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ナイフではなく握手を、傷つけるのではなくハグを。

前回からかなり日が空いちゃいました。
現在イギリスに移住し、プレイワークを1から学びなおしています。
現地の冒険遊び場で働かせていただき、現場で学びながら過ごしています。
いずれプレイワークコースにも受けたいと思っています。

イギリスでは、現在職場からバスで1時間くらいのところに住んでいます。
バスを乗り継いでいくのですが、「ロンドン橋落ちた♪」で有名なロンドン橋でバスを乗り換えます。

ロンドン橋の向こうにはタワーブリッジが見えます。(よくロンドン橋と間違われるらしいけど、こうして夜見てみるとタワーブリッジの存在感スゲー!)
毎日こんな風景を見ながら帰るって貴重な日々だなと思いながら、色々考えていました。

先日遊び場のすぐ近くで刃物犯罪がありました。被害にあったのは14歳の子。同世代のギャングにやられたとか。
日本でぬくぬく過ごし平和ボケしている私は、それはそれは衝撃的でした。
ロンドンには、ギャング問題が昔から蔓延っているようで、若者による刃物犯罪は残念なことに”驚くべきことではない”ようです。
その背景には家庭崩壊、虐待などがあり、名誉やお金、帰属意識、仲間意識を与えることでどんどん大きくなっているとか。
郵便番号ごとにギャンググループがいるとも言われています。
これが驚くべきではないことっていうのが本当に衝撃で。
ロンドンの遊び場は大きな柵に囲まれ、ゲートも南京錠がかかっており、日本とは全然違って見た目はすごくクローズドな印象だけど、それには色々な社会背景があるのだなと身をもって感じました。

昨日たまたま遊び場がある区の区長さんと会ったんだけど(何と5年前に参加したスタディーツアーで会った区長さんでした!)その区長さんに8歳の子どもが「刃物事件を無くしてくれ」と頼んでいました。子どもにもよく認知されているようです。

ハックニー区長さんと

衝撃を受けたのはもちろん、じゃあ日本はどうなるんだろうと思ったわけです。今はオープンな遊び場も柵や南京錠付き鉄ゲートをしないと子どもたちを守れない状況になったら?今も時々起こるイジメや様々な理由による刺殺や暴力事件が”驚くべきことではないこと”となったら?子どもたちにとってナイフを持たないと自分の身を守れない、安心しない世の中になったら?

刃物所持で検挙されることも珍しくないらしく、子どもや若者の中で「自分を守るために刃物を持っていた方がいい」と考え、実行している子も少なくないとか。
ナイフを持たなくても、自分はここにいて良いんだ、生きていて良いんだ、守られていると感じる、話を聞いてくれる人がいる、安心する、辛いとき、悲しいときに頭に思い浮かぶ人がいる、SOSを示せる人がいる、そんな場所がある・・・・。
根本的な問題解決も大事、でもそれに沿って、環境づくりが必要なんじゃないかと改めて思った。ワンクッション、セーフティネット、何て表現すればいいのかな。犯罪や悪が子どもたちの拠り所になってはダメだ。残念なことにそこが拠り所になっている現実があるけれど。

その場が、そこにいる人が、どれくらい効果をもたらすかなんて分からないし、ちっぽけなことかもしれないけど、やり続けるしかないと思う、気にかけ続けるしかないと思うなぁ。

ナイフではなく、握手を。
誰かを傷つけるではなく、ハグを。

誰だって、誰かを傷つけるために生まれたわけじゃないんだから。

はぁ~~、、本当に色々考えさせられます。

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