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【つくる】近鉄680系 第1回

数ある近鉄特急のなかでも小柄なボディーと買収路線車から特急車への変身を遂げたシンデレラストーリーで根強い人気を持つ近鉄680系電車
今回はこの電車を製作してみました。

型紙概観

今回は神戸板宿のHINODE MODELさんの「キジモデル」型紙を使います。
既に窓や各パーツがレーザーマシンでカットされています。
↓ボディパーツ(画像は1両分)

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↓前面曲面部(通称:オデコ)パーツ(画像は2両分)

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↓窓ガラス固定ゴム(通称:Hゴム)・ドア外貼り・クツズリパーツ(画像は2両分)

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第1回のツール

第1回ではボディパーツを貼り合わせる作業です。
内容は、
・型紙からパーツを切り出して、
・接着剤を塗って、
・貼ってプレスする。
が目的となります。
準備物は…

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・パーツ切り出し
 →ペン、カッターナイフ、アートナイフ、定規、カッティングマット
・貼り合わせ
 →スプレーのり、マスキングテープ、割りばし、定規、ペン
 (スプレーのりは3Mの#77を推奨します。#55は剥がれてきます)
・プレス
 →麺棒、雑誌(A4版)
を使います。

側面パーツ切り出し

貼り合わせや組み立てのミスを防ぐため、型紙からパーツを切り出す前にオモテとウラの確認をしながら各パーツの向きと部位を記入します。
型紙オモテ面は↑の画像を参考に、型紙ウラ面はこちら↓を。

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レーザーカットの線が途切れてランナー状になっているところがあります。

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そこをカットし、それぞれのパーツを切り出します。
まず側面パーツから切り出し、貼り合わせ後に前面パーツを切り出します。
この作業には平刃のアートナイフが便利でして、レーザーでカットされた切れ目に刃を添わせて…

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グッと押し切るだけなので定規も不要、サクサク作業が進みます。

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もちろんレーザーカットの線に定規を添わせてカッターナイフで切り出してもかまいません。

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型紙から側面パーツだけを切り出すと、

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こうなります。

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側面は3枚貼り合わせの構造になっています。

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↓(内)パーツがドア、(中)パーツが壁の厚み表現になっていて…

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(外)パーツは窓枠の表現になっています。

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窓の下のレーザーの彫刻線がオモテ面(外側)の目印になります。
また縦に並んでいる小さな穴四つがあるほうが運転室側の目印になります。
これで各パーツの向きと順序とイメージの確認ができたら、貼り合わせの作業に入ります。

側面パーツ貼り合わせ

ペーパーキットの貼り合わせ作業は接着剤や方法が製作者によってさまざまです。例えば…
・貼る前にサーフェイサーを噴いてサンドペーパーで研いで、シンナーで貼り合わせる。
・パーツを重ね合わせて固定し、低粘度の瞬間接着剤を流し込む。
・接着剤(ゴム系ボンド・スプレーのり・タミヤセメントなど)を塗布して貼り合わせる。
などがありますが、キットの材質や製作方法を学んだ時代やメディア、ツール、グループなどによって手法が多岐にわたっているので専門誌や工作会、JAMなどのイベント出展で他の技術を知るのもいい刺激になりますね。 

さて、ここでは3番目の方法で進めます。
今回は3Mのスプレーのり#77を使用しますので、パーツにスプレーする際に使うトリモチ棒を用意します。
材料は割りばしとマスキングテープです。
(割りばしは丸断面より角断面のほうがパーツが安定します)

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マスキングテープを割りばしとほぼ同じ長さに切り出しまして、

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割りばしの先(太いほう)に斜めに貼り付けて、

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のり面を外側にしてくるくる巻いていきます。

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2mmほど重ね合わすように巻くのがコツです。

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先と元では太さが異なりますし、完成度に全く影響しないところなのでシワがよっても気にしなくていいです。
そして先に飛び出した三角の部分を、

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折り返してしまえばスッポ抜けることもありません。

このトリモチ棒に(中)パーツの「のり①」面を上にして軽く貼り付けてスプレーのりを塗布します。

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スプレー1往復で↓のように「のりのモケモケが立つ」程度がベストです。

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「のりの膜がベッタリ」になるほど塗布すると、厚すぎるのり層でパーツがずれてそのまま固着してしまうことがあります。またボディが箱になった後に瞬間接着剤を接合部に流し込みますので強度面の心配も大丈夫です。

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貼り合わせる前にもう一度パーツの確認をして、

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ドアのある(内)パーツのオモテ面を上にして、カッティングマットや定規の直線部に沿わせます。

