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戦士達の冒険と記録 vol.12 hes(カトルボーン/NONAME)

 「ポーンさんがやった果てのヘレン」(以下ポレン)では度々ルールが改定されるが、ポレン10に置いて大きく変わった点がいくつかある。そのうちひとつは以下のものだ。
 「・【攻撃】【魔力】の値が、実戦での最大HP・HPに等倍で加算されます。」

 これにより、例えば攻撃力にBP40をふった剣士がいるとすると、実践ではHP40攻撃力40の化け物スペックになるのである。このルール改定により、いわゆる「アタッカー」職のHPが全体的に底上げされることとなった。
 苦境に立たされたのは「固定ダメージ」を主力とするJOB、すなわちガンマンである。
 「去年に続き、今年もガンマンは逆風か…」と言われる中、メインアタッカーはガンマン一人というビルドでさっそうと現れたリージョンがある。
 今回はそのリージョンメンバーに話を聞いてみたい。

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 今回お話を伺ったのはhesさんを初めとしたカトルボーン/NONAME所属メンバーのみなさん。
 hesさんはNo.xxxで統一された名前が特徴のリージョン、カトルボーンのビルド構築担当でもある。

引用:魔星界ポレン10 より
hesさんのキャラクターの一人「そらがふる」。
インタビューとは関係ありませんが、私こういう線画の描き方すごい好きです。

■自己紹介をお願いいたします。

 御座布団と申します。(以下:御座布団)
 普段は定期ゲーやTRPGなどでよく遊んでいます。カトルボーンとNONAMEには今回代打要請をうけて参加させていただきました。

 死体と申します。(以下:死体)絵を描いたりゲームをしたりしています。NONAMEの赤ずきんとカトルボーンのNo.22の片割れです。

 9nです。(以下:9n)
 定期ゲーで遊んだりとか生きてたりとかします。NONAMEのテレパスとカトルボーンのNo.22の片割れです。

 なつです。(以下:なつ)
 ロールプレイで遊んでます。絵もちょっと描きます。

 ガンマンのNo.49/海底の揺蕩い₍₍ଳ⁾⁾ラゲラゲ担当のdeflayhです。(以下:deflayh)
 普段はエオルゼアにいます。

 ところによりhesです。(以下:hes)
 今回はシステム面と各種連絡だけの裏方として一枚噛んでいます。

hesさんのキャラクター。リージョン来降レコードより「彼方天底の識」。

■元々ポレンに参加される様になったきっかけをお教え下さい。

 御座布団)ポレンは6から参加しています。TLで年末に創作キャラ集めて対戦する祭りがある、的なお話を見かけて興味を持ちました。最初はおでん屋というガンマンで何となく参加したのですが典型的な初心者ST無所属でしたね…ガンマンだけど攻撃に振ってるし。
 メンバーもTLでエアリプしたりしなかったりする仲の方々です。
 誰がどんな人なのかは実は私もよく分かっていません。この人達全然普通の名前名乗ってくれない。

引用:魔星界ポレン6 より
こちらがポレン6で参戦していた「おでん屋」。
生い立ちに寄ると普段は夏のみ営業しているとのことで、売上が心配になる。

 9n)確か名前だけ知ってて、なんか皆そんな感じだったから漠然としたやるか?みたいな雰囲気から始まったような気がする。思い違いかも。 
 ぽ8から死体とラゲラゲと私が初参戦し、なつさんとhes含め5人リージョンになりました。今回は御座布団さんがピンチをヒットしにきてくれました。かっこいいぜ。

■リージョン「カトルボーン」に関してビルドのコンセプトなどぜひお教え下さい。

 hes)基本的にはまず事前にどういうジョブ、どういう技を使ってみたいかという事を全員に聞いてそれをどうにか最大限取り入れつつ、去年の丸写しにはならないようにし、リージョンとしてある程度通用するように纏めています。泣きながら。
 その辺りは私個人の好みでそうしているだけなので、自縄自縛ですけど。

