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サノフィ、CAD治療薬エジャイモ発売-保険適用は世界唯一の治療薬

サノフィは2022年9月9日、寒冷凝集素症(Cold Agglutinin Disease:CAD)治療薬エジャイモ点滴静注1.1g(一般名:スチムリマブ(遺伝子組換え))を発売したと発表。2022年8月時点で同剤は寒冷凝集素症に保険適用持つ世界で唯一の薬剤。

国際共同第3相臨床試験CARDINAL試験では、主要評価項目が達成された。同剤の投与で迅速な溶血抑制や、治療開始後1週間以内の貧血と疲労の改善が示されている。

【CARDINAL試験】
CARDINAL試験は、最近の輸血歴を持つCAD成人患者を対象とした同剤の有効性と安全性を検討する目的で実施されたピボタル第3相非盲検単一群試験。同試験はPartAとBの構成された。同剤投与開始から26週間までをPart A。26週~最低2年間までの継続時の安全性評価期間をPart Bとした。

患者は体重別に設定した用量(6.5g or 7.5g)の同剤の投与を第0日、第7日に受け、その後は隔週投与を継続した。

PartAの結果は(https://www.sanofi.co.jp/dam/jcr:0b3cd9f9-632d-40f9-9219-e442125a5d70/20191218.pdf)を参照。PartBの中間解析では、53週時点で有効性の評価項目のヘモグロビンは55%、総ビリルビン値は63.6%の患者で正常範囲内に収まった。さらに、FACIT疲労スコアはベースラインの32.5±2.3から53週時点で39.7±1.8と改善傾向を示す。53週データカットオフ日までの副作用は、37.5%( 9 /24例)に認められた。主な有害事象は、チアノーゼ及び注入に伴う反応(各 2 人[8.3%])だった。

通常、成人には、 1 回6.5g又は7.5gを点滴静注。初回投与後は、 1 週後に投与し、以後 2 週間の間隔で投与する。


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