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pherim
2014年10月31日 23:56
時間に負けている。 口にするとふしぎな響きをもつ言葉だけれど、ぼんやりとそのように感じることが多くなった。いつからだろう。 タイに住みだした最初の半年はまったく違った。今年になってからも周辺各国への滞在前後や、お寺に篭るあいだは感じていなかった。慣れない土地や環境の下では自分の感覚が、自然と外界へ向かうからなのか。だとすれば「時間に負けている」と感覚されることそのものが、なじみある
2014年10月4日 10:08
バンコクで暮らし始めてから、用事のない夜はスクリーンの光に身を浸すのが、すっかり日常になっている。映画館で映画を観る行為の一般性と特殊性。あるいはリュミエール兄弟の名が、そのまま光を意味する偶然の。 夜九時から十時くらいに事務所を出る。勤め先の会社が入る中小ビルで、そんな時間まで働くのは飲み屋を除けばぼくだけだから、夜番で入るガードマンのおじさんとはいつも、「またおまえか、おつかれさ