引用:魔星界ポレン10 より
こちらがカトルボーンの皆さん。メインアタッカーはガンマンオンリーだが、その強さは侮ることなかれ。

 なのでリージョン全体を通してのビルド上のコンセプトは実の所ありません。各々やりたい事をしているだけなので。
 ともあれ5人全員が予想以上に理想的な動きをしてくれたので、結果的には満足度の高い構成になったかなと思います。でもこんな事になるとは聞いていません(2023/01/30時点)。手練?
 などと言っていたら見事に首根っこ抑えられました(第169試合)。良い引き際。

引用:ポレン非公式wikiより
カトルボーンさんの戦術は非常にシンプル。高命中ガンマンがすべての敵を撃ち抜く一点突破。特殊技ゆえの定数ダメージで相手を倒せるよう、高速ネコが連続でチェンジングをしてくる。

■昨年の「アンプランド」に引き続き、皆さんのお名前がNo.xxで統一されていますが、共有する世界観や設定などがあればお教えください。

 hes)【アンプランド】は読んで字の如く、無計画、計画外、そんな感じでした。これも行き当たりばったりで始まったリージョンでもあるので。
【カトルボーン】については様々解釈の余地のある単語の組み合わせなので、よろしければ深読みしてみてください。
 一応公式には御座布団さんからのcattle("畜生ども"の意)という案を取り入れつつ、カトルボーン、直訳するとイカの骨という意味です。

引用:魔星界ポレン9より
カトルボーンの前進となった昨年のリージョン「アンプランド」。作戦は同様にガンマンがほぼすべてのアタックを担うが、猫の役目が異なっていた。

 どうしてこんなにぞんざいなネーミングかというと、共通の世界観やキャラ設定に理由があります。ちゃんと。
 これらの設定共有はhes個人の創作の世界観を使用した設定合わせ……よりはいくらか自由にしたいので、便宜上は二次創作という位置付けです。

 便利屋、つまり何でも屋と言えば聞こえは良いですが、実態ははした金を対価に誰もやりたがらない仕事を押し付けられるような、そういった生き方をせざるを得ないような境遇の人々です。多分。その上で、ぽれんにはおそらくそういった依頼で参加している……という想定をしています。一応は。

 そういった人々が団結して大層なリージョン名を掲げるだろうか、と思って。多分ないですよね。仲良く話し合って決める絵面もあまり想像できません。なのでいっそのこと単純に、ひとつのグループの通称だとか、そういう方向性でいこう。境遇が境遇だし、半ば蔑称に近い所もあるかもしれないな。そんな感じでワードをチョイスしました。それと響きの良さ。

引用:魔星界ポレン10 よりこちらがカトルボーンさんのリージョンロゴ。羊皮紙万年筆で書かれたようなロゴが特徴的。黒と赤のシミは、一体何を意味しているのだろうか。

 また、ギルドに所属する身である以上、ギルド側としては一人ひとりの名前を覚えるより、番号を振って管理した方がずっと楽なわけです。その大半が明日をも知れぬ身ならなおのこと、というわけで名前は番号で統一されています。本名がある人も居るかもしれませんし、本名なんて無いかもしれません。

 もし仮に今日命を落としたとしても、気付く人は殆ど居ない。後に残るものは番号の増減だけ。社会に於いては透明人間にも等しいなら、カトルボーン(イカの骨)という呼び名は案外しっくり来るものだと思います。個人的には。一般にイカの骨とされているものは甲であって、イカの骨は存在しませんし。

■リージョン「NONAME」に関しても同様にお教えください。

 hes)読んで字の如く。言い出しっぺであるhes自身が名前の無いキャラクターを好んで作りがちであったり、他にも何人かは同じような所がありそう……と思った事もあります。
 何よりリージョン全体にはあまり明確なコンセプトを定めず、各々が出したいキャラクターで参加できるような空気感にしておいた方が無難かなあと思ってそうした……ような気がします。一発目は行き当たりばったりだったので。リージョン側からコンセプトを指定してしまった方がキャラクターを考えやすい人も居るはずなので、一長一短ではありますけど。

引用:魔星界ポレン10 より
今年度のNONAMEの皆さん。昨年とは大きく異るシナジーパワーましましのビルドは必見である。

 死体)初めてだし好きなキャラ出していいよ~と言われたので、お姫様に憧れるお姫様じゃない童話の主人公をモチーフにキャラクターを作成。
 赤ずきんは常日頃毒林檎を食べている設定なので8と9は毒を扱うスネイカーでした。今回エリスの個別演出でリンゴが出てきたの嬉しかったです。おい毒林檎食わねぇか

