ホラー小説「ドールハウス」第9話 崩れていく世界
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18.美夏佐々木愛美が物置部屋を出てから、しばらく経った。
あたしはドアの隙間からロビーを覗いていた。
佐々木愛美は目打ちとボウガンを持ちながら、応接間、書斎、和室とあたしが入った部屋を調べていた。
その後、一階を探し終わったのか、二階に戻っていった。
ふと窓の外を見ると、鉄塔がある山の上みたいだった。
物置部屋を出る前に詳しく調べてみたが、洋服や布くらいしか無かった。
物置部屋を出て、まだ入っていないドアを開けてみた。
そこは薄暗い廊下だった。
まずは入って