どのようなクラブを応援するのかを理解する(前編)
アッレグリさんは監督休業中に言った、「監督はクラブのDNAやどのようなクラブを指揮するのかを理解することが不可欠である」と。
私はどのようなクラブを応援しようとしているのだろう。サポーターがそれを理解することは不可欠ではないが、知っているともっと楽しみが増えるのではないだろうか。
私がJUVENTUSを大好きな38の理由
以前、Twitterに『わたしがJUVENTUSを大好きな38の理由』を38連続でツイートしたことがある。雑多アカウントなので、興味ない人にとってはほとんど嫌がらせだ!
このツイートを元に『私たちはどのようなクラブを応援しようとしているのか』を考えていきたいと思う。なお、主に欧州サッカークラブについての話であり、もしかしたらJリーグはあてはまらないかもしれない。ごめん、奈良クラブ。
移りゆくもの
①常勝かどうか
サッカークラブを好きになるとき、そこには「勝利」というデザートがある。サッカーの魅力は決してそれだけではないが、それが多くあれば大満足だ。日本から海外サッカーを見るとき、優勝を重ねる強いクラブを好きになるのはごく自然な話だ。
しかし、勝てないクラブだからこそ「勝利」の重みはまた違うのかもしれない。日本にも海外リーグ下位のクラブや下部リーグ所属クラブのファンが数多くいる。近年は「公式SNSが面白いから」「ユニフォームがカッコイイから」と多様なチームの価値観が生まれてきているように思う。
近年はオイルマネーに代表される海外資本がもたらすチーム改革により、勝てないチームから常勝チームへと変化するクラブも現れた。チェルシーとシティのサポーターはビッグイヤーを掲げるチームを見て「よくぞここまで…」と感動しただろうね。うぐぐ…
②選手たち
クラブを愛するとき、その愛憎の対象は主に選手たちだ。好みでも好みでなくとも、「自分のクラブ」にいる限りは無条件で受け入れるしかない。
クラブにはさまざまな選手がいるはずだ。『一人でルーレットをしてボールを見失う選手』『流血すればするほど強くなる選手』『優勝セレモニーでアシスタントのお姉ちゃんから握手を拒否される選手』『試合中にゲロを吐く選手』などきっと愛すべき選手たちがあなたの応援するクラブにもいるはずだ。
③監督たち
あなたは試合中、葉巻を吸っている監督を見たことがありますか?私はある。
あなたはベンチコートのチャックが毎試合絶対うまく上がらず、その後専用のコートが開発された監督を見たことがありますか?私はある。
選手たちだけでなく、監督も実に個性的である。星占いで先発を決める監督はワールドカップ決勝まで進んだこともある。あなたのクラブの監督にもこうした個性的なエピソードがきっとあるはず。
もちろん本業である人材のマネジメントを行うリーダーの役割や変化する試合に対応する指揮官の役割に監督の魅力がある。SNSが発達し、試合の日以外の監督の姿を目にする機会も増えた。誰だって選手たちと仲が良い監督がいいよね。
④クラブ戦略
戦略というのは1試合の話ではなく、クラブを短期・長期的に見たときのフロントを中心とした決定の連続である。
「そうしたいなら、いつでも帰って来なさい。クラブの門は開けておくよ」と言って長期在籍選手を送り出すクラブもあれば、「もうチームの戦力とはみなしていない。移籍先を探してください」とチームのキャプテンに伝えるクラブもある。
結局は監督の決定も選手がいつまでも在籍できるかも、このフロントによる戦略に左右されるところが大きい。サポーターであっても納得できない決定がなされたとき、現場の選手や監督を責める前にフロントの方向性を理解することが必要なのかもしれない。おそらく何かしら理由がある。あなたの応援するクラブのフロントはどのような方向性を持っているのだろうか。とにかく重要なファクターは「お金があるのかないのか」であることは間違いない。
後編に もうちっとだけ続くんじゃ
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?