布団から(#シロクマ文芸部)


「布団から、で始めなあかんねんけど、どないする? なんか思い付く?」
「そやな……布団からぼた餅とか」
「はぁ? アホなんか? 棚からやろ?」
「なんやねん、そんな、布団から棒に怒るなよ」
「藪から棒やろ」
「そうなん? 知らんかったわ。布団から鱗や」
「目や! 布団から鱗って臭そうで嫌やん」
「でも、それ言うたら、目からも嫌やん」
「それもそうやけど……」
「あはは、ミスったな。布団から出た錆や」
「身から出たんや!」
「でも、布団からって言うとけば、そうなるかもよ? 布団から駒って言うやん」
「言わへん! 瓢箪や」
「さっきから全否定やな。落ち込むわー。病気になりそうや。病は布団からって言うし」
「どっちか言うたら、病になってから布団やないか?」
「確かに。布団から鱗や」
「はい、それ二回目!」
「もう思い付かへんかったんや。このもどかしさ、分かる? 布団から目薬って感じやねんで」
「二階やないかな」
「でも、マジで布団から手が出るぐらいボケたくてな」
「やっぱりボケてたんやな」
「あぁ、清水の布団から飛び降りるぐらいの覚悟でボケてたんや」
「で、これ、どうやって終わらすねん? 吹っ飛んだとかは無しやで」
「そ、そんなベタなネタ、つ、使うわけないよ……」
「じゃあ、どうするんや? こんなくだらんこと、並び立てやがって」
「でも、ここからすごいことに繋がるかもしらんやん。千里の道も布団からって言うし」
「言わへんって!」


(了)


#シロクマ文芸部
#布団から

もう、ごめんなさいとしか💦💦

ありきたりの話しか思い付かず、「〜から」の付く慣用句を全部「布団から」にしてみました😂