ホラー小説「ドールハウス」第7話 忘れたい事
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13.春香薄暗い書斎にある椅子でうとうとしていた。
眠くてあまり頭が働かない。起きているはずだが、まるで夢の中に居るようなふわふわした不思議な感覚だ。
私はぼんやり窓の外を見ていた。周りは森で家は見当たらない。窓から助けを求めようとしても誰かが気付いてくれる可能性は低そう。
美夏さんはスケッチブックを見ていた。愛美がこの部屋に置いていたのだろうか。
そういえば、愛美はよく休み時間に絵を描いていた。
絵がすごく上手くて、美術部から勧誘が来たこともあった。
愛美は