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オムレツと人生と写真教室

僕にとって、オムレツを作るというのは料理以上の特別な時間だ。


僕の好きなことは、本を読むこと、タイマッサージに行くこと、写真を撮ること、コーヒーを飲むこと、短いエッセイを書くこと、朝起きてたっぷりの水を飲むこと、プールで泳ぐこと、ただ座ってぼーっとすること、寝る前に布団に包まれる幸せを噛み締めること、そしてオムレツやオムライスを作ることだ。

どれも僕にとって大切な時間だ。

好きなことは、もっといっぱい書きたかったけど、公共の場で書いて赤っ恥かくだけなのでこの辺でおさえておく。

今日はオムレツを作る。そう決めたのは写真家の幡野広志さんがオムレツを作ったというXのポストが目に留まったからだ。


僕はオムレツ作るのが好きだ。

キッチンに立ち、卵の殻を割り、フライパンにバターを落とす。バターは溶けていく。そこに卵を流し込み、丹念にオムレツを作り込んでいく。このすべての瞬間が、僕にとっていい時間だ。

火加減を見ながら卵を適度に巻いていくなかで、なにが原因だとは言わないけど、途中までは良かったオムレツが、なんだか中途半端な仕上がりになってしまった。

オムレツも人生も今日は完璧なんていう日なんてない。前回と全く同じもあり得ない。

オムレツ作りが教えてくれるのは、何度もやって、試行錯誤をすること、そしてその過程を楽しむこと。

最近、声に悩む人のための写真教室っていうのをやった。僕にとって大きな挑戦だったんだけど、納得のいく結果が得られなかった。あれだけ準備をしたと思っていたのに…話は途中で飛んでしまうし、かなり凹む結果になった。

言いたいことは伝わってきましたよ、とか言ってくれた人もいたし、ポジティブな反応も少なからず聞けた。それでもかなり凹んだ。

昔、結婚する前に妻がよく言ってた。
どこか旅をして、何かやり残したことができてしまう。それはきっと、また来る理由ができたんだって。

これはまたやる理由ができたんだって、そう思えばいいんじゃないか。

また10月に声に悩む人の写真教室を改めてやるために、とりあえず場所をとった。

パーフェクトなんてあり得ない。過程を楽しもう。

形はいまいちかもしれない。でも、味はしっかりと美味しい。人生も、そんな風に味わいがある。

そんなことを考えた今日。

形はいまいち。でも美味しい。

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