Vケット4のテーマとコンセプトにかけた想い
バーチャル空間最大のマーケットフェスティバル、始まる!
バーチャルマーケット4の出展受付がとうとう始まりました!
温めてきたものを一気に放出できて嬉しい気持ちと、「皆もワクワクしてくれるかなぁ?」というちょっぴりドキドキな気持ちが半分半分です。
これから約半年後の4月末に向けて、
Vケットに大切な作品を預けて下さる出展者の皆様と、
当日を楽しみにして下さる来場者さんと、
運営スタッフ一同とで、素敵なイベントを作り上げて行けたらと思います。
4のテーマはパラリアルワールド
今回、テーマをパラリアルワールドとしました。こちらはVケットHPからの引用です。
パラ parallel 平行
リアル real 現実
パラレルとリアルを組み合わせた造語。
VR/AR技術の発展やIoT、5G高速回線の実現により、世界はよりオンラインになっていくと言われています。物理世界とバーチャル世界が同時並行的に存在し、人々が幾つもの世界を行き来しながら生きていく社会「パラリアルワールド(並行現実世界)」が実現する日も遠くはないでしょう。
VRゴーグルを通じて見るバーチャルマーケット4の世界は、現実とどこか異なる「パラリアル」な空間です。まずは日本の首都、東京を模したバーチャル空間「パラリアルトーキョー」から、未来への旅を始めることと致しましょう。
Vケットは、2以降、毎回テーマを設けています。
Vケット2では「未来にログインしよう」
Vケット3では「Another Reality」
そして4では「パラリアルワールド」!
そう…じわじわと…
…現実に近づいて来ているのがお分かりになりますでしょうか…w
バーチャル空間で日々を過ごすことが当たり前になってしまった私にとって、バーチャル空間は最早「現実から地続きの場所」だという実感があります。
一方で、
「外から見ると私達はどう見えるんだろう?」
というのを考え続けてきました。
Vケットの取材で様々な方とお話ししたり、現実の友人や両親に話したり(実は今まで黙っていたのですが)する中で、皆一様にこう言うのです。
「これはもう現実と変わらないね」
私が思っていたよりも、人々は「バーチャル空間での生活」を想像することができるようでした。
あるいは、映画や漫画、アニメ、小説などを通じて、バーチャル空間というものを受け入れる準備が既にできていたのかもしれません。
バーチャル空間は、今後、社会の中でその存在感を増していくでしょう。
街中に人が歩いていて、ARグラスをかけて見たらその隣にはバーチャルペットが歩いていて。みたいな、現実とバーチャルが重なった世界。VR出社やAR出社なんかも当たり前になっていくかもしれません。
これは「空間のインターネット」と呼ぶに相応しい、大きな大きな変化です。
インターネットが生まれた時、スマートフォンが生まれた時。それと同じくらいの革命が起きるのではないかと感じています。
人間は、生まれた場所や住む場所に大いにとらわれてしまう生き物でしたが、パラリアルな世界では距離の力は薄くなり、活動面積は無限に広がります。
なんだかワクワクしませんか?
地面や身体を作るところから生きることを始められる。当たり前のように与えられて、不変だったものが、自由に選択できるようになるとしたら。
人は、もっともっと自由になるんじゃないかと思います。
バーチャルマーケットが成し遂げたいことは「バーチャル空間を発展させ、豊かにすること」。
豊かさとは、人や物やお金がたくさん流通している状態の上に成り立ちます。そこを目指していくには、現実世界とうまく融合していったり、現実世界の代替になり得るほどの価値がある場所にしていく試みが必要です。
未来にログインして、Another Realityに生きる我々だからこそ、パラリアルな世界の実現に向けて発信していくことが可能なのです!
未踏の荒野を一緒に進んでいきましょう。きっと今よりもっとワクワクする未来が待ってるよ。
コンセプトアートを!見てくれ!!!
本当にコンセプトアートが最高なので見て下さい!
いずれも、憧れのイラストレーターさんにお願いをして、仕上げて頂いた至高のアートです。これらを元に、Vケットの会場は作られていきます。
ところで、Vケットのコンセプトって、どのように決めているのでしょうか。
まずは、色々なアイディアをわーーっと出します。このアイディアはどこから湧いてくるかというと、出展者アンケートの要望欄からです。
「こんな会場に出展してみたい!」というたくさんの要望があって、それをまとめて眺めてみます。すると、
・サイバーパンクな会場を希望している人が多いなぁ
・滅んだ後の世界観が好きな人が多いなぁ
とか、
・あまりコンセプト自体が主張しない会場を求めている人が多いなぁ
・ブースを作るのは大変だ、という意見もあるなぁ
とかが見えてきます。
これらを組み合わせたり、特化させてみたりしながら、会場案をいくつもいくつも出します。
その中から「これは行ける!」と確信したものを、コンセプトとして提示しています。
各コンセプトには「ジャンルキーワード」というものがあり、様々なタイプの出展物を受け入れられるようになっています。これにより「既に何を作りたいかが決まっている人」の受け皿となるようにしています。
例えば、バーチャルマーケット2では、当時「メカ系」「ファンタジー系」「ケモ系」のアイテムが多かったことから、FutureTerminal、異世界マルシェ、モクリバザールというコンセプトを作りました。
一方で「まだ何を作るかは決まっていない人」に向けては、コンセプトアートで世界観を提示することで「こういう方向性の作品を作ってみようかな!」というモチベーションにもなるように心がけています。
例えば、バーチャルマーケット3ではPrettyPopPartyというコンセプトを作りました。コンセプト発表当時には「ゆめかわ系」「ビビッドなかわいさ」のアイテムは、バーチャル空間上にまだあまり存在しませんでした。
PrettyPopPartyというコンセプトの存在がクリエイターのモチベーションとなり、そのような方向性のアイテムが増えたと考えています。
これぞ!まさにVケットと出展者さんとで「バーチャル空間を豊かにする」マーケットフェスティバルならではの試みと言えるでしょう。
このように、バーチャルマーケットと会場のコンセプトとは切っても切れない関係性にあります。
コンセプトでの挑戦!
