高いですが、非青のデッキも沢山あります。メインに《紅蓮破》が入りだしたら環境が歪んでいる兆候とはよく言われていると思います。
そんなカードをメインデッキに入れることを肯定してくれるのが《絵描きの召使い》になります。これを場に出して青を宣言すると、場にあるカード、プレイ中のカードが全て《紅蓮破》で破壊、打ち消すことが出来ます。その為赤単ペインターのメインデッキには《紅蓮破》系が5~7枚採用されるのが主流となっています。これは他のデッキには出来ない大きなアドバンテージと言えます。
他に特徴といえば赤はアーティファクトとの親和性が高いため、相性の良いカードが多いです。後述しますが、《ゴブリンの溶接工》《ゴブリンの技師》等ですね。似た効果の《湖に潜む者、エムリー》も強力ですが相手ターン中にも能力を起動できて相手の計算を狂わせることが出来るのは、ゴブリンの方に優位がつくと考えます。

採用カードの解説

2022/03/26 第19期レガシー神挑戦者決定戦 - Top16
https://www.hareruyamtg.com/ja/deck/368546/show/

引用 晴れる屋

私が最近使っているレシピを参考に、紹介していこうと思います。
メインボード(60)
12《
4《古えの墳墓
4《ウルザの物語
4《水蓮の花びら
1《オパールのモックス
4《ゴブリンの溶接工
4《ゴブリンの技師
4《ブレイヤの見習い
4《絵描きの召使い
1《遺跡掘削機
1《双弾の狙撃手
4《紅蓮破
2《赤霊破
3《丸砥石
1《真髄の針
1《改良式鋳造所
1《地獄料理書
1《呪われた鏡
1《罠の橋
3《大いなる創造者、カーン
サイドボード(15)
3《削剥
1《罠の橋
2《外科的摘出
2《三なる宝球
1《マイコシンスの格子
1《トーモッドの墓所
1《墓掘りの檻
1《倦怠の宝珠
1《双弾の狙撃手
2《溶接の壺

まずはマナ基盤から見ていきましょう

1ターン目の赤マナを安定供給させるために、《》12枚、4《水蓮の花びら》の計16枚を入れています。青の軽量ドロソが入っていないので、2枚目の土地を探すことはデッキ上からドローするしかありません。その為枚数を多く入れる、マナシンボルを薄くする、の手段で解決しようとしています。マナフラッドが発生することは許容しつつマリガン率を下げる為、この枚数になっています。ただマナを使う能力が多いためマナフラッドしていても、やれる行動は多くただのターンスキップにはならない事が多いです。
大焼炉》を採用していないのは特殊土地対策とアーティファクト対策に引っかかる為。土地基盤についてはシナジーよりもデッキが動くことを重視しています。

水蓮の花びら

水蓮の花びら》は《猿人の指導霊》の効果と似ていますが、アーティファクトシナジーが多い、3マナ2/2のスペックが現在では勝敗に影響を与えない、の理由からこちらを採用しています。

古えの墳墓

無色のカードがデッキに多く行動回数の上昇に伴いキルターンの向上に非常に貢献してくれます。複数回マナ能力を起動したいため《裏切り者の都》ではなくこちらを採用しています。

ウルザの物語

2章のトークンサイズはまぁまぁですが、3章のサーチで《丸砥石》が選択できる点で4枚採用しない理由がない。
以下の行動パターンが増えて安定3ターンキルが可能になった。
1ターン目:《ウルザの物語》セット
2ターン目:《絵描きの召使い》プレイ
3ターン目:《ウルザの物語》3章誘発でマナを出し《丸砥石》してコンボ
ただし《裏切り者の都》のスペースに入れている為、2ターンキルのドブンが起きづらくなっているのに注意。

オパールのモックス

ウルザの物語》からのサーチ目的として入れています。利用できるマナが減らないのがナイス。金属術を1、2ターン目に達成できる構成にしていない為1枚。

ゴブリンの溶接工

繰り返し使える《再活性》な為、《ゴブリンの技師》が居る限り4枚セットで運用します。

ゴブリンの技師

アーティファクトの《納墓》の為、シルバーバレット戦術が可能。これを4枚入れておくと1枚のカードを5枚換算で計算できます。

ブレイヤの見習い

デッキの潤滑油。このデッキの貴重なカードアドバンテージ源になります。《ゴブリンの溶接工》《ゴブリンの技師》と組み合わせてグルグルすると無限ブロッカー+デッキトップを1枚獲得になる。URデルバーやマリット・レイジからライフを守れます。

絵描きの召使い

コンボパーツその1。こっちは《ウルザの物語》でサーチできないので4枚採用。以前はサイドボードに入れて《大いなる創造者、カーン》から拾ってくる動きもありましたが、現環境では遅すぎる為メインに昇格。

遺跡掘削機

手札から直接落とせるアーティファクトその1
山サイクリングから《ゴブリンの溶接工》で拾えばお手軽7点クロックに。複数引いても出す前に、前に場に出たやつがライフを削っているので1枚で十分。4枚積んでこのプラン全振りも面白いかも。