引用:ポレン10 第135試合より
下部中央右側にご注目。エリスをしたキャラクターの上にうっすらとリンゴのエフェクトが浮かび上がっている。
童話では毒りんごを吐き出したことで復活したが、それになぞらえるようにリンゴエフェクトは下から上へと上がっていく。

■ウロボロスをしながらタロットを引く。というなかなか見ない構成になっています。どのようなきっかけでこのようなビルドをされたいと思われましたか。

hes)何があったらこんな構成になるんでしょうね。
 ちゃんとした話をすると、NONAME側でも全員にどんなジョブ・技を使いたいか、という聞き取りは行っていました。
 その中にウロボロスを使いたい、というものがあったのですが、個人的にはウロボロスは扱いが難しい技だと思っています。素直な構成に添えるだけでは発動する前に決着するか、遅くとも一度発動しただけですぐに終わってしまう。発動したとしても、発動した時点で既におおよそ大勢は決している……という印象が強くて。

引用:ポレン非公式wikiより
本年のNONAMEのビルド。ウロボロスはおっしゃるとおりかなり扱いが難しい技の部類。
試合が延長することを前提としたビルドを組まねばならず、耐久やMP補給の点が課題となってくる。

 シンプルにターン数だけを追求するならCE教団、膨大なターン数あっての面白さならクソデカ忍者等、運用に一捻り加えるにも面白い事を思い付く人はたくさん居ます。先人を超えるのは難しい。
 とはいえ遊びのある構成は好きです。個人的には。他のメンバーも賑やかしに参加する寄りの人が多く、無難に強い構成を渡されてもあまりピンと来ないだろうし。

 そういう事情もあり、できたら採用したいな~とは思いつつ知人との雑談の折、ウロボロスを採用するとしたら何をしたら面白いだろう、と零したところ、『それこそタロットだろう(意訳)』と返って来ました。
 この時既にカトルボーン側のキャラクター達は既に確定済みで、そちらで既にタロットを採用している事、タロットもまた扱いの難しい部類の技だという事は共通認識でした。全てが繋がりましたね。純粋にタロットだけを勝ち筋にするリージョンはほとんど無い、というのも元はと言えばこの知人の言い出した事です。私は無実です。

 ともかく、そこからはとんとん拍子に構成を組んでもらい、許可を貰って仲間内に持ち込み、設計思想と(飽くまでhes個人がwiki内を参照した限りでは)こういった構成は新しい試みであるという事を伝え、皆がやろうと言ってくれたので本採用となりました。
 つまり、今回NONAMEの構成の担当者はhesではありません。
 知人ことあど君、ありがとう。早朝4時に駄弁りながら構成を組んでくれて。タロットが思ったより無茶苦茶やったので、反省した方がよさそうな時は一緒に反省してください。

■今年注目しているリージョンやジョブ、技、キャラクターなどがあればお教え下さい。また理由も合わせてお教え頂けると嬉しいです。

 御座布団)無法地帯が好きです。以前の暴れる一本押しの時も応援してましたけど今度はギャンブル押しで、しかもしっかり勝ち筋も用意しつつ偶然破壊神に対してめちゃくちゃ強くなったのが面白いな~と思っています。あとは同じくタロットを重視している賽ノ目倶楽部も素敵だなと思っています。ロゴもお洒落で可愛い。

引用:魔星界ポレン10 より
「石油も湧いたぞ!」とやんややんやと場を盛り上げた後、タロットがぶっ飛んでくるリージョン賽ノ目倶楽部。4人リージョンなので常に異なる誰かと戦闘するというところもギャンブルとなっていて面白い。

 死体)レモンに恋煩いする回、めちゃめちゃ面白かったな…。

引用:ポレン10 第142試合より
「しょしんしゃ印のレモン」がまねっこでつかったくノ一により、メロメロ状態になってしまった画面右側のキャラクター。頭から大量にレモンを吹き出しながら、レモン大好き~と多種多様な言葉でつぶやいてた。

 9n)無法地帯と戦いたかった!真剣にギャンブルで勝つって強い意志が感じられてとても好きです。

引用:魔星界ポレン10より
俺たちギャンブルするっす!!というカイジを表してみましたみたいなビルドで沸かせた無法地帯。彼らのお陰で「ギャンブルは高HPから狙う追尾性がある」ということがポレン10にて発覚した。

 なつ)株式会社ウロボロスの皆さん大好きです。ウロボロスで一緒に残業頑張りましょうね!

