アンソニー・ギデンズ

構造主義と「循環の構図」

構造主義曰く、社会秩序は意識に先立つ規範の水準で担保されている
これは社会秩序の問題「循環の構図」を先送りにしている
二十世紀末期以降の社会学は群雄割拠、大きく整理できない
循環を社会秩序の説明の挫折ではなく、理論を構成する要素として利用されるように

「構造化」=循環

構造主義などを念頭に、自分の理論を「構造化理論」と呼ぶ
「構造の双対性」…構造が構造そのものによって組織された行動の所産になっている関係

再帰性

ウルリッヒ・ベックやギデンズなど、リスク社会を重視する社会学者は、近代社会の「再帰性(リフレクシヴィティ)」を強調
行為(Action)は規範という前提に従っている
「再帰性」…規範への反省的態度
規範の可変性を前提に、それを不断に点検・修正していく

家族と親密性

近代における母性概念の創出を「平等主義的子育ての出現」と見なす

自己決定の要求が強まった後期近代では、
男女間の支配 - 権力関係と結びついた「ロマンチック・ラブ複合体」としての親密性に代わり、
対等な立場で能動的かつ偶発的に結びつく「コンフルエント・ラブ」としての親密性へ
故に後期近代の親密性は、束縛されない、自己準拠的な「純粋な関係性」
「純粋な関係性」概念は親子関係にも適用可能


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