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誰も書かなかった老人ホーム

題名:誰も書かなかった老人ホーム

著者:小嶋勝利

出版社:祥伝社(新書)


第1章 老人ホームには「流派」がある

第2章 ホーム職員の実態を知る

第3章 老人ホーム崩壊

第4章 介護保険事業の本質を知ろう

第5章 老人ホームで好かれる人、嫌われる人

第6章 介護とは、実は「お金」の話


著者の小嶋勝利さんは、様々な老人ホームの介護職員や施設管理者として勤務したあと、相談者に見合う老人ホームを斡旋する「みんかい」という組織の経営スタッフになった人です。

私の年になると「親の介護」ということがだんだんリアルなものとなり、親の介護をしている同年代の友人も出てきました。介護にかかわる仕事についている友人もいたことから、ホーム、デイケア、介護については断片的な「現場の声」も聞いていたし、類書もいくつか読んだことがあったので、この本の内容自体は目新しいものではありませんでしたが、現場を知っている人としての「介護職は一般に考えられているような激務ではない」という意見とその根拠は納得できるものでした。

ちなみに私の母は都内のCCRCに入居しています。「CCRCってなに?」いう方は

【専門家が回答】日本版CCRCとは?地方移住と関連するの?https://kaigo.homes.co.jp/qa_article/88/

を参考にしてください。心身ともに健康な時点で入居し、そこで充実した老後の生活を楽しみ、看取りまでしてもらうことがコンセプトなので、要介護、要支援がついていたら入居できません。一般的な「自分の身の回りのことが自分では困難になったら入所」する施設とはそもそものコンセプトが違うのです。

これまで日本では地方創生と絡めて建設されてきましたが、2年前に都内にも出来ました。

この先、日本社会は高齢者だらけになっていきます。生活環境の選択肢の一つとして、CCRCはもっと増え、価格面でもっと入所しやすい存在になってほしいと思います。まだまだ一般の認知度は低いCCRCなので、本書の中でも言及されていなかったことが少し残念でした。

おすすめ度 ★★☆☆☆


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