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正義は必ず勝つ

上岡龍太郎先生は、
阪神タイガースが勝つこと=「正義」
そう常におっしゃっていた。

阪神フアンとは?
阪神タイガースを応援しているのではない。

人間が誰しも平等にもつ正義感を体現している。
ただそれだけの集団に過ぎない。

アンパンマンのように暴力装置ではないし、
アベンジャーズのように高層ビルを破壊しない。

ただひたすら、投げて、
ただひたすら、走って、取って、
ただひたすら、打つことに正義がある。

大谷翔平やイチローは
彼らがどんなにスーパースターでも、
その成績が優勝にはつながってはいない。


それに比べて、
阪神タイガースの助っ人外国人選手は皆、
そんなに目立たない阪神の日本人選手より、
数字も勝負強さも持ち合わせていない。

そんな彼らがこの満面の笑みなのだ。
これは統一教会や自民党やビッグモーターでは
決して生まれないビッグスマイルなのだ。


岡田監督は「本日の主役」という
おきまりのタスキをしているミエセスに、
こんな言葉をかけた。

「ミエセス、主役ちゃうからね。」
「成績に見合う、はしゃぎ方をしてほしい」

こんな素晴らしい監督はいない。

胴上げのいちばん近くにいて、
監督を高く飛ばしたのはミエセスだ。

だから、私は涙が止まらないのだ。

感動をありがとう、とか、
絶対に負けられない戦い、とか、
そんな安っぽいメッキならすぐに剥がれる。

空っぽの言葉なら もう僕は聞き飽きた
悲しみが多すぎて 泣いてばかりいたって
何にも聞こえなく なっちゃうよ

高島屋の前から戎橋筋、
群衆は道頓堀川を渡り、
心斎橋筋の端っこまで「六甲おろし」が
終わらない歌のように鳴り響いた。


これが聖者の行進でなかったら、
正義なんて存在しないことになる。

すべてのクズどもだけでなく、
汗水垂らして、10円、100円の世界に
一喜一憂して私たちは暮らしている。

私たちにとっての牧師は、
94を背負うバモスだ。

グラウンドで梅野が坂本を探し出し、
抱き合って何か声をかけていた。
そのときの坂本の表情が泣ける。

背番号12と背番号13が
こんなにはしゃいでいるなんて泣ける。

0番1番3番5番7番8番が甲子園にいた。

2番は骨折、
6番は金本の準永久欠番だ。

4番熊谷はベンチでスタンバイしている。
そんな甲子園球児みたいなチームが
優勝したのだ。


そら泣いてまうやろ。

横田くんもおめでとう。

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