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【後編】「ひなたぼっこ」は、無言の時間を恐れる現代人が、気疲れしない最強のコミュニケーションツールかもしれない

お互い持ってきた「ひなたぼっこを楽しむグッズ」を出し合ったところで、
まずはコーヒーから飲むことに。

佐賀県嬉野市D-COFFEEの豆、お茶うけは橋爪菓子舗のまんまるカステラ

豆を弾く時のゴリっと感とフワッと香るコーヒー豆の香ばしい香り。
小林くんが想定通り「おぉ!いいっすね」と肯定してくれるので、「挽い
てみる?」なんてドヤ顔で渡しました。

最後まで挽いてもらう作戦である

挽いた粉にゆっくりとお湯を入れて、コーヒーの出来上がり!
体験を共有しているうちに、なんだか2人の間の時間の流れや空気感が調和されていく気がします。
お茶うけに甘いものを添えて、美味しくいただきました。

すると、甘いものを食べた後に塩っぽいものを食べたくなるのが、人間の
貪欲な食欲のシステム!
そこで小林くんのコーンポタージュの出番です。

キャンプグッズのガスバーナーや、コンパクトな鍋を駆使して作ってくれました

久しぶりに食べるコーンスープ。
一口飲んでみると「お、美味しい!!!」

飲み物なのに、食事をしているような満足感

ドリンク被りで心配したけど、むしろ甘いものと塩っぽいものを楽しめて
とても良かった!

そんな感じで、良い感じに空腹を満たしたり、ドリンクを飲みながらホッ
と一息ついて落ち着いたところで、お喋りを始めました。

以前から気になっていた小林くんの経歴。
なんで今の仕事を始めたの?という話から、ゆるりゆるりと身の上話など
をしてくれました。

人生を語る小林くん
  • 高校の時は観光を学ぶクラスにいたこと

  • 私が住む場所の高校に通っていたこと(共通点発見!)

  • 大学の時から3年半、イタリアンレストランでアルバイトしていたこと

  • 大学を卒業と同時に、色々な世界を見たくて自動車販売のメーカーに就職したこと

  • 自動車販売の営業は、車の性能を話すことが大事ではなく、お客さんに寄り添った情報を伝えることが大事だと学んだこと

  • 会社を辞めることになり、高校の時のアルバイト先のレストランのオーナーに誘ってもらって、転職し戻ったこと

  • 観光のことを学んできた個性を活かすために、接客兼観光係に任命されたこと

  • もうすぐ婚約すること。(おめでたい!)

少しずつ夜に近づき、干潟と空の境界線が曖昧になっていく

そんな話をしている間に、気づけば2時間が経っていました。
小林くんのドキュメンタリー映画をたっぷり観たような感覚です。

最初は共通点が少しある人ぐらい思っていたのが、長年家族ぐるみで顔を合せる従兄弟のような存在に。私はこれからも小林くんの人生を全力で応援したい!

飲み会の席でも無いのに、なんでこんなに長時間に渡って、込み入った話をできたのだろうか。
干潟を眺めていると、なんだかすごくのんびりした気分になってきます。
スマートフォンを見る気にならない。何もしたくなくなるのです。
静かで、鳥の音や電車の音がたまに聞こえるのも心地良い。

喋ってもいいし、喋らなくてもいい。
でも隣には人がいるから、気になることを気になった時に聞いてみようという自分のペースを保てる。

穏やかな空間で、なんだか自分の話もオープンにしてしまう

そうか、これこそ「ひなたぼっこ」の魅力。
私は今まで、知らない人と一緒に過ごす時に、気まずくなるとスマートフォンに逃げていたと気づきました。
居合わせると、仲良くならないといけない、無言の時間を作ってはいけないという、自分で作ったルールに縛られていたのです。

穏やかな干潟がいつまでも続く

「ひなたぼっこ」は、誰かとお喋りしてもいいし、しなくてもいい、強制
力が何も働かない最高のコミュニケーションツールなのかもしれない。

少なくとも、初めて話す人とこれから会う!という意気込みからの緊張は、ひなたぼっこの場では無いので安心してください。


あなたも、あまりお喋りしたこと無いけど仲良くなりたい人を、ひなたぼっこに誘ってみませんか?
年齢も、趣味も、生まれた場所が全然違う人でも、「ひなたぼっっこ」をすれば心を通わせることができるから。



この記事を書いたのは

久野 裕子
子どもの頃に誰とでも仲良くなれた魔法の言葉「一緒にあーそーぼ!」の代わりに、
「一緒にひなたぼっこしよ!」を気軽な誘い文句にしていきたい。
気になるあの人とお喋りしてみたい!けど友達ってどういう風に作るんだっけ?と、
気づけば戸惑う大人になってしまった人たちへ。


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