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日銀 植田新総裁

日銀の総裁人事が国会で可決されました。4月9日に植田和男氏が日銀総裁に就任する予定です。
このことについて、もとマッキンゼーでBBTの学長を務める大前研一が触れています。(大前研一 ニュースの視点

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▼日銀次期総裁の手腕に期待
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参議院本会議は10日、日銀の次期総裁に経済学者の植田和男氏を起用する政府の人事案を、賛成多数で可決しました。

これを受け、政府は4月9日付けで植田氏を総裁に任命する見通しで、日銀初となる学者出身の総裁が誕生します。

岸田首相の名人事と評価します。

いい意味で予想を裏切られました。

高名な経済学者である植田氏が分析すれば、黒田総裁の10年間の金融政策が
間違っていたことはすぐにわかるはずです。

2,000兆円の個人金融資産がある日本では、金利を上げることが景気高揚のために何よりも大事だということも、学者らしく明快に説明してくれるでしょう。

植田氏も黒田総裁の路線を引き継ぐと発言していますが、これは正式に選ばれるまでおとなしくしていただけだと私は考えます。

これからは過去10年間の失政を是正し、日本経済を正常化してくれると
期待しています。
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政府日銀は長期にわたって異次元の金融緩和政策を実施してきましたが、ほとんど景気浮揚効果はなく、膨大な借金を作ってしまいました。
今後どのようにゼロ金利政策から脱却し、日本経済を正常化していくのか、植田 新総裁の手腕に期待したいと思います。

一方で、仮に金融引き締め、金利引き上げが行われるとした場合、実体経済への影響も無視できません。
個人金融資産をどのように動かすことができるかは、別の問題になると思います。

個人金融資産は2000兆円(日銀 資金循環統計)を超えていて、その6割は60代以上の方が保有しています(税制調査会)。
若い世代は、子供の教育資金、住宅ローンなど、ほっておいてもお金を使ってくれます。しかし、個人金融資産の大部分を保有する60代以上の方々には、安心してお金を使える環境を整える必要があります。
「老後は2000万円以上必要」、「年金は破綻するかもしれない」などと心配のネタを増やしている限りは、貯金に励まざるを得ません。その結果、死亡時に貯蓄額が最大になるという、非常にもったいないことになります。ご本人にとっても、ぜひとも自分のお金は使い切っていただくのが良いのではないでしょうか。
政府は人々が安心してお金を使える環境を、きちんと整備してもらいたいと思います。

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