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そこに接着剤を塗布した(中)パーツをのり面を下にして、(内)パーツと同じようにカッティングマットや定規の直線部に沿わせます。
こうすると上下方向はカッティングマットや定規の直線部で決まっていますから、左右の位置合わせだけに集中することができます。
特に(内)パーツのドアの彫刻線と(中)パーツのドアの輪郭線を目印にあわせるとよいでしょう。

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ドアの位置や両パーツの外縁にズレがないことを確認してから指で軽く押して仮固着させます。
スプレーのりの場合フワッと載せた程度ではガッチリ固着しませんので、圧着しない限り微調整したり裏貼りに気づいて貼りなおしたりできるところがありがたいです。

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次に貼り合わせた(内)(中)パーツを(外)パーツに貼り付けます。
ただ、屋根になる部分にスプレーのりが付くと組立の際に非常に面倒なので、側面以外はマスキングすることになります。

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(外)パーツのウラ面を上に、(中)(内)パーツを貼り合わせたものと一緒にカッティングマットや定規の直線面に沿わせて、側面パーツの上辺にあわせて線をひきます。

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貼る面にあわせてマスキングテープを切り出しますが、直接貼らずに机やカッティングマットの上に貼り付け強くこすります。

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直接貼るとマスキングテープの粘着力が強すぎて、剥がす際にパーツの表層がテープ持っていかれることがあります。
それを防ぐためにあらかじめ他の面に一度貼り付けて適度に粘着力を落とします。(通称:糊落とし)

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糊落としが済んだらマスキングをしてトリモチ棒にくっつけてのりをスプレーします。

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マスキングテープを剥がす際はパーツを机に押し付け、180°の方向へ引いて剥がすようにするとパーツがゆがみにくくなります。

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(中)(内)パーツの貼り合わせ同様、パーツの向きを確認して、

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下辺をカッティングマットや定規に沿わせて上下方向を固定し、左右方向を調整しながら貼り合わせます。

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これで側面パーツの貼り合わせがすべて済んだので、圧着のために麺棒でゴロゴロ…といきたいところですが、

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次回、窓上とボディ裾部に補強材(角材)を貼るのですが、3mm×3mmの角材を使用する場合、ドアパーツに干渉したり…

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窓上にスキマができたりしそうなので、そのためのケアもしておきましょう。

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パーツを切り出した型紙の端から2.5mm~3mm弱の幅の帯材を切り出します。

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内貼りパーツに定規を沿わせ、その定規に沿わせて切り出した帯材を貼っていきます。(客ドア上以外)

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端部は内貼りにあわせて切って、上のはみ出した部分も内貼りにあわせてカットします。

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すると30mmほどの帯材が2本残りますので、これを2mm幅に削ります。

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その削った2mm幅の帯材を客ドア上の部分に先ほど同様、定規に沿わせて貼りこみます。

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すると先ほどのドアパーツの干渉や窓上のスキマも解消されますので3mm×3mmの角材でも安定して貼り付けできます。
(上級者の方々や3mm×2mmの角材を使用される方はこの作業はパスできます。)

そしてようやく圧着です。側面パーツ圧着の際には、外側から内側へ麺棒を転がしてください。またいきなり最大圧で麺棒を転がすと各パーツがズレることがありますので、徐々に圧をかけるように転がしてください。

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↑外から、内へ↓

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麺棒での圧着が済んだら雑誌にはさんでプレスしながら接着剤を乾燥させます。

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前面パーツの貼り合わせ

前面パーツも側面パーツと同様に貼り合わせます。

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型紙から切り出しまして、

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マスキングの位置決めをします。
(外)(内)両パーツの下辺を定規にあわせます。

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前面はテールランプの穴の一致、
後面は貫通ドア枠の一致を基準にすると合わせやすいです。

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位置合わせができたら(内)パーツの輪郭をなぞり、

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その線にあわせて糊落とししたマスキングテープを貼って、

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トリモチ棒につけてのりをスプレーします。

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先ほどの位置合わせと同様にして両パーツを貼り合わせ、軽く指で押して仮固定。

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そして麺棒で固着します。
前面パーツは、貫通扉の位置がずれないように、側面バーツとは異なり、中心から外側に向けて圧着するのがコツです。

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↑中心から、外側へ↓

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その後に貫通扉の窓枠を貼り付けます。
パーツが小さいので、タミヤセメントでも大丈夫です。

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ウラ面からちょこっと貼って、オモテ面から見ながら調整するとよいでしょう。

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窓枠のタミヤセメントが乾いたら側面パーツと一緒に雑誌に挟み、さらにその上に雑誌や重しを積んでプレス&乾燥させます。
(季節やのり層の厚みにもよりますが、1昼夜ほど圧着すれば大丈夫です。)

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今回の作業はここまでとなります。
次回はこのパーツを箱にしていきます。

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