双弾の狙撃手

手札から直接落とせるアーティファクトその2
ゴブリンの溶接工》でグルグル回してエルフの森を焼きましょう。ここはメタ次第で増減を検討。

紅蓮破

1マナの《対抗呪文》《名誉回復》となるカード。ペインターデッキの唯一の対応カードの為、出来るだけ枚数は取りたい。

赤霊破

枚数散らしで《紅蓮破》と3:3でないのは、《罠の橋》設置中に能動的にプレイする事が出来ないと困る為。

丸砥石

コンボパーツその2。単体ではただの切削するだけの置物の為、枚数をあまり割きたくないところ。《ウルザの物語》でサーチ可能ということを考慮して3枚採用。

真髄の針

ウルザの物語》からのシルバーバレット用で1枚。

改良式鋳造所

ウルザの物語》からのシルバーバレット用で1枚。

地獄料理書

ウルザの物語》からのシルバーバレット用で1枚。

呪われた鏡

ゴブリンの技師》からのシルバーバレット用で1枚。からのこれが更なるシルバーバレットに。

罠の橋

ゴブリンの技師》からのシルバーバレット用で1枚。URのメインはこれ1枚守れれば勝てます。

大いなる創造者、カーン

メインからの《虚空の杯》対策かつシルバーバレット。サイドにコンボパーツを置いてない、《ウルザの物語》の関係で4マナが重いので3枚の採用にとどめて居ます。入れられるなら4枚入れたい。

削剥

虚空の杯》とURデルバーのクロック減らしを兼ねている為、3枚と多めの採用。

罠の橋

大いなる創造者、カーン》からのシルバーバレット用で1枚。

外科的摘出

墓地対策は合計4枚は入れないといかれる為。

三なる宝球

青いデッキ全般、8cast対策。すぐに設置したいので2枚。

マイコシンスの格子

大いなる創造者、カーン》からのフィニッシャー。

トーモッドの墓所

墓地対策兼、《引き裂かれし永劫、エムラクール》対策。

墓掘りの檻

墓地対策兼、エルフ対策。

倦怠の宝珠

デスタク、Doomsday対策。ピンポイントかつ自身にもアンシナジーがある為、運用には要注意。

双弾の狙撃手

大いなる創造者、カーン》から引っ張れるメイン戦での《溜め込み屋のアウフ》対策。

溶接の壺

溶融》から《罠の橋》を守るために考えた手段。マナコストが軽く手軽に入れられる為2枚。

カード個々のテクニック、注意点

絵描きの召使い

・《謙虚》《激しい叱責》が場に出る前に色を宣言出来ていれば種類別の適応順により、色は追加されている。ただし先に出されている場合は色を宣言する効果が消えてしまっているので注意。
・色指定はギリギリまで検討しましょう。
・色指定は忘れないようにしましょう。

丸砥石

・マナが余っているなら基本的に毎ターン起動しましょう。
・こちらのエンドフェイズに《渦まく知識》がプレイされた場合、相手のドロー前に起動することで仕込んだ奇跡を落とせる、かもしれない。
・《神秘の聖域》や教示者でサーチしたカードを落とせる。
・負けが確定している場合でも、相手に起動して情報を得ましょう。

ゴブリンの溶接工

・相手の場と墓地を入れ替えることが出来る。8cast戦多用。
・《遺跡掘削機》《双弾の狙撃手》等を捨ててから即出す場合は、《突然の布告》をケアして優先権を維持したまま能力を起動しよう。
・《墓掘りの檻》と墓地のアーティファクトクリーチャーを対象に能力を起動すると、《墓掘りの檻》だけ墓地に送られクリーチャーは出てこれないので注意。

ゴブリンの技師

・自分にも影響があるヘイトアーティファクトはコストにすると、確実に退かせる。

ブレイヤの見習い

・自ターンのメインにも積極的に能力を起動しましょう。
・攻撃を上げる能力を忘れないようにしましょう。

大いなる創造者、カーン

・サイドボード以外にも、相手に追放されたアーティファクトクトであれば回収可能。
・《マイコシンスの格子》を引っ張るっ場合は盤面の構築を意識しよう。

地獄料理書

・インスタントタイミングでアーティファクトを生成できる。
・インスタントタイミングでアーティファクトを捨てられる。

呪われた鏡

・クリーチャーのコピーを選択するのは場に出るに際し、のタイミングなので対応はできない。
・相手のクリーチャーもコピーできる。
・《ゴブリンの技師》をコピーしてアーティファクトを更に落とし、速攻持ちの為すぐに釣り上げることができる。

溶接の壺

・再生するとタップするため、《三なる宝球》《トーモッドの墓所》を守る場合注意すること。

終わりに

赤単ペインターは自由度の高いデッキで何年使っていても飽きを感じません。現在のリストなら採録禁止を使用せずに構築が可能な為、ガチャガチャするのが好きな方でレガシーに参戦したい方にお勧めできるデッキとなります。
アーティファクトに辛い時代ですがみんなで頑張って生き残りましょう!!

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