引用:ポレン10 第180試合より
そして出会った彼らは延々にウロボロスで永遠を走り抜け…なかった。ここでもタロットが大暴れしたのである。どのような結末になったかはぜひご自身の目で確かめて欲しい。

 deflayh)カトルボーンさんのガンマンが的確に相手を仕留めていく様や、MP切れとかち合って決めセリフに滅茶苦茶文脈が乗っているシーン、NONAMEさんがタロットを投げ捨てたりウロボロスタロットしすぎてシステムから怒られてなぜか生き残ったりして全部滅茶苦茶にしてるとこ見てください!!!!!(自薦)

引用:ポレン10 第22試合より
というわけでご要望にお答えして。今回は攻撃+魔力に振った値がそのままHPに加算されるということで、高HPが増加。それに対抗するための高防御も出現し、通常の物魔では歯が立たなくなったが、それを的確に射止めるのが特殊アタッカーのガンマンである。お見事。

 hes)POFルール、最高~!!(きららジャンプ)

引用:ポレン10 第80試合より
POFとは「Part of Fortune」の略称。
ターン制をもつアンディーメンテゲームにおいては、一定ターンを超過した場合のペナルティルールとして利用されている単語。
強制的に試合を終わらせるべく、ありとあらゆるデバフやダメージをプレイヤーたちに与えてくる。

■最後に、「ポレン10」のご感想、意気込みをお教え下さい。

 御座布団)今年は面白い技やビルドが一杯あるな~~という印象があります。一試合一試合、しっかり拝見させていただきたいですね。

 死体)変な試合しかしないリージョンですが、生き残れたらいいなあと思っています。既に十分すぎるくらい気持ちよくなってますけどね。

 9n)全部滅茶苦茶にしたい!!!!この回答を書いてる時点ではかなり好き勝手に滅茶苦茶やってるので、そろそろ怒られないか心配です。
 システムに怒られてもデフレクターで弾けるところがテレパスの1番輝いたところだった。(自分は死ぬところ含めて…)

 deflayh)NONAMEのFA見ました!!ありがとうございます!!!嬉しいですねこういうの。
 カトルボーンの最後の試合を見た後にこのインタビューの仕上げをしています。NONAMEの試合が来る前にこの記事いったん提出しないと無限に修正してしまう…このインタビューが公開される頃にはNONAMEのほうはいったいどうなってるんでしょうね?勝っても負けても面白い試合になってるといいな。と思いながら筆を擱こうと思います。

 hes)両リージョンのロゴ作ってくれた御座布団さん。センキュ~~~!!!!!!!!!

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 実際の試合でも見事なビルドコンセプトで勝利を収めたカトルボーン、NONAMEの皆さん。
 特にNONAMEの皆さんは全力円陣でリージョンレベルをもりもりと上げたこともあり、屈強な体力も手にしたカチカチチームとなっていきました。

 今年はガンマンにとって厳しい年だったのは間違いないかと思います。とはいえ、そこでキラリとガンマンを輝かせたカトルボーンさんにも今一度拍手をお送りしたいものです。来年も補正とにらめっこをしながら頑張れガンマン!

 それでは今日はこの辺で。
 次回もまたみてポレン!

■ご協力一覧
hesさん
hesのポレン10参加キャラクター
そらがふる
彼方天底の識
なつさん
なつさんのポレン10参加キャラクター
NO37
火墨
deflayhさん
deflayhさんのポレン10参加キャラクター
No49
海底の揺蕩い
御座布団さん
御座布団さんのポレン10参加キャラクター
No99
師匠
9nさん
9nさんのポレン10参加キャラクター
NO22
最も遠い記念碑
死体さん
死体さんのポレン10参加キャラクター
No22
白雪姫を夢見る赤ずきん

■SpecialThanks
アンディー・メンテ(ジスカルド氏)


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