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埋蔵量が100億バレルを超える中米スタブローク鉱区

日本ではあまり馴染みがありませんが、中米ベネズエラとガイアナの間で、エスキボ地域をめぐる紛争が100年以上も続いています。
紛争の起源は、スペイン帝国とオランダ帝国がこの地域の領有権を主張した植民地時代にさかのぼります。1899年、ガイアナの領土であることを確認する裁定が下されました。しかし、ベネズエラはこれを認めず、資源豊富なこの地域への領有権を主張し続けています。最近の国民投票でも、ベネズエラ国民の大多数がこの立場を承認しています。
一方ガイアナでは今、軍事的な併合への懸念が高まっているそうです。ガイアナにはベネズエラに軍事的に対抗する現実的な手段がないため、国際的な援助に頼ることになります。

ベネズエラのマドゥロ大統領は、1966年、当時の植民地だったイギリス領ギアナが独立するわずか数カ月前に、イギリスと協定を結んだことを引き合いに出しています。
しかし、2015年、石油会社エクソンモービルがガイアナ沖で可採埋蔵量約100億バレルの油田を複数発見しました。それ以来、ガイアナは大量の石油を産出し、隣国同様、石油国家としての発展を遂げつつあります。ガイアナが近年高い経済成長を遂げているのに対し、ベネズエラは継続的な危機との闘いを強いられています。
エスキボ地域を占領することで、マドゥロはこのいわゆるスタブローク鉱区の大部分を掌握しようと考えているようです。

日本も中国や韓国との領土問題がありますが、軍事的に占領するほどの緊張感はありません。資源などが豊富というほどではなく、そこまで重要な領土ではないからでしょうか。



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