30分時間があったら最初の3分で説得すべし

みんな大好き「PDCA」だが、仕事で使って日本人以外に通じた試しがない。代理店さんの提案資料を英語化したやつなんかに書いてあると、外国人勢は「なにPDCAって?」となり、説明しても「ふーん」というリアクションとなる。元々アメリカの学者さんが作った概念とのことだが、日本以外ではあんまり浸透していないみたいだ。

日本人はこの○○○○みたいなのが好きなようで、「起承転結」もよく聞く言葉だけど、オリジナルの中国ではあまり使われていないようだ。以前、中国のチームとの合同のリーダーシップ研修で起承転結の話になり、漢字で書いてみてもみんな知らなかった。

起承転結に関していうと、僕はこれを害悪だとさえ思っている。「結」以外が何を示しているのかよくわからない。特に「承」がまったく何のことかわからん。「承」って。

外資系企業で外国人と仕事をしていると、日本人はプレゼンや説明が下手だというイメージを持たれていて悔しいのだが、僕はこの起承転結的なものの弊害も一つあると思っている。

例えば、企画をプレゼンする時間が30分あったとする。起承転結的な発想をすると、起承転結という構造そのものを使わなくても、全体を4分割して(3分割でも何分割でもいいのだがとにかく分割して)考えがちだ。

でも、プレゼンがいつもうまく行く人は、まず最初の3分で相手を説得しようとする。次の3分でダメ押し、次の3分でさらにダメ押し、とこれを10回繰り返すイメージだ。僕は採用面接なんかでもこれを意識している。

予定の30分がそのまま使えなくなることはよくあるし、途中で質問が入って想定が崩れることはもっとよくある。そうならなかったとしても、マイクロソフトによると現代人の注意力は金魚以下だそうなので、30分も最後までじっと話しを聞いていられる人はいない。

だから、30分時間があったら、3分+(ダメ押し×n)くらいで話を構成しておく。最初の1/10の時間しかないと思って勝負に挑む。

とはいいつつ、みなさんお気づきでしょうか。この話はあえて「起承転結」で構成してみました。ソーシャルメディアで結論を要約して紹介できれば、起承転結でも文章は読んでもらえるのか?ここまで読んだ人だけがその答えを知っている!

おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?