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最近のカメラ撮影、テクニック系YouTuberに思う事。

色々おかしい!!と思っているのは私だけではないはず。
実は商社営業マン以前は、スタジオアシスタント(物撮りメイン)を経て、ミュージシャンのライブ、アー写撮影などフォトグラファーやってたんで言わせてほしい。撮った写真が渋谷スクランブルにあるマイティビジョンに流れた事もありますよ。ってね(笑)

■カメラを買うべきではない人の特徴?
色々ビックリです。むしろこの動画を見て、この記事を書こうと思ったくらいです。買うべきではない人なんていません。使用頻度が少なくても、それぞれカメラとの向き合い方ってあると思います。
買う理由は人それぞれです、様々な理由で始めて上手くなる人も沢山います。
・光学ズームとデジタルズームでスマホとは構造が違いますよ?
・色空間の設定を出来ますか?
・WBプリセット出来ますか?
・標準露出で撮影できますか?
・X接点にホットシューつけてストロボと連動できますか?
・レンズの羽根の枚数に違いがあるの理解してますか?
・そもそも撮像素子の大きさが違いますよね?
一眼を買うメリットは沢山あります。勝手に個人の購買意欲を下げない方が良いと思いますよ。

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以下は、あくまで標準露出で撮影したい方向けです。

■ホワイトバランス
稀にフィルム上がりの年配の方で曇天や蛍光灯、晴天などで撮影する人はいるが、デジタル一眼撮影において、それら設定で撮影する人は少数。
基本は、18%グレー反射板(図1参照)ケルビン設定で細かく調整する。(スナップ写真はケルビンでもいいと思う)

→「なぜホワイトバランスを正しく調整する必要があるか?」
カメラは反射率18%を適正露出としている。これを18%グレー反射板で適正露出にすることで、目で見たままの被写体が撮影できる。
逆に、適正露出からずれてしまって既に色味がついてしまっている写真を原画(標準値)や違う色にPhotoshop等で編集するのは難しい。
適正露出でない限り色被りしたとこに色を乗せてしまうので、トーンカーブなどで色を乗せても、それは純粋な色でなく混ざった色です。


※適正露出で撮影できるかどうか←これめっちゃ大事!!

適正露出で撮影できれば、Photoshopでどんな色にも編集できます。モノクロも然り、適正露出(カラー)で撮影してPhotoshopのチャンネルミキサーで色味のあるモノクロにするともっと深みある写真になりますよ!

図1、18%グレー反射板の入れ物。手頃なものは2500円前後で購入可能

図2、WBプリセット(18%グレー反射板使用)とオートの違い


■色空間の選択
→雑誌などの印刷を伴う撮影の場合はAdobeRGBが基本、ネット掲載ならsRGB多め。

:基本事項
 ・AdobeRGBのが再現できる色の量が多い。つまりsRGBよりも鮮やかな写真データになる。(ネットで検索すると色領域の違いを示したグラフ出てきます)
 ・印刷機や紙によってまちまちだがドットゲインといって、印刷すると256諧調ある両端の色が潰れてしまう。(概ね15%程度。上手な方はヒストグラムを見ながら予め色が潰れることを考慮して撮影する人もいます)

これら、ドットゲイン等を考慮したうえでのPhotoshop編集においても、"編集画面上で見た写真" と "印刷する写真" の色を、より近づけるのにはAdobeRGBの方が良い。(単純に色の表現幅が多いから)
ネット掲載なら、Windowsユーザー(モニターが基本sRGB寄り)が殆どなので、sRGBでもOK。ただ、ネット掲載でも自身でPhotoshop編集せず仕事で引き受けるならsとAdobe両方納品すると親切だと思います。
PCモニターやカメラのカラー設定のみでなくPhotoshop上でのカラー設定もAdobeRGBかsRGBにすることをお忘れなく。

図3、カメラ本体における色空間の設定


■露出計
→光量が少ないとき(一台一灯など)でも光球は光源には向けません。
光球はあくまでもレンズに向けます。
平面受光版は平面被写体の露出や明るさ比率の為に使います。
また、適正な数値を測定し続けるためには年に一回ちゃんと校正(較正またはキャリブレーションとも言う)させよう。
露出計も機械であり測定機器なので長く使えば精度はへたってきます。各メーカーはおそらく標準機関に紐づいた標準光源(割と上位なものなはず、と信じたい)を所持しているはずなので、頼めば校正証明書も出してもらえるはず。

※以下補足
■MacかWindowsか
色空間設定とちょっと被ってしまうけど、
EIZOなどのモニター(しかも傾けても見え方が変わらない)でAdobeRGBに対応しているモニターがあるので、モニターの色空間限定で言えば特段Macintoshにこだわる理由はないんです。
Word、Excel、PptなどWindowsソフトを頻繁に仕事で使う人はEIZOモニターやAdobeRGB対応のWindows PCでも良いと思います。(用途や目的、価格等、自分に合うPC選びを推奨します)

■絞り、F値
被写界深度を深くしたいからと言って、F値を上げすぎると回折現象(素元波が重なりあった時に回折の大きい波、光になり、不鮮明な写真になる)を起こすので注意。
私個人の経験では回折現象のないF値は大体~22位が上限だと思っている。
また、レンズやメーカーによってもボケ味が違うので財布に余裕のある方は色々取り揃えてみると良いと思います。

■シャッタースピード、SS
人間がカメラを持った状態でブレない写真を撮る限界値がだいたい1/60(個人差有り)と言われています。また、ストロボやクリップオン等を使用する際は各機材の閃光時間もどれくらいか把握しておくと良いですよ。(カタログや仕様書に記載してあるはず)
クリップオンをカメラにつけて後幕発光で流しながら撮影する(最初に光源を取り込んで絵にしたい所で止める)と結構面白い写真取れたりしますよ!

ISO感度
10数年前ほどのデジタル一眼では感度を上げるとかなりノイズがでました。(機種にもよりますが、1600~くらいから)現行機種ではほとんどでなくなりました。(もしくは肉眼ではわからない?という表現が正しいのかな)

■おまけ
1.一眼レフカメラが撮影時に「カシャッ」と音を立てるのは中にあるミラーが上がった音です。スマホやミラーレスの音は疑似音で御座います。
2.ファインダーで覗いている像が正立正像して見えるのは、ミラーで反射した光がペンタプリズム(確か3回反射している)を通る為です。撮像素子へは逆さに向いた実像が映し出されます。

分からないことありましたら、コメント欄にどうぞ!!


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