毎回、何かしらの挑戦をしている会場コンセプトですが、今回は対照的な2つのコンセプトを用意してみました。
その1つが「アバターショーケース」。
もう1つが「デフォルトキューブ」です。
アバターショーケースは、アバター製作を中心に活動しているクリエイター向けの会場コンセプトです。
これまでのVケットは「ブースを作らないと出展できない」というハードルがありました。クリエイターにとって、ブースモデル(いわば小さなワールド)を作るというのは、アバターモデルを作るのとは異なる技能が要求されます。
「人型を作るのは得意なんだけど、ブースを作るのは苦手なんだよなぁ」といった声や、
「出展してみたいけど、ブースが作れる気がしない」といった声を、アンケートなどを通じて耳にしています。
そこで、今回はアバターショーケースという、アバターモデルと2Dの背景さえあれば出展可能なファッションモール会場を設けることにしました。
アバター製作を中心に活動されている方々や、はじめてのVケット出展におすすめの会場となっています。
どこよりも「アバターが映える場所」を目指して会場を作っていきます。
また、これは出展希望数にもよるのですが、アバターショーケース オーダーメイドという会場を用意して、ワンオフアバターの受注生産をされているクリエイターを集めた会場も用意してみたいと考えています。
デフォルトキューブは、これまでのVケットからは想像できないような会場になるでしょう。
この会場では、来場者がブースを歩いて巡るのではなく、メニューからブースを選ぶことでその場にブースを召喚することができます。
会場は非常にシンプルな構成で、ブースそのものを可能な限り映えさせるような工夫を凝らします。
来場者は「常に一つのブースしか見ない」為、描画負荷的にも多少無茶をすることができます。
与えられるスペースも一際巨大で、一辺10mの立方体の中を自由に使うことができます。(これは、通常のブースの体積のおよそ10倍です)
複数人数での合同制作や、アニメーションを多用するブース、建築物、はたまたアート展示、ライブ体験など、様々な「うちのブースだけを見てくれ!」というこだわりに対応できる会場コンセプトとなっています。
その特性上、あまり(UnityやVRChat、Vケットの)初心者にはおすすめできない会場ではあります。
これまでも、私たちVケット運営スタッフの想像を超えるギミックやスケール感を備えたブースが数多く入稿されてきました。
デフォルトキューブがどのような体験になるかは、コンセプトを提示した私たちにも未知数です。
確実に言えるのは、今までのVケットの中で、デフォルトキューブが最も自由な会場になることでしょう!
スタッフ一同、出展者様の挑戦を可能な限りサポートします。一緒に「世界が来る」という新しい体験を創ることができたら、これ以上の喜びはありません。
Vケット2,3の流れを引き継ぐコンセプト会場も4会場ご用意しています。
阿頼屋敷は、和風と黄泉、妖などが折り混ざった摩訶不思議な世界。
電脳都市ミラビリスは、待望の純サイバーパンク会場。
ナーサリーライムは、夢可愛いと童話の世界、自然を司る絵本のような世界。
ワールドエンド・ユートピアは、こちらも熱望されていたポストアポカリプスをコンセプトとした会場です。
出展希望者の全受け入れ体制!
バーチャルマーケット4には、落選がありません。全ての出展者が希望会場に配置されます。
Vケット3では1000以上の出展希望があったにも関わらず、645サークルしか受け入れることができませんでした。ここには大きな反省があり、Vケット3の期間中を通じて、配置や入稿チェック、ワールドの管理方法等の自動化・規格化を進め、かなりの数の出展数でも受け入れることができる確信を得ました。
面積に制限がないからこそできる、バーチャル空間のイベント特有の強みを発揮できることと思います。
同時に、全てを周り切りたい!!という気持ちに応える為、開催日数を12日間と大幅延長しました。
いずれ行き着くところとしては「バーチャルマーケットの常設」なのかな〜、と考えています。
常に「バーチャル空間で使われることを前提としたデジタルプロダクトの商取引空間」としての「バーチャルマーケット」が存在していて、今ある「お祭り感」は「新会場のお披露目」に取って代わっていくのかな。
そんなことを考えながら、バーチャル空間の未来を夢見る日々です。
バーチャルマーケット4を、バーチャルを愛する皆と一緒に作り上げていけることが楽しみです。
どうぞ引き続きよろしくお願いいたします。
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