見出し画像

1ダースの官能小説集 | 「接岸」ほか。

彼はもう私の港に接岸することはなかった。

(20字)


男は考える松茸で女は感じるアワビだった。

(20字)


なかなかエロくて大変宜しいと彼は言った。

(20字)


その女には、男が途切れることがなかった。

(20字)


男に囲まれている時ほど、女は切なかった。

(20字)


恋はしないと決めたとき、微笑む女がいた。

(20字)


思いがけずその女の背中の龍と目があった。

(20字)


互いの体の相性は、言葉よりも雄弁だった。

(20字)


男の腰の動きに、ロックのリズムを感じた。

(20字)


イブの夜、蝋燭を灯し中島みゆきを聞いた。

(20字)


一度のセックスは、証明にはならなかった。

(20字)


恋なんて憎しみ合っても出来るものである。

(20字)


https://note.com/komaki_kousuke/n/n7dc59a22a089


#小牧幸助文学賞
#超短編集
#恋愛小説
#官能小説部門
#1ダース
#20文字

記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします