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世界の原子炉の使用年数

世界の原子炉の使用年数?

1950年代に原子力発電が登場して以来、原子炉は増大するエネルギー需要を満たすために不可欠な役割を果たしてきました。

原子炉は何十年も運転できるように設計されており、通常20年から40年の認可を受けているそうです。

では、現在の世界の原子炉は何年経っているでしょうか?

上の表は、発電炉情報システム(PRIS)のデータに基づき作成された、2023年3月時点で世界中で稼働している422基の原子炉の使用年数分布です。

世界の原子炉の使用年齢分布

各国のエネルギー使用量が拡大したため、原子力発電は1970年代、80年代、90年代に建設ブームを迎えました。その結果、世界の原子炉の大半がこの時期に運転を開始しています。

合計422基の原子炉のうち、262基が31年から50年運転されています。言い換えれば、現在の全原子炉の約62%が1973年から1992年の間に送電網に接続されたということです。

原子力発電の成長は21世紀に入ると鈍化し、国民の支持は低下、原子力の安全性に対する懸念が高まっていきました。その結果、11年から20年に該当する原子炉はごくわずかとなっています。

しかしこの10年間で、原子力政策を変更した国もあれば、中国のように原子炉の増設を続けている国もあります。使用年数10年以下の原子炉は67基あり、世界の原子力発電容量の18%を占めています。

最も古い原子炉(5基)は54年前のもので、1969年に商業運転を開始しています。このうち2基は米国、2基はインド、1基はスイスです。

原子炉の寿命

具体的な寿命は様々ですが、原子炉は通常20年から40年持つように設計されています。

しかし、原子炉は耐用年数に応じて、最初に認可された期間を超えて運転することができます。原子炉の年数を延ばすには、厳格な評価、安全性評価、改修が必要です。

老朽化した原子炉の免許更新を認めた国もあります。特に米国では、92基の原子炉のうち88基が最長60年の運転認可を受けており、最長80年運転するためにさらに20年の延長を申請したものもあるそうです。
スリーマイル島原発事故の影響で、親切が難しくなっていることがよく分かります。

安全性への懸念が払拭されれば、運転期間を延長した原子炉にはさまざまな利点があるようです。
新しい原子炉の建設に必要な高額の設備投資がなければ、低廉で競争力のあるコストでカーボンフリーの電力を生産することができます。これは世界の電力セクターが脱炭素化を目指す中で特に重要なポイントとなっているようです。


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