手首エイムって本当にダメなのか?と思ったのでFPSゲームのエイムについて整理してみた

はじめに

この記事はマウスの入力、入力に対するゲーム内挙動、動かし方の違いについて整理して自分の考えを書いたもの。
KHさんとRyanguruさんの動画を見た上で書いているので、未視聴ならまず動画を見てから読んだほうが良いかもしれない。
※リンクはちょっと下にある。

読む前に理解しておいてほしいこと

・性質な観点しか考えてないから、厳密には違うことがある。
 なんなら書いてることがそもそも間違っていることもある。
・書いてる本人はランク低いし実績もない。
・何かを否定する意図は一切ないし、そういう風に書いてない…はず。
・あくまで仕組みについて整理して考えたことを書いただけなので、
 具体的な結論はないし、そもそも書けない。

記事を書こうと思った経緯

最近OW2をやっていて、敵のファラやゲンジを狙う時や自分がウィドウでジャンプした時にうまくエイムできないと感じていた。
で、その時にKHさんやRyanguruさんの動画を見て疑問に思ったところを調べたり考えたりしたので、物として残そうかなと思った。

マウスの入力

マウスの1つ1つの入力は必ず直線になる。

マウスは下面についてるセンサーが接地面の模様を記録し、その模様の移動をキャプチャし続けることによってX軸方向とY軸方向の移動量を算出する。
この「記録→キャプチャ→移動量算出」みたいなサイクルを高速で繰り返して滑らかな操作を生み出している。
※例えばマウスのポーリングレートが低いとき、このサイクルが少なくなるので、カクカクした荒い動きになる。

マウスとセンサーの向きは同じでマウスの位置は関係ない。

操作はマウスの位置ではなく、あくまでセンサーがどう読み取るかが重要。

ケース1
普通にマウスを持って上に移動すると画面のポインタは上に動くが、逆さにもって上に移動すると画面のポインタは下に動く。

上に動かしたときは当然上に動く
マウスを逆さまにすると上に動かしても下に動く

ケース2
マウスを横に移動すると画面のポインタも横に動くが、マウスの軸を固定して回転させるように移動しても画面のポインタは横に動く。

横に動かしたときは当然横に動く
マウスの軸を回転に合わせて傾ければ横に動かせる

ゲーム内の仕様

マウスの入力はゲーム内視点の回転角度に対応する。

ケース1
マウスのX軸方向入力はゲーム内地面に水平な面での回転移動。
※右側は俯瞰視点から見た時の視点移動。

ケース2
マウスのY軸方向入力はゲーム内地面に垂直な面での回転移動。
※右側は真横視点から見た時の視点移動

視線の角度によって同じ入力でも軌道が変わる。

並んでいる敵に対してマウスのX軸方向入力をする場合を考える。
例として、マウスを真横に動かしたり、手首軸エイムで動かした場合の操作を挙げておく。
※どちらも同じ入力になるとする。

上は真横に動かす

正面を向いている時

まっすぐ動かせる

上を向いている時

なんか上にズレるぞ

下に向いている時

なんか下にズレるぞ

なぜこういう挙動になるのか

3次元の図を描いて考えてみる。
正面を向いている時と上を向いている時について書く。
 
緑色の点:自分が立っている位置
緑色の円:X軸方向の入力をした時の視線の軌道
緑色の矢印:正面を向いている時の向き
黄色の点:標的の位置
赤色の矢印:標的に合わせようとした時の視線の向き
白色の矢印:クロスヘアの軌跡
 
分かり辛かったら…ごめん;;

正面を向いている時

横に動かせばクロスヘアが敵に合う

上を向いている時

横に動かしただけだとクロスヘアは敵の真上

どのような入力になるか

横に動かしたつもりでも、実際は向いている角度によってマウスのY軸方向入力も加えて高さも補正するように操作する必要がある。

マウスを傾けずに操作する場合

マウスを下方向や上方向にも動かす

マウスを軸基準で操作する場合
※自分だとこんな感じになったけど、人によって違うかも。
 少なくとも手首に負担がかかって結構きつかった。

マウスの傾きを強くしながら、下方向や上方向にも動かす

理解できたこと

標的に対して最短軌道でエイムするのって難しい

そりゃそうだよね、そもそも入力と挙動の単位が違うんだし。
3Dゲームなんだから自分の向いている方向とか自分と標的の相対的な高さも考慮して操作する必要がある。
今まで何となくでやってしまっていた…。

