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エピソード19 『ガラスの中の世界』

こんにちは

この番組は、昭和型板ガラスの話そして、昭和型板ガラスにまつわる想い出の話をお届けする番組です。
お届けするのは、メモリーコレクター 吉田です。

本日ご紹介するのは K 様からいただいた想い出です。

題名は 『 ガラスの中の世界 』です。

それでは、ご覧ください。




『ガラスの中の世界』


私だけが知っているガラスの中の世界を公開

先日、諦めていたグラスを見つけたことを書きました。
https://note.com/tama0o_o0/n/n87272a909474

そこから色々思いが及んで、子どもの頃見たガラスの中の結晶のことを思い出し色々検索をしていると、その結晶を見たガラスがダイヤガラスという名称であることを発見しました。

今でも入手できるようですが、板ガラスを持っていても仕方がないし…
と思っていたら、お皿に加工して販売しているサイトを見つけとうとう入手!
https://www.creema.jp/item/10145334/detail

今日初めて、1人で大切にしていた素敵なヒミツをシェアします。

子どもの頃、私は「お昼寝をしなかったから」
と妹よりも1時間早く2階の寝室に行かされることがよくありました。

全然眠くないし、寝る前に遊んでいたことの続きをしたかったし
こっそり起き出しては階段の曲がり角に身を潜めて
茶の間の様子を覗いたりしていました。
(当時はリビングというより茶の間です。階段を降りた正面が茶の間でした。)

ぬり絵の下手な妹が、ぬり絵を塗り進めている姿を見てもどかしく思ったり。
こっそり見ていることを誰も気がつかないことにほくそ笑んだり。

見つかると叱られるので覗き見は短時間で切り上げ、
あとは街灯に照らされた窓の外を眺めたりしていました。

窓ガラスに額を押し付けるようにして発見したのが、
ダイヤガラスの中に見えるきらめきでした。

これは花火ですが、ガラスの中全体にこんな煌めきがひしめいてたのです

お昼寝をする年頃なので就学前でしょう。
まだ理科の実験も知らないのにそれを「結晶」だと思いました。

私の名前に”晶” の字があるので、”結晶”という言葉は知っていたのでしょう。

この結晶は、暗闇の中でダイヤガラスを通して
街灯のような乏しい光がある状態でないと見えません。

誰かに教えたいけれど
このダイヤガラス、暗闇、街灯の三拍子が
揃うことはそうそうありません。

当時、ダイヤガラスは珍しいものではありませんでしたが、
このガラスの中の結晶を知っている人は私だけだと思います。

部屋を暗くして、ダイヤガラス越しに戸の隙間の光を見てみました。

スマホで撮影するのは難しい…

でも左側に結晶の片鱗が見えます。やはり上記の花火のスパークが一番近い。

条件に合う環境を探し求めて、しばらく彷徨して余生を楽しみます。




ありがとうございました。

秘密を教えていただきました。
この想い出の中に登場するガラスは『ダイヤ』です。
最初は何のことだかわからず、いろいろな角度で見てみたのですが確認ができませんでした。

数日が過ぎて、もう一度『ダイヤ』を見てみると. . .

想い出の中にあるスパークが見えました!
見れないと思っていたのでとても驚きです。
今まで見たことのない素敵な世界が広がっていました。
全く考えもしなかった煌めきがそこにありました。

大切なヒミツをシェアしていただきありがとうございました。

この想い出は長い年月をかけて大事に温めてくれていた素敵な想い出です。
少しでも多くの方へ届くといいなと思います。

ガラスの楽しみ方の一つのカタチ

古い家にはたくさんある型板ガラス
今は透明のガラスが多い中、昭和の型板ガラスには素敵な模様が刻まれています。
和室には、『もみじ』『さくら』『こと』『みやこ』など
和の雰囲気のガラスがとても良い演出をしてくれます。
ガラスの模様によって部屋のイメージがガラッと変わります。
家づくりの際にガラスを選ぶことができたら楽しいだろうな!

先日トイレの改修をしました。
その時は、窓に『銀河』、扉には『ダイヤ』、高窓には『ときわ』
思い通りになり最高の出来になりました。

今所有しているガラスは70種類ほどです。
枚数が少ないものもあれば、多いものもあります。
7・80年前のガラスもあります。
今、歴史あるガラスたちを一度にみることができ、楽しむこともできます。
この時代にこの仕事をしていることに感謝したいと思います。




想い出を募集しています。


『型板ガラス』の想い出を募集しています。

家にまつわる想い出
生まれ育った場所の風景
伝えたい想い

あなたの中にある『型板ガラス』の想い出を教えてください。
今までお寄せいただいたエピソードは私の想像を超えるお話ばかりでした。
あたたかいお話ばかりではなく、時には辛いこともあったと思います。
その一つ一つのエピソードに家族との絆や大切にしたい想い出が込められています。

『型板ガラス』と共に過ごしたあの頃を思い出してください。

嬉しくて抱き合った仲間
悔しくて泣いたあの時
暑かった昭和の時代のこと

素敵な想い出を募集しています。

このプロジェクトを始めたきっかけは自己紹介でもお話をしましたが、お客さまが型板ガラスを見て懐かしさのあまりに声を出しています。
その声を聞いていると、この型板ガラスには秘めた力があるんだと感じました。
私も小さい頃から今まで46年間、型板ガラスに囲まれて生活をしてきました。

ガラスだけでなく、思い返すと記憶のあちこちに家族との想い出とつながる物や匂い・感触などが蘇ってきます。
型板ガラスは、その中の一つでしかありません。

この一つのきっかけで、家族がいつまでも繋がっていけるようなステキな日本になれば良いと思っています。


pieni


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