【このエクササイズで手に入れられる能力】 ・左右の手全ての指を素早く正確に動かせるようになる ・全ての調を弾きこなせる力がつく ・左右の手が違う動きを同時に行えるようになる ◆ ピアノの鍵盤は不思議な形をしており、ある調では弾きやすいパッセージも、他の調では弾きにくかったりします。 どんなポジションでも自由自在に弾きこなせる柔軟なテクニックを持つことは、ピアノ演奏技術の基本となります。 スポーツ選手が良いコンディションで活躍するために柔軟体操や基本的なトレーニン
はじめは弾けなかった曲も、練習を続けていくうちに、何も考えずに弾けるようになるけど、それは習慣化によって演奏に必要なことを身体が覚えるから。 この神秘的な力を上手に利用すると、すごいことが起こる…。 特に、演奏技術の土台となる、音階・和音・分散和音を身体に染み込ませると、どんな曲においても悩まず自然にできることが増え、考える前に弾けてしまうことが起きてくる。 1週間ほど毎日少しだけ触れたパッセージを、頭はあまり覚えていないのに身体が勝手に動いて弾ける、ということが起きて
ピアノは何歳になっても上達できる。 上達に年齢は関係ない。 子供でも、上達につながらない取り組み方をしていたら、何年レッスンに通っても上達しない。(悲しいかな、こうした子供は想像以上に多い。) 一日で大きな上達を手に入れられることは稀だが、それよりも確実に上達し続けていく道を進んだ方が速い。 何歳になっても、常に上達し続けていくには、
どんなに美しいイメージを持っていても、それを実現させるテクニックがなければ、イメージを持っていないのと同じ結果となる。
ピアノを生業としていると、つまらないと感じてしまう曲と出会うことがたくさんある。 音楽の内容的につまらない曲も技術的に簡単すぎてつまらない曲もある。 技術的に簡単すぎてつまらない曲は、その後一切練習する必要はない。 しかし、音楽的につまらない曲は、一旦冷静になって、その曲から聞こえてくる声に耳を傾けてみる。
人前で演奏しないピアノの先生があまりにも多い。 果ては、レッスン中、生徒の前ですら一音も弾かない先生まで存在する。 ピアノを指導するとき、確かに言葉で音楽表現や演奏技術を説明することは大切だ。 しかし、音楽表現や演奏技術について、言葉では如何様にも言える。 まして、学習途中の未熟な生徒に対してなら(未熟な状態では何が正しいのか正しくないのかの判断は難しいため)、それっぽいことを言うだけでレッスンをこなすこともできる。 口先だけでお金が稼げるなら、そんな楽なことはない
演奏中、思わぬミスタッチやど忘れで、演奏の流れが崩れてしまうことは誰にでも起こります。 その時に、演奏の流れが崩壊しないように立て直せる力も、ピアニストにとって非常に重要なものとなります。 このリカバリーする力を身につけるには、日頃からミスにどのように向き合っているかが鍵となります。 ミスした時に演奏を中断して弾き直している人は、何年経ってもリカバリーする力は低いままで、むしろ、中断して弾き直すことが、リカバリーするための唯一の方法となってしまうので、本番の舞台で致命傷
伸びる人は、自分がどんな状況に置かれていても、前向きに挑戦を続け、さらに、その状況だからこそ学べることまでも、手に入れていく。 伸びない人は、自分が心地良い状況が整うまで動こうとはせず、偶然にも心地良い状況がやってきても、今度は胡座をかいて、結局いつまで経っても何も進まない。 安全圏の中にいる人は、安全なことしかしない。 さらに、本当に伸びる人は…
「音階や基礎練習をやった方がいいですよ!」 と伝えても、実際に行動するのは1000人に1人。 なので、音階や基礎練習をやれば999人を出し抜ける。 基礎練習をしていない人の音は、常にどこか不安定。 そうしたことに気付ける耳を持つためにも、基礎練習は欠かせない。 基礎練習はなるべく早い段階から取り組むと、たくさん恩恵を受けられる。 スペインの哲学者バルタサル・グラシアンの言葉「愚か者が一番後回しにすることを、賢い者はただちに実行する。どちらもやることは同じ。取り組む