軸基準のエイムについて

手首や肘基準の操作が良くないとされる理由は垂直方向の弱さにある。
水平方向の操作の割合が多いなら、挙動と操作が感覚と一致しやすいので安定しやすい。
一方で垂直方向の操作も多く要求される場合、操作し辛くどこかに負担をかけることになる状況があるので、故障や不安定さに繋がる。

なので高低差や敵(自分)の動きが大きいゲームに対しては限界を感じやすいけど、そういう要素が小さいゲームならむしろ真価を発揮しやすいとも言える。

センサー基準のエイムについて

水平方向だけでなく垂直方向の操作も含めて考えると、KHさんやRyanguruさんの言う通りだと思った。

便宜上マウスを傾けずに操作することを例として挙げたが、解説動画では傾けて操作すること(=手首を使うこと)は禁止されていない。
これは、センサーを意識して操作することによって、使う部位の比率を自然に任せることがポイントだと理解している。
そうすれば無理のない動かし方になるように脳や体が自動でバランスを取ってくれる。
なので結果として手首や肘が動いても別に問題ない。

実際にどう動くのかは人それぞれで、例えばスポーツでフォームが全く同じにならないのは感覚や体格が違うからなんだと思う。
※野球の神様、落合博満さんも「これをやったら絶対ダメ。というのはある」「これをしなければ打てません。というのはない」ってどこかで言ってたけど、これもそういうことなんだと思った。

自分の経験

学生時代テニスをやっていた時に意識を向けていた先はラケットだった。
ラケットの軌道、インパクトの時の面の位置や傾きを意識しながら振っていて、その結果自動的に色んな関節が動くみたいな感じだった。
しかし、球出ししていた先生は、いつも同じところからボールを落として、腕を棒のように伸ばしながら肩の回転だけでラケットを振っていた。

当時は疑問に思わなかったけど、よくよく考えると対応する範囲が広いなら意識を動かしたい物に向けた方が良いし、対応する範囲が狭いなら意識を体の動きに向けた方が良い。

先生が球出しが機械みたいな動きだったのは、対応力は必要ないけど安定した球出しはしたいという意図があったからなのかと今更ながら思った。

じゃあ軸基準のエイムやめるべき?

「自分のやりたいことができているか?」「変化を受け入れる熱量があるか」というところがポイントかなと思う。
現状特に問題がないならそのままでもいいと思うし、逆に何か問題が起こってるんだったら変えたほうが良いと思う。
例えば問題を感じていないのに何となくで変えると、今までできたことができなくなってモチベーション低下につながるし。

指標として1つ挙げるなら、「ゲーム性×立ち回り×センシの組み合わせで要求される垂直方向の物理的な操作量」で決めるのも手かと思う。

ゲーム性

VALO、R6Sのようなタクティカル系(操作量:小)
クロスヘアが合っている所から撃ち合いを始めることが求められるので、操作量は少なくなる場面が多い。

OW2、ガンエボ、APEX、フォトナのようなアクション系(操作量:大)
敵は縦横無尽に動いていてフォーカスもコロコロ変わるので、操作量は大きくなる場面が多い。

立ち回り

エイム以外の要素でなんとかする(操作量:小)
角度がつきにくいポジションやクロスヘアを置く場所を気にする。
エイムしやすいタイミングを狙う。
OW2ならエイムの影響度合いが低いハルト、ジャンクラ、モイラを使う選択肢もある。

エイムでなんとかする(操作量:大)
角度がついても、動きが激しくてもエイムで解決する。
jettでseoldamさんみたいに立体的に動く。

センシ

ローセンシ(操作量:大)
ハイセンシ(操作量:小)

ストリーマーのじゃっさんとか関さんは手首で操作を完結させるためにハイセンシにしてる(していた)みたいな例もある。

もしハイセンシにした場合は、指もうまく使う必要がありそう。
国内VALOの競技シーンで無双しているsmthさんは、ハイセンシで手首を使って操作しているけど、浅めにマウスを持っているから指も使えるようにそうしているんじゃないかなと思った。
あと指の柔軟性の高さも繊細な操作を支えている要素なんだろうなと思う。
※指をぐにゃっと曲げたシーンがどっかにあったはず。

おわり

ただ調べたり考えたりしたことを書いただけで、正しさも担保されてない長い記事なのに最後まで読んでくれてありがとう。

あと調べたり考えたりするきっかけをくれたKHさん、Ryanguruさんありがとう。興味がある分野を勉強してた時やコードを書いていた時みたいな楽しさを感じることができた。
下に2人のリンク貼っておくので、いいなって思った人はフォローしてほしい。

KHさん
https://twitter.com/Killin9Hit
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Ryanguruさん
https://twitter.com/ryanguru12
https://www.youtube.com/@nyanguru




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