メイキング『キャベツ1/2』
こんにちは。調子に乗りまして作品メイキング第二回です。
今回は『キャベツ1/2』の解説をします。
前置きが無駄に長いため、申し訳程度に目次をつけました。メイキングだけ読みたい方はご自由にすっとばしてください。
画材
・サクラクレパス ふとまき24色
・画用紙(サンフラワーM画学紙 A4サイズ)
・ペンチングナイフ
・綿棒、ティッシュペーパー
・ポスカ 白(写真を撮り忘れました)
・クレヨンコート(〃)(画面保護スプレー。ベタつきをおさえて汚れるのを防ぎます)
──
私は少々悩んでいた。
絵の具は楽しいけれど、片付けに手間がかかる。場所もとる。乾く速度と自分の筆の速度を見極め、うまいこと二人三脚させねばならない。
デジタルならそれらの悩みは一発で解決するが、アナログの醍醐味である「手触り」だけは替えがきかない。支持体と描画材料が触れあうときの感触も、画面の質感も、匂いなども。
そして、それが好きだから譲れない。
ある日、いつものように画材屋のサイトを物色していると、「クレヨン・パステル」のページが目に止まった。
クレヨン。これだ。
片付け楽チン。場所もとらない。乾く速度は気にしなくていい。ざらざらぬるぬるした描き心地も、ぽってりとした質感もいい。そして安価。なんて優秀。
子供が使う画材、というイメージがあったが、調べてみると工夫次第で油絵のような深みや奥行きも出せるそうだ。
今回は使わなかったが、ペトロールで延ばしたりライターなどで温めてとかすことも可能らしい。おもしろそう。
気がつくと私はクレパスと画用紙とクレヨンコートをカートに放り込み、ついでにアクリル絵の具のメディウムとか諸々欲しいものをまとめて注文し、コンビニへ走って入金を済ませ、気を取り直して鉛筆で軽く模写します。写真だと線が薄くて分かりにくいですが、これは描き終えたあとに練り消しでポンポンと叩いて余分な粉を取り除いているためです。
背景を塗ります。キャベツの色が映えるように暖色メインで塗りつぶしていきます。
うすだいだい色にみずいろを重ねたらイマイチしっくりこなかったので更にももいろを載せました。
ところでクレヨンは色名が分かりやすくていいですよね。
次に葉っぱと芯の部分を塗ります。
レモンいろ、きいろ、きみどり、みどり、しろを使って、重なった葉っぱを表現していきます。
綿棒やティッシュペーパーでなじませながら線を重ねましょう。
背景が少々キツい印象になったため、だいだいいろを重ねました。
葉っぱの隙間の陰をおうどいろ、くちばいろで埋めます。重なった影の部分にはぐんじょう、あいいろなどを載せました。
また、本来は画用紙の白色を活かしたかったのですが、自由に塗りすぎたため、ポスカを使ってハイライトを入れていきます。
仕上げにペンチングナイフで葉っぱの境目をなぞってメリハリをつけ、端にサインを入れます。屋外など風通しのよい場所でクレヨンコートを吹きかけたら完成です。
さて、かなり冗長になりました。もう少しキャベツのみずみずしさを表せたらよかったなという反省点あり。白の使い方を研究して次に活かしたいと思います。メイキングというよりはただクレパスのよさを熱弁する回でしたが、少しでもお楽しみいただけたなら幸いです。
ここまで読んでくださって、ありがとうございました。
それではまた。
──
クレパスを使った他の作品はこちら
・『夏空と海』
・『金木犀』
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?