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大人も子どもも、弱くて強くて真剣に生きている #PIECESの本棚

こんにちは!
PIECESのまきば作りを担当している高橋です。

#PIECESの本棚 のバトンが回ってきました。
真っ先に「これを紹介したい!」とパッと頭に思い浮かんだのがこの本

僕が今PIECESに関わっているのは、もしかするとこの本の影響を受けているからかもしれない。そのくらい僕にとって影響の大きな作品です。

物語のあらすじは、僕のつたない説明よりもAmazonさんから拝借した方が伝わると思うので抜粋(はい、すいません、横着しました笑)

この物語の主人公は、ふうちゃんという神戸生まれの女の子。
おとうさんとおかあさんは沖縄出身で、神戸の下町で琉球料理の店「てだのふあ・おきなわ亭」を営んでいる。
やさしい常連さんたちに囲まれて明るく育ったふうちゃんだが、六年生になった頃、おとうさんが心の病気で苦しむようになる。おとうさんの病気の原因は何なのか?
ふうちゃんは、「沖縄と戦争」にその鍵があることに気づきはじめる…。
戦争は本当に終わっているのだろうか。なぜおとうさんの心の中でだけ戦争は続くのか?
今、日本人が本当に知らなくてはならないことがここにある。

物語の舞台となる「てだのふあ・おきなわ亭」にはいつもたくさんの人が集まってきます。仕事終わりにぶらっと立ち寄って、食べて、飲んで、笑って、唄って、たまに喧嘩したり。

誰かが困ったとき時はみんなで助け合って、楽しいことや嬉しいことはみんなで分かち合う。血が繋がってるとか、子どもか大人かなどは関係なくて、向き合う時は真剣に向き合って、ともに支え合いながら生きている。そんな場所、まさに第三の家族です。

僕は、この物語における人と人との関わり方や、人同士の距離感が大好きなんです。

この物語に登場する多くの人物は、沖縄での戦争による心の傷を抱えていて、その傷に対して、いろんな出来事を通して、時に一人で、時にみんなで向き合いながら前に進んでいく姿が描かれているのですが、僕はこれは戦争というテーマに限らないと思っています。

この物語における戦争と同じように、人は誰しも弱い部分を持っていて、その弱さと向き合いながらも一生懸命生きていこうとしているのだと思うのですが、それを自分一人のこととして捉えるのではなく、この物語の「てだのふあ・おきなわ亭」のように、ただただ一緒に向き合ってくれる誰かがいる、ただそれだけで救いになることがあると思っています。

冒頭で、僕が今PIECESに関わっていることにこの本が影響しているかもしれないと書いたのは正にこれです。

「家族との関係や支援者との関係など固定的なものではなく、子どもの周りに優しい『間』を届けることが子どもの孤立を防ぐ」というPIECESの考えと、この物語の「てだのふあ・おきなわ亭」という場所は、なんかすごく近いんじゃないかと思っていたりします。

僕が一番好きな小説「太陽の子」
僕にとって、会社や家族とはまた違う居場所としていてくれる「PIECES」

こうやって時を超えて、PIECESマガジンの企画を通して繋がったのはなんとも不思議な感覚です。

大人も子どもも、弱くて強くて真剣に生きている。
そう改めて感じさせてくれる「太陽の子」、重たいテーマも中にはあるけれど、ほんとうに素敵な世界なのでぜひ読んでみてください。

今日の担当:高橋啓太(たかはしけいた)
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