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せきぐちあいみのVRアート個展で「絵の中に入る」すばらしい体験をしました。

ここ2年くらい「VRChat」に耽溺しています。VRChatとは、VR仮想空間にアバターでログインし、さまざまな人々と交流をとることができる、世界最大級のソーシャルVRメタバースプラットフォームです。(VRChatについて語ると長くなるので割愛...)

さて、そのVRChat上に、世界的に有名なVRアーティスト「せきぐちあいみ」さんの作品が常設された個展ワールドがある、ということで、バーチャル旅行代理店「ゆるふわエアライン(YAL)」さんにツアーを企画していただきました。

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いつも楽しいツアーを企画くださる「ゆるふわエアライン(YAL)」の ひととせハルさん、 勇希夏矢(愛称 つやさん)さん。

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YALのツアーは、列車に乗って出発するところからスタートします。VRだからといって一足飛びに目的地にログインするのではなく、15分ほどの移動時間をあえて取ることによって、あたかも遠出しているような旅の心を盛り上げていきます。

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交流を楽しむツアー参加者。

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関口あいみさんのVR個展会場「Museum-Of-Vrpainting」に到着!
World BGMを制作された、音楽家、K.ᴗ.(くう)さん、Yuki Hataさん、R.Toneさんの解説と共に作品を鑑賞する、豪華ツアーです。

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手前から、マヨネーズを持ったR.Toneさん、エビ姿のYuki Hataさん。

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K.ᴗ.(くう)さんが手に持っているのは、この個展を企画・制作された蕎麦屋タナベさん(の置き物)。常設展示されているとはいえ、参加者の大半は初めて訪れるWorldなので期待が高まります。

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トンネルを抜けると

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そこには

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光の鳳凰がいました....!

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せきぐちあいみさんが度々モチーフにされる鳳凰は、幸運の前兆とも言われ、作品にしたあと良いことが起きることが多いとか。

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VR絵画と平面絵画との大きな違いは、どの角度からでも鑑賞できること、そして、直近に寄って触れることです。

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作品は、VR空間に絵が描ける「Tilt Brush(チルトブラシ)」というGoogleが開発したアプリで、VRの筆を使い、アナログな絵画と同じように、手で描かれています。水茎の跡もうるわしく、一般の3Dモデリング制作物ではなかなか見ることのない、有機的なラインや面で構成されているのが特徴です。

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羽の繊維の一本々々が風に揺れて踊っているようで、いつまでも見飽きることがありません。

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ここからは「掛け軸の中に入る」体験へ。

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せきぐちあいみさんの作品は和をモチーフにしていることが多く(蒔絵も嗜まれています)、そのオリエンタルな作風は、海外からも大きく評価されています。

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掛け軸に近づくと、

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絵の中から手招きするK.ᴗ.(くう)さん!

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衣装だんすを通り抜けたり、帆船の絵画から『ナルニア国』へ入っていく子供のころ胸をときめかせたシーンを思い出し(個人的嗜好ですみません 笑)、興奮しました。

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感嘆の声をあげる参加者のみなさん。

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奥には、外からは見えなかった、もう一羽の雀が木に止まっていました。作品には「大勢には見えていなくても、あたなのことは誰かが見ている、側にいる」といったメッセージが込められていました。

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「神使の麒麟」の間へ進みます。

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掛け軸の向こうに待っていたのは、霊獣「麒麟」。

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パステル調の柔らかい色調と光に満たされた、優しく、美しいアートです。

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麒麟はとても心の優しい神獣だそうです。小さな生き物を踏まないよ、いつも地面から少し宙浮いている、といったことを教えてもらいました。

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紅の間へ。

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中は豪華絢爛な花魁の世界! 安野モヨコさん、蜷川美香さんの「さくらん」の映画の世界を彷彿とさせます。(元は春画が貼ってあったとか)

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これを3Dモデリングソフトではなく、部屋ごと、調度品ごと、すべて手で描いてるって凄すぎですよね。

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くっきりした墨の線が和の世界にマッチしています。

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「神使の龍」の間へ。霊獣シリーズです。

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絵画というには、中は広く、空が高く、色を抑えた幽玄の世界観に、みな圧倒されます。

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某「にっぽん昔ばなし」の子守唄が聞こえてきそうなシーンですね(笑)

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五重塔に登るK.ᴗ.(くう)さん。作品へ登場できたり、作品で遊べるのは、VRアートならではです。

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ここで、会場BGMを担当した3人の音楽家、K.ᴗ.(くう)さん、R.Toneさん、Yuki Hataさんから制作秘話を伺いました。
 
企画・制作タナベさんからのオファーは「和」がモチーフ。ありがちな分かりやすい和の要素には寄せず、近現代的な展示会場の空間にマッチした楽曲であることや、また個性を前面には出さず、主役である作品を引き立てるようなものが求められたそうですう。

