国別の投資リスク ~新NISAに向けて~
投資リスクの高い国
来年から新NISAが始まりますね。海外の投資信託を考えている人も多いのではないでしょうか。私はこれまで「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」を中心に現NISAで投資してきましたが、インドなどのインデックスも検討しよかと思っています。
新興国経済の急成長と、それが投資家にもたらすチャンスを考えると、海外への投資にはリスクが伴うのか、そしてそのリスクはどのように分析できるのか把握していることが重要になりそうです。
当然のことながら、様々な理由から国によってリスクにはばらつきがあります。これらは、政治リスク、経済成長の段階、財産権が安定しているかなど、地政学的要因に影響されることがあります。
カントリーリスクをより明確に把握するため、ニューヨーク大学は以下のような要因を分析しています:
政治リスク:政治リスク:政権の種類、腐敗、紛争のレベル
法的リスク:財産権保護、契約権
経済リスク:経済の多様性
さらに、金融市場でよく使われる指標である国家のデフォルトリスクも対象にしています。国家が債務不履行に陥ると、多くの場合、市場の混乱やその他の悪影響が何年も続くことになるからです。
これらの要因を総合して、カントリー・リスク・プレミアムが推定されます。米国は各国のリスクを測定するベースラインとなっています。
2023年のカントリーリスク
以下の表は 2023年7月時点の世界各国のカントリー・リスクをまとめたものです:
上の表が示すように、5カ国が最も高い投資リスクを有しています:ベラルーシ、レバノン、ベネズエラ、スーダン、シリアです。
ベラルーシではロシア軍が活動を続けていること、ベネズエラは長年、ハイパーインフレと汚職の蔓延に直面してきたことが主な要因となっています。
一方、リスクが最も低かったのは、ヨーロッパ諸国、シンガポール、ニュージーランドなど13カ国でした。これは、AAA格付けの国債、汚職の少なさ、強力な財産権保護などが主な要因です。
日本のリスクは1.1%、中国も同様で、インドは3.3%となっています。
円も安くなっているため、海外への投資は円高で目減りするリスクもあります。このため、投資対象国のリスク自体は、円安の今、低いほうがいいでしょうか。
皆さんはどのように考えていますか?
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