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#25 カレーにフルーツを入れる合理性とは。例えばア・ヴォートル・サンテ・エンドーの禁断フルーツカレー

酢豚にパイナップルが入っているのがあまり好きではなかった。あれは酵素が肉のタンパク質を分解して柔らかくするという合理的な意味があると知っても、デザートがおかずに混ざっている!という違和感はずっと拭えなかった。

あと、ばあちゃんがポテサラにリンゴを入れてマヨネーズをたっぷりかけるのが嫌だった。せっかくのリンゴにマヨネーズて! 台無しやん!

そういった「おかずに甘いフルーツが入っている」という状況が、昔の自分は受け入れられなかった。大人になり食の経験値を積むにつれて、気づけば普通に食べられるようになっていたのだが。


パキスタン料理店のフルーツサラダ

なんでこんな思い出話を書いたというと、先日富山のパキスタン料理店に行った時に、続けて2軒のお店でサラダにフルーツが乗って出てきたのがきっかけだ。

一軒目はバナナのサラダ、二軒目はいちじくのサラダ。いずれもキャベツやキュウリの野菜をメインにチャナやチーズでタンパク質を補給、さらにそこにフルーツを添えるという構成。強めのオイリーなドレッシングとマッチして美味しかったのだが、これを食べて、日本人とパキスタン人では野菜とフルーツの区別の仕方が違うのかもしれない、とも思った。

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