依頼から、まずピアニストK.ᴗ.(くう)さんさんが日本の伝統和楽器・琴の音階「乃木調子」「壱越」を採用してメロディラインを構成。琴の他にピアノ、パンフルート、オルゴールといった近代楽器などを軸に作曲しました。ここにYuki Hataさんがジャズのエッセンスを取り入れたドラムを吹き込み、最後にR.Toneさんによる鳥の声などの効果、サウンド加工、デジタルエフェクト処理を経て、和の香りを残したまま、美しい現代アンビエントとして仕上げられています。

滞在中の時間の流れを感じさせず、長く聴いていても疲れることなく作品に浸ることのできる楽曲としてまとめたそうです。

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ピアノをとりだし、琴の音階をその場で実演してくれたK.ᴗ.(くう)さん。あまりにも贅沢な大人の校外学習ですね。

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「Enter Into VRArt」へ。葛飾北斎 富嶽三十六景「神奈川沖浪裏」をモチーフとした絵画をかわきりに、奥へ奥へとアートが展開される、連作です。

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荒波をまたぎ、

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連なる赤い鳥居をくぐり、

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洞窟を通り、どんどん奥へ入ります。

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香港を思わせるサイバーパンクな世界を抜けると、

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どこぞの春画のタコが(笑)

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終着点には竜神がいました。

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最後の作品は「鳳凰に心臓」。極彩色の巨大な鳳凰が宇宙に羽ばたいている超大作でした。

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人が豆粒のよう。サイズ感わかるでしょうか?

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みな息を飲んで見上げています。

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自分の身体より大きい、羽の目の筆跡など、細部も堪能しました。

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最後にみんなで、記念写真!

人気バーチャルタレント九条林檎さん、せきぐちあいみさん、蕎麦屋タナベさんによる、個展開催の実況動画をご紹介します。


そして、この素晴らしいVRアート個展Worldをつくりあげられた皆さまをご紹介します。

【アート作品】
せきぐちあいみさん https://twitter.com/sekiguchiaimi
今年の3月にNFTアート作品がが約1,300万円で落札されたことで大きく話題になりました。個展VRChat会場「Museum-of-vrpainting」はヴェネチア国際映画祭の「Vrchat WorldGallery」という企画に選出されたそうです。YouTube:https://www.youtube.com/user/aiminp
【企画】
蕎麦屋タナベさん https://twitter.com/sobatang1
VRエンタメ配信集団「蕎麦プロ」主宰。日々Worldを量産し、毎週のようにVRChat内でイベントを開催されている、草分け的の存在のクリエイターさんです。イベント配信はYoutubeを参照ください。
【ワールド制作】
しーわんさん https://twitter.com/ABCwanVRC
すばらしいファンタジックなWorldをたくさん公開されている人気Worldクリエイターさんです。普段直線的なWorld構築を得意とされるそうですが、今回はせきぐちあいみさんの有機的な線に合わせ美しい曲線を多用した白いミニマムなデザインをされていました。
【システム制作】
ORANGEさん https://twitter.com/mikan3134
普段VRChatよりも「NeosVR」というクラフト機能に長けたプロユーザー向けのVRメタバースプラットフォームで大活躍される、技術者さんです。HTC VIVEのアンバサダーもされています。
【楽曲制作】
今回ツアーに同行いただいた音楽家のみなさんです。
VR、現実世界問わず、作曲や演奏など活躍されています。
Ambientflow Oto-Asobi Project
 K.ᴗ.(くう) https://twitter.com/Ku_Ambientflow
 Yuki Hata https://twitter.com/bijutsuyarou
 R.Tone   https://twitter.com/ToneVrc
楽曲販売について
https://ambientflow.booth.pm/items/2389048
楽曲は上記BOOTHでの購入が可能です。
【配信実況】
九条林檎さん https://twitter.com/ringo_0_0_5/
人気バーチャルタレントさんです。
“2018年11月 - 12月に開催された「最強バーチャルタレントオーディション〜極〜」を経て、AVATAR2.0 Projectのバーチャルタレントとして活動。(Wikipediaより引用してます)”
Twitter:https://twitter.com/ringo_0_0_5
YouTube:https://www.youtube.com/channel/UCf57-IJn5mUJDyqd9uNEmrg

企画及び、ツアーコンダクトいただいた、「ゆるふわエアライン(YAL)」の ひととせハルさん、 勇希夏矢(愛称 つやさん)さん、ありがとうございました!事前に勉強されたとのことで、各作品しっかり解説いただき感謝です。

最後に「ゆるふわエアライン(YAL)」発祥元になった、VRユーザー初心者向け交流Discordサーバー「ゆるふわVR」をご案内します。VRChatを始めたものお友達の作り方がわからない、もっといろんなイベントに参加したい、彷徨える方はぜひ、お気軽にご参加ください。
Website:https://www.yuruvr.com/
Discord:https://discord.com/invite/GZquxG3Jxu

※事実誤認などあれば逐次修正をかけていきます🙇‍♀️(8/12)

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