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母乳配達員になった話①
コロナの影響により、長男の時も、次男の時も出産の立ち会いができなかったのですが、三男でついに出産に立ち会うことができました。
和痛分娩(わつうぶんべん)という、麻酔によって痛みを和らげて分娩を行なったため、陣痛がきているとは思えないくらい和やかに妻と直前まで会話して三男の出産をむかえました。
ヒトが生まれてくる瞬間は例えようのない感動があり、それが自分の血でつながっている子供というのは感慨深く、そして慈悲深い気持ちになりました。立ち会って良かった。
5/9 15:30に無事に生まれ、17:30に長男、次男の保育園のお迎えで園の駐車場に着いたタイミングで妻から突然電話が来た。
バイバイしたばかりなのに、どうしたんだろう?
「三男ちゃんの呼吸がおかしくて、大学病院に緊急搬送されることになった」
は?
おそらく、人生の中でも最も困惑を表せた「は?」だったと思う。ほんの2時間前に感動の対面をして、抱っこして、妻と3人で幸せなひと時を過ごしていたのに意味がわからない。
妻も産後のダメージに加え、謎の胃痛が発生しているなかでの突然の緊急搬送の決定だったため、電話口の話に要領を得られず要約すると「三男の呼吸がおかしくて大きな病院に緊急搬送されることになった。とにかく入院の手続きのために搬送先の病院にむかって欲しい。でもまだ搬送先が決まらない」ということだった。
…さて困った。
4歳と2歳の上2人のお迎えどうする?
とりあえず園の職員室へ走り、出産と緊急搬送の旨を伝えて延長保育の時間を確認したところ、17:30のお迎えは19:00まで延長できるとのこと。
一旦、車に戻る。
おそらく搬送先は甲府付近になる。そうすると片道1時間はかかる。行って手続きして帰ってくるだけで最短でも19:30になってしまう。手続きには何が必要なのかもわからないし、どれくらい時間がかかるのかも謎。
上2人を退園させて一緒に車で連れて行くか?そんなん現実的なのか?夕飯はどうする?どれくらい時間かかるかわからんぞ?そうなったらどこで寝るんだ?
と、この後の行動イメージを園の駐車場でぐるぐると巡らせていた時、園長先生が車まで走って来てくれた。
「19時過ぎたら私が見ていますので、お父さんはすぐに病院へ向かってください。大丈夫です。お兄ちゃんたちの心配はいりません」
と思いもよらぬ、ありがたすぎる提案だった。
妻の実家とも連携して、義母にお迎えを代理でお願いすることになった。妻の実家は2時間半の距離にあり、急いで向かってくれることに。
長男次男のお迎えとそのあとの面倒の憂いが無くなり、すぐさま甲府に車を走らせる。
道中、搬送先のリンクがLINEに届き、産院を経由せずに直接大学病院に向かった。
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