何かを学ぶとき、先生選びはとても大切ですが、良い先生を選べたら全て解決かと言えば、全くそんなことはありません。 先生というのはビュッフェのお料理のようなもの。 あらゆる料理に対応している先生、限られた分野に特化した先生、(もちろん勉強不足の「自称教師」もいますが…)様々な先生が存在しますが、それを盛り付ける生徒自身の器が小さければ、どんなに品数があったところで、盛り付けられる量には限界があります。 物事を学ぶとき、自らの学ぶ姿勢が何よりも大切となります。 自分が大きな
不思議なもので、レッスンで日々たくさんの方のピアノを聞いていると、その人がどんな姿勢でピアノと向き合っているか、音を聞いた瞬間に感じ取れるようになります。(練習したかどうかは、大抵は入室時の表情にも表れている。) どんなに音色と表情をつけようと一生懸命になったところで、その人のピアノへ向かう日常の姿勢を隠すことはできません。 魅力的な音色を奏でたいなら、魅力的な音色を奏でられる人で在ることが大切です。 そのためには、自分ならどんな人の奏でるピアノを聴きたいのか、想像する
人は誰もが、得意なことを持っています。 「自分には何も得意なことがない」と思う人は、単に得意なことをまだ見つけられていないだけです。 得意なことを見つけるには、好きなことだけやっているのでは足りなく、たくさんのことをやってみて、やっと、自分の得意が見えてくるものです。 例えば、コンクールに挑戦したいと思っても、それまで弾いてきた曲が少なければ、自分の武器は見つかりません。 特定の曲想に偏った好きな曲ばかり弾いていても、得意なことは見えてきません。 食わず嫌いせず、あ
何かを学ぶとは、自分自身の内面を豊かにすることにつながります。 学びへと真剣に取り組めば取り組むほど、得られるものは豊かになります。 以前よりも指が動くようになったとか、弾ける曲が増えたなど、表面的に確認できる喜びはもちろんのこと、利己心を制して練習に臨んだ経験や、謙虚に学んだ姿勢など、その人自身の魅力を高めることにつながる学びもたくさん得られます。 そうした尊いことが得られる機会へと足を踏み入れておきながら、練習を疎かにしたり、先生のアドバイスを大切にしなかったりと、
はじめは弾けなかった曲も、練習を続けていくうちに、何も考えずに(他のことを考えていても)弾けるようになるけど、それは習慣化によって演奏に必要なことを身体が覚えるから。 この神秘的な力を上手に利用すると、すごいことが起こる…。 特に、演奏技術の土台となる、音階・和音・分散和音を身体に染み込ませると、どんな曲においても悩まず自然にできることが増え、考える前に弾けてしまうことが起きてくる。 1週間ほど毎日少しだけ触れたパッセージを、頭はあまり覚えていないのに身体が勝手に動いて
ピアノを弾いている方は、発表会やコンクールなど人前で弾く機会に巡り会いますが、そのときに様々な不安と向き合うことになります。 「練習が間に合うかな…」 「失敗しないで弾けるかな…」 「他の人より上手に弾けるかな…」 「お客さんがたくさん来てくれるかな…」 自分の中から次から次へと芽吹いてくる不安は、実はあなたの成長の大切なヒントとなっています。 不安というのは、自信がないときや謙虚さを欠いたとき、虚栄心を持ったときに湧いてきます。 不安が湧いてきたときは、心の向
ピアノが上手くなるためには、テクニックを磨くことが欠かせませんが、テクニックを磨くためには、ピアノを弾くということをよく感じることが基本姿勢となります。 草花が季節を感じ、芽を出し、実を結ぶまでを完結させるかのように、鳥たちが風を読み、一日の進むべき方角を見定めるかのように、ピアノを弾くとは一体どんなことなのか、じっくり感じながら練習を進めることが大切です。 ピアノを弾くとは一体どんなことなのか、一番よく感じていたのは、ショパンであると私は思います。 技巧的な演奏技術が