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【開発中の化合物】sacituzumab govitecan-hziy/ギリアドサイエンシズ

【sacituzumab govitecan-hziy/ギリアド・サイエンシズ】

同剤は、ファースト・イン・クラスのTrop-2を標的とした抗体薬物複合体。Trop-2は、乳がんと膀胱がんの90%以上を含む複数の腫瘍で高発現する細胞表面抗原。同剤は、トポイソメラーゼI阻害剤のSN-38のペイロードを独自の加水分解性リンカーで抗体に結合できるよう意図的に設計された。
この独自の組み合わせにより、Trop-2発現細胞と微小環境の両方に強力な活性をもたらす。

同剤は、2種類以上の全身療法歴があって、そのうち少なくとも1種類は転移性疾患に対する治療歴を持つ切除不能な局所進行性か転移性トリプルネガティブ乳がん(TNBC)に対する成人患者への治療薬として、35カ国以上で承認されている。
世界各国で規制当局による複数の審査が進行中。

米国では、プラチナ製剤を含む化学療法とプログラム細胞死受容体-1(PD-1)かプログラム細胞死リガンド-1(PD-L1)阻害剤による治療歴のある局所進行性か、転移性尿路上皮がん(UC)に対する成人患者の治療薬として、迅速承認制度に基づき承認された。

また、他のTNBC、転移性UC、ホルモン受容体陽性/ヒト上皮成長因子受容体2陰性(HR+/HER2-)の転移性乳がん、転移性非小細胞肺がん(NSCLC)、転移性小細胞肺がん(SCLC)、頭頸部がん、および子宮内膜がんを含むTrop-2が高発現するさまざまな種類の腫瘍に対する治療薬として開発が進んでいる。

米国での同剤の適応は以下の治療が適応となる。

• 2種類以上の全身療法歴があって、そのうち1種類以上は転移性疾患に対する治療歴を持ち、切除不能な局所進行性まか転移性TNBCの成人患者

• プラチナ製剤を含む化学療法やプログラム細胞死タンパク質1(programmed death receptor-1, PD-1)阻害剤、またはプログラム細胞死リガンドL1(programmed death-ligand 1, PD-L 1)阻害剤の投与歴がある局所進行か転移性UCの成人患者。

同適応症は、奏効率と奏効期間に基づき迅速承認された。同適応症の承認を継続するには、検証的試験で臨床ベネフィットを検証し、説明することが条件となる

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