資金が溶けにくい有効なナンピン方法ってあるか?
ナンピンを簡単に説明すると、例えば買ったポジションが逆行して、それを取り返す為に始めに買ったロットの倍の量で新たに買いポジションを持って、戻ってきて含み損がなくなった時に決済する資金カバー方法で用いられる事が多いが、そのままズルズル逆行すればカバーどころか寧ろ溶けることになる。
「ナンピンで資金が溶けましたー」って言う人は、ナンピンでポジションを張り続けた結果、自分の資金に見合わないオーバーロットとなって全損していることが殆ど。
●それでもナンピントレーダーは消えない
しかし全損の可能性がありながらも、ナンピンを積極的に行う人は必ず存在しているわけだが、自分が思う理由として、持ったポジションから例え逆行しても、ある程度までレートを戻し返す確率の方が高いと自負しているからだらう。
なのでトレード経験はそこそこある人がほとんどで、そのナンピンによって助けられた場面を何度も経験しているはず。
それに逆行して損切りとかしていたら損切りビンボーになるし、自分の損益画面がマイナス表記で埋まること自体もその人にとって許されないのだろう。
10回中6回負けて4回勝ちでトータルプラスでも、たぶんナンピン信者にとっては考えられない。
●有効なナンピン法ってある?
有効なナンピン方法を考えた時、やはり資金の全損は絶対控えないとダメなので、オーバーロットはもってのほか。
なので、ロットは必ず自分の資金に見合った量に固定することは必須。
そして損切りは絶対必要なので、損切りラインは絶対用いる。
●(実践編)上昇トレンド中の押し目買い局面で、天井に近いところに居た場合
押し目買いを狙うところは基本調整波動であることから、プライスはしばらく上下を繰り返すため、ここから下がらないと思っても普通に下げてきたりすることは多々ある。
もし自分の張れる最大ロット量でエントリーして少し逆行した場合で、本当はここから押し目買い出来たら良かったのにと思ってしまう場面は少なからずあると思うが、最大のロットを張ってしまうとそれが出来ない。
調整波の上の方で買って逆行すれば、当然天井を掴まされることになるので、最大ロット数で張っている場合結構デカイ含み損となる。
じゃあ下がるまで待ってからにしようと思って待ったものの、結局下がらずに上がってしまったら機会損失に・・・ということもあるので、これがあるから相場は簡単ではない。
そこで以下のような提案をしたい。
1ロットが最大で張れる量で考える。
チャートを見た時、調整波の上の方に位置していれば0.2ロットで買いエントリーをし、真ん中0.3ロット、一番下で0.5ロットで予約注文を入れておく計画的なナンピン法である。
もちろん全てに損切りは設定すること。
これはあくまで一つの例に過ぎず、本数を5本ぐらいにしたいならそれもアリで、ロット比率も自分の自由に変えれば良い。
ただし調整波の底に近づくほど大きめのロットにすることは忘れずに。
●計画ナンピンのメリットとデメリット
★メリット
・前述しているが、調整波動の上の方で最大ロットを張った時の損失を大きくしないよう出来ること。
・計画ナンピンで損切りもしっかり行うので、資金はカバーされる。
★デメリット
・調整波動の上の方で少ない比率で買ってからストレートでそのまま上昇した場合、利益は少なくなる。
・調整波動の底あたりに設定した大きめの比率の予約注文に掛からないまま上昇することで、利益率が下がる。
・予約注文が面倒
●まとめ
計画ナンピンは言わば防御力に優れた方法で、調整局面揉み合いの習性を活かしたロットの張り方によって、損失は出来るだけ抑えつつ、機会損失もなるべく失くすように使う事ができる。
まず個人トレーダーは、余計にお金を失くすことを減らさなければならない。
それを減らすための一つの手法として計画ナンピンは使えるので、気に入った方は是非使って